Kilkerran 8年 Sherry Cask Matured (ABV 57.4%)
毎年リリースされている8年で、これは2024年1月8日ボトリング。
キルケラン8年シェリーは毎年タンニンがガッツリなので私は苦手。
ただ、酒屋のスタッフが2024年は例年に比べてシェリーが薄めだからトライしてみては?とのことだったので、彼の個人ボトルを試飲させてもらったところ、確かにこれは美味しいと思い購入に至りました。
クリスマスディスカウント後で約1.1万円。
マレーシアは酒税が異常に高いのでこれでもマシな方です。笑
香りはバランスの取れたシェリー樽熟成香。
ピートは弱めで、レーズン/キャラメル/レモン/パイナップル/ナシ/モルトと多彩で非常にフルーティ。
僅かにサルファリーはありますが全く気になりません。
味わいは口当たりが非常にフルーティ。
と言っても極甘口ではなく程良いハチミツとキャラメルの甘口で、ピートとアーモンドとスパイスと塩も感じれるのでバランスがとても良い。
中間からモルト由来の穀物の甘みがブワッと広がるのでしっかりとバンクを味わえます。
タンニンもこの時にウッディさと共に広がりますが嫌味なタンニンではなく調和しているので、良いアクセントになっています。
フィニッシュにかけてはバニラが出始め、余韻が非常に長くこれもgood。
加水すると香りは少しウッディさとレーズンが強まります。
味わいは口当たりがより滑らかで甘味が抑えめになりますが、代わりに全体のバランスが秀逸。
複雑味が増した上で口当たり→中間→フィニッシュにかけてシームレスになります。
ここでのシームレスは単調という意味ではなく、各パートで異なるポジティブなアクセントを出しながらシームレスに変化することを意味しています。
複雑味に関してはヘーゼルバーン10年のとても良いところが出ていますね。
ロックにすると香りはtheシェリー樽熟成のロック。
味わいはタンニンの苦味が出ず、美味しいシェリー樽熟成のロック。
美味しいですが複雑味が弱まってしまいます。
オススメはストレートと加水。
もちろん若さ由来のトゲやモルトの若さは感じますが、それもバンクならではのモルトなので私にとってはポジティブです。
それとキルケラン8年でこの仕上がりに出会ったのは初めてなので、とても驚きました。
今までキルケラン8年は追いかけなくても問題無いと思っていましたがそんなことはないですね。
頑張って試飲します。笑