PMFへの道のりメモ_#2
はじめに
前回に引き続き、PMFまでのプロセスをまとめます。
おさらいを踏まえて、下記にProduct Market Fitへのステージの全体像を示します。
今回はCustomer Problem FitからProduct Market Fitまでを記載します。
Product Market Fitまでのプロセス
ソリューションの検証(Problem Solution Fit)
プロトタイプの事前準備(設計図を構築する)
このフェーズにおけるゴールは、「自分立ちが考えている製品で顧客の課題を解消できるか」である。
検証手法はソリューションインタビューとプロトタイプインタビューが存在する。前者は、アイデアベースのインタビューで、後者はモックアップベースのインタビュー。
この時点で活用できる手法がカンバンボード。カンバンボードで進捗管理が可能。
カンバンボードの構成要素は下記。
バックログ
検証済みのカスタマーの痛み
バックログフィーチャー
ソリューションインタビュー
仕掛かり中
プロトタイプ設計
ペーパープロト制作
ツールプロト制作
完了
検証
カンバンボードの使い方
課題を設定する
解決策を考える(この製品を使った時に、顧客はどんな価値を感じるか)
機能を考える(解決策を実現するための構成要素)
その機能があったら顧客はなぜ嬉しいかを考えることで、重要機能のみに絞り込む。
1-3を終えて、バックログフィーチャーに貼り付けて、次に行うソリューションインタビューで検証する。
プロトタイプを構築する
ソリューションインタビューで機能を絞る。
プロブレムインタビュー同様の人にインタビューすべき。
ソリューションインタビューの質問リスト
魔法のランプがあってなんでもできるとしたら、目的とする作業を完遂するために何をしたいか
魔法のランプに必ず含まれるべき機能は何か
魔法のランプの代替案はすでに存在するか
その代替案のいい点と不足点は何か
魔法のランプでは、どれくらいの時間や労力が節約できるか
魔法のランプの理想のレベルのイメージはあるか(魔法のランプがどれくらい良ければ感動するか)
その魔法のランプを作った時に再度インタビューさせてもらえるか
ソリューションインタビューのチェックリスト
インタビュー相手にとっての魔法のランプはどんなものか
魔法のランプを表現した時に身を乗り出したか
魔法のランプの機能はどんなものか
魔法のランプは技術的に実現可能か
インタビュー相手の魔法のランプより良い代替案は存在しないか
もし魔法のランプを作れたとして、インタビュー相手がその製品を買ったり、使ったりすることを阻む障壁はあるか(コスト、メンテナンス、習得の難しさ)
魔法のランプは日々の業務にフィットして使えるか
魔法のランプを買わない理由はなにか
インタビュー後に、機能に、必須、あったら良い、不要で機能に優先順位を決める。必須の機能だけを絞るべき。
チーム内での製品に対する理解を共通認識させる。
エレベータピッチに落とし込むことで、チーム内に自らがやろうとしていている製品を共通認識させる。
我々は<対象カスタマー>の抱えている<ニーズ/課題>を満たし、解決したい。<プロダクト名>というプロダクトは、<対価に見合う提供価値>をカスタマーに提供できる。
このプロダクトは<代替手段、競合他社製品>とは違い、<競合優位性>が備わっている
アナロジー:我々は、xxx業界のyyyである。
試作品の設計図=UXブループリントを作る。
こんなことができて、使い勝手はこんな感じという製品のイメージを形にしておくことが目的。紙ベースの画面製図など。
ウェブサービスでは、ツールプロト、ツールプロト、ワイヤーフレーム、ペーパープロトがあるが、初めはペーパープロトのみでok
プロトタイプインタビューでFBを得る
プロダクトインタビューにより、実際のユーザーに使ってもらい、使いやすさ、コンテンツのわかりやすさ、目的を達成するまでの快適度などを聞き出す。
プロトタイプは最低でも2つ用意してインタビューを実施する。プロダクトインタビューの結果が良ければ、MVPを製品開発を行う。
プロダクトインタビュー内容
これは何をするものだと思うか
今、何をしようとしているか
XXXという文言をどう解釈するか
XXXボタンは何をするものだと思うか
次は何するか
XXXボタンは期待通りに動いたか
期待通りでないならば、どのように動くと期待していたか
こういったプロダクトを導入する際に、必然的に伴ってくる費用はあるか(新しい備品、トレーニングなど)
プロダクトインタビューの達成条件
今すぐこれが欲しいという反応があったか
プロトタイプを使ってつまづいたことは何か
MVPの姿を明確にできたか
ユーザーがUXによって何を助けて欲しいか、どのような体験をしたいかについて言語化できたか
終了条件
顧客がその解決策を利用する理由を明確に言語化できるか
解決策の仮説の磨き込みを通じて顧客が持つ課題の理解がさらに深まったか
MVPの仕様を洗い出せているか
利用前、中、後UX、累積的UXのそれぞれで、顧客が期待することを言語化できているか
人が欲しがるものを作る(Product Market Fit)
MVPを構築する
MVPとは、Minimum Viable Product = 実用最小限の製品を指す。
DoorDashのMVPは1ページしかないシンプルなウェブサイト。そこに書かれているのは、
キャッチコピー:価値提案
価格
コール・ツー・アクション:行動を喚起する説明=注文の手順と電話番号
PDFにした各レストランのメニュー
だけだったが、レストランのメニューをデリバリーするというニーズの検証には十分だった。
MVPを市場に投入し、改善する
MVP投入後の学びを最大化するために、スプリントキャンバスとスプリントカンバンボードをおすすめする。
スプリントキャンバスでは、以下を記載する。
実験したいこと
実装するユーザーストーリー
実装にかかるコスト・時間
ユーザーストーリの定量的検証の結果
ユーザーストーリーの定性的検証の結果
今回のスプリントから得た学び
次回以降のスプリントで実験したいこと
このなかでもユーザーストーリーは、ユーザーが実際にMVPでどのような行動を起こすか。
カスタマがアプリを起動して、サインアップし、そのアプリの機能を使ってどのようなことを行うか。
効果を定量評価するために、AARRR指標を使う。
AARRRとは、
Acquisition: 獲得
Activation: サインアップして最初の体験に満足する
Retention: 継続利用
Referral: 他のカスタマーの紹介
Revenue: 売上を確保
そして、スプリントを回していって、PMFを達成する。
参考
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