ジェイン・ジェイコブズの映画の感想
【映画 ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命の感想】
湯本のミニシアターkuramotoさんで上映中の「ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命」を観てきたんだけど、あまりにも良くて、思わずパンフレットまで買ってしまった。
ジェイコブズと言えば、まちづくりに関わる人で、知らないと言うならモグリと私は思う位、現代都市論の根幹をつくった人である。
映画で主に取り上げている「アメリカ大都市の死と生」だけでなく「発展する地域・衰退する地域」「都市の原理」など、他の著書の都市への言説も本当に素晴らしい。(ので知らない人は読んでね)
そんな尊敬してやまないジェイコブズが、肉声で話し、動いているのを見たいという興味で映画を観たのだが、本ではあまり語られてこなかった、人間のための都市を、大きすぎる開発や車中心の計画から守る活動家としての姿を見れたことが、大きな収穫だった。いや、活動家なんてレベルじゃなく、彼女は、都市のために、言論でも、行動でも、めちゃくちゃ闘う革命家そのものだった。
ジェイコブズが住む近所のワシントンスクエア公園が道路建設で潰されてしまう計画を、世論まで巻き込んで廃止させたことが、活動のスタートであり、このときの経験から名著「アメリカ大都市の死と生」が生まれたというのはなんとも興味深かった。何を隠そう、私のここ5年の活動も、大工町公園を管理が楽で人が集まらない何もない公園にしようという、どうしようもない計画から守る活動だったので。。
ジェイコブズには、改めて共感と尊敬しかなかったし、大きな勇気を貰った気がした。彼女の行動力にも都市への洞察力にも影響力にも、権力にも政治にも負けない無鉄砲さにも、まだまだ全然敵う気がしない笑。(ジェイコブズほどの革命家と比較するのはそもそもおこがましいか。。)
それでも彼女の1/10でも熱く行動できたら、きっと、小さなまちに小さな変化くらいは誰でも起こせると思った。
まちづくりに関わる全ての人に、少しの勇気と行動力を授ける本当にいい映画だと思います。