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初めてのKindle出版記録③ エッセイで1冊書く難しさ

 本日2024年11月18日、Kindle作家デビューしました。

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 この記事ではエッセイで5万字超を執筆した本書について、苦労したことなどを中心に書き記します。



なお、エッセイを執筆した経緯はこちら。


◾️note記事と1冊にする違い

 エッセイというと執筆も読むのも気楽なイメージがあります。私もnoteでよくエッセイを書いていました。

 エッセイとは正解がない分、本当に自分の気持ちや出来事はエッセイという形で仕上げやすいです。

 ところが1冊の本にする……となると、「気楽に書く」という気持ちは途端にゼロに。

 特に私の場合は「1年のアメリカ高校留学」をテーマに書いているので、時系列や章ごとのまとまりも考えたいと思っていました。

 どのネタをどこで披露するか、なるべく重複感なく、無駄なく書きたい思いから、執筆期間6ヶ月のうち3ヶ月ぐらいは頭を抱えながら、書いたり消したりをしていました。



◾️敬愛するさくらももこさんの壁


 次の壁が、リスペクトする人の影響。

 子供の頃から読んでいたさくらももこさんのエッセイの影響で「エッセイとは面白いもの」というイメージが強く、自分が執筆するものとのギャップが大きく、悩みました。

 これについては、他の筆者のエッセイを読みまくる……ということで解決しました。向田邦子さん、朝井リョウさん、金原ひとみさん。

 向田邦子さんと金原ひとみさんのエッセイは、コミカルさはないんですね。

 改めてエッセイ・創作とは、写真アプリのフィルターのようなものだなと思いました。

 さくらももこさんから見ればコミカルな部分ばかりが映るし、金原ひとみさんから見たら憂鬱な部分ばかりが映る。

 それが「視点」であり、「個性」であると気づかせてくれました。


 だから、私も無理にファニーなこと(面白いこと)ばかり書く必要がない。そう思えて気が楽になりました。

 自分のありのままの視点を大事にして1冊に収める書籍のエッセイを書くように心がけました。



◾️一冊の「結」はなんだろう

 noteの記事単体であれば、そのエピソードの結びがしまっていればいいのですがこのエッセイ全体のいわゆる「オチ」はなんだろうと考えました。

 日常エピソードを集めたものであればオチを考える必要はないかもしれません。

 しかし、本作は「留学前」から「帰国後」、そして「35歳の今の私」まで結びつけたかったので、それは結果して「私の留学生活って、結局なんだったんだろう」と考えることになりました。

 それは「本書のタイトル何にしよう」という悩みにもつながりました。



◾️タイトル、まじむずい

 大物作家であれば、どんなタイトルでも「あの先生の本だから読みたい」となるでしょう。

 ところが私のような無名の人間の著書はタイトルが面白そうでないとまず読まれない。

 さらにキーワードも入ってないと検索に引っかからないし、どんなジャンルの本かもわからない。


 わたし、朝井リョウさんのエッセイのタイトルとか本当にすごいなと思っていて。「時をかけるゆとり」「風と共にゆとりぬ」「そして誰もゆとらなくなった」ですよ?引っ掛け上手にもほどがある……!秀逸!

 私もそういう次に、次につながるタイトル、コミカルで個性的なタイトル、作りたかったです……。

 タイトル、マジむずい。本当にその一言です。


◾️最高傑作を待ってはならない

 こうして様々なことに頭を抱えながら、最終的に「スパークル」というタイトルをつけました。(詳細はエッセイの第5章にも書いたので、お暇があればぜひ読んでみていただきたいです)

 理想と比べると「いや、もうちょっと推敲しよう」「もっと考えれば、いいタイトル浮かぶかも……」とキリがありませんでした。

 でもそんなとき、ミュージシャンの夫の「売れないアマチュアバンドが「もうちょっと上手くなったらライブしよう」とか言ってるのと同じよ」という言葉を思い出して。

 とにかく今の実力で市場に飛び出ようと決めました。

 恥は掻き捨てですね。でも、今の実力でやれることは全部やりきりました。これからまた2作目、3作目と書いていけたらと思います!



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