日曜日のサンデー〜重ね言葉小説〜
カーテンの隙間から差し込む太陽の日差しと空腹が空いて、俺は目が覚めた。休みの日の休日、遅めのランチの昼食を食べようとベッドから起き上がる。
「うう、痛ぇ……」
思わず独り言を言う。天気の良い晴れた日に、登山を登ったので今朝は筋肉痛が痛い。炒飯を炒め、唐揚げを揚げ、茹で卵を茹で、お好み焼きを焼いて食べる。登山初デビューの三人トリオで歌を歌い、踊りを踊った山の思い出を思い出して、笑顔で笑いながら俺は唐揚げを齧る。
山には雪と、本当のリアルがあった。山の山頂では伝説のレジェンドと呼ばれる男と出会うという思いがけないハプニング。彼の背中のバックプリントに書かれた〈力こそパワー〉という言葉を見て、心のハートに電流が流れたあの感覚を俺は忘れない。
彼とは下山する頃にはフレンドリーな友達になっていた。決して名前を名乗ることはなかったが、もうじきアメリカへ渡米し、挙式を挙げるらしい。俺はいつの日か旅行に行くよと伝え、手で握手をした。彼は無言で黙っていた。太陽の夕日が眩しくて、それはまるで映画の最後のラストシーンのようだった。
「うう、痛ぇ……」
後で後悔するのはわかっていたが、食べ過ぎたようだ。腹痛が痛い。馬から落ちて落馬したような痛みだ。しかし気がつけば、筋肉痛は消えてなくなっていた。雪山の山頂で見た、白い雪が溶けるかのように。そんな日曜日のサンデー。
(終)