白州 Japanese Forest Bitter Sweet Edition (ABV43%)
2023年9月末あたりからリリースされた免税店商品で、価格は1.8万円。
これは1st batchではなく、2nd batchのようです。
NASにしては高価ですがインバウンド向け白州ブランドでは安価。
マレーシアに来る同僚が成田空港の免税店で見つけてくれました。
山崎2nd batchも転がっていたのでついでに購入してもらいましたが、このあたりはだいぶ流通してきた気がします。
ウイスキーの異常加熱が落ち着いてきたのかも。
これは2nd batch
私はどっちでも良い派で、異常加熱していれば自分の欲しいボトルが手に入りにくくなるデメリットはあるものの、多くの蒸留所が新規に立ち上がってくれるメリットもあるので、楽しみがとても増えます。
人によりますが、個人的な意見は手に入らないボトルはBarで飲めば良いですし、Barにも無ければ縁が無かったと諦めれば良いかなと。
異常加熱が落ち着いてしまうと、自分の欲しいボトルが手に入りやすくなるメリットはあるものの、ウイスキー全体の盛り上がりも落ち着いてしまうので、そっちの方が私は辛い。
今後どのように舵を切るかはサントリー次第だと思いますが、とても難しいなと思います。
閑話休題。
香りは山崎スパニッシュオークに通じるそれで、レーズンベースの枯れ葉感とダークチョコ、山崎より強めに感じるヒノキ寄りのウッディさ、そしてレモンベースの柑橘といったところで、NASといえど熟成不足感は感じられずgood。
味わいは口当たりがABV43%の割にボディが最初から強く、その割にタンニンは控えめでレーズンの甘みとプラムの酸味が調和しており、アルコール由来の刺激が少し邪魔してくるといった印象。
中間にかけては甘みが強くなるわけではなく、ドライさに覆われたままキャラメルの甘みがジワッと感じられ、白州らしい梨とリンゴもここで出てきます。(ここでヘーゼルバーン10年の深みが出てくれたら最高だった)
フィニッシュにかけては白州といえばの爽快さがここで主張してくれるのでタンニンがそのまま残りそうかと思いきや、この爽快さでフィニッシュは短く切れていきます。
加水すると香りは枯れ葉+シェリーのビターさが増しますが、加水あるあるのネガティブな香りではありません。
味わいは口当たりがレーズンの甘みが増し全体的にアルコール由来の刺激が抑制されますが、嫌なタンニンが出てくるのでこれについてはネガティヴ。
ロックにすると香りは爽快な白州らしいビターフレッシュシェリー。
タンニンが少し主張してしまいますが、レーズンの甘みと爽快さが上回るのでそこまで気にならないです。
全体を通すと1.8万円でスコッチ好きであれば購入する価値のあるものだと思いました。
NASでスパニッシュオークをここまで飲みやすくするには圧倒的に良い樽か、多くの樽をうまくヴァッティングしない限りこうならないので、ブレンドがとても上手。
信者ではないですが、サントリーってすごいです。