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アメリカで人気のレチノール製品を比べてみた

レチノールをスキンケアに取り入れてから1年ほど経ちます。今までに使ったレチノール製品を今日は比べてみます。

比較するレチノール商品

  1. ニュートロジーナ/Rapid Wrinkle Repair Regenerating Retinol Cream(ラピッド リンクルリペア リジェネレイティング レチノールクリーム)

  2. セラヴィ/Resurfacing Retinol Serum (リサーフェシング レチノール セラム)

  3. オレイ/レチノール24 Max

  4. アドバンスト クリニカルズ/レチノール クリーム

  5. アダパレン(ディフェリン) ゲル 0.1%

  6. 番外編 ラロッシュポゼ レチノールクリーム (REDERMIC R RETINOL CREAM)

肌に優しいレチノール製品

5を除いて、1〜4は始めてでも副作用の出にくい肌に優しい商品です。実際のレチノール濃度は公表されていませんが、ネットでの噂では、1が0.1%、2が0.1%か0.3%じゃないかと言われています(本当かわかりませんが!)。

1〜4を実際に使った個人的な感想はこんな感じでした。

1.ニュートロジーナ

とにかく信頼性が高く、1年の使用で効果があることを過去に証明している
ニュートロジーナの親会社であるジョンソンアンドジョンソンがトレチノイン(処方の必要なレチノイドでアンチエイジングのゴールドスタンダード)を医療用に販売しているので、子会社のニュートロジーナのレチノール製品に対する信頼がとにかく厚いです。過去には、実際にこの商品を1年間使用すると、アンチエイジング効果が出ることを、実際に試験で証明しているのも信頼性が高いポイント。レチノール自体は、レチノールSA(sustained action)という、徐々に作用するようなレチノールを配合しているので、低濃度のレチノールでありながら肌に優しく、かつ効果も届ける特徴があります。またニュートロジーナはレチノールに関する特許も多数取得しています。

クリームの質感


クリームの質感自体は、実は1番好きではありませんでした。特段もちっとしたり、しっとりすることもなく、翌日は多少乾燥気味だったので、このクリームの後から自分のお気に入りの普通のクリームを重ね塗りするようにしていました。1本目に試したレチノールクリームだったので、レチノールの副作用として肌が乾燥した可能性もありますが、筆者のおすすめとしては、クリームというよりはレチノールを塗るつもりで使用するのが良い気がします。(この製品自体は水分量の少ないクリームのテクスチャだったので、美容液や化粧水でしっかり水を入れ込んでから使うのも良いかもしれません。)レチノールの質としては、先ほども述べた通り親会社が天下のトレチノインを販売していますので、ニュートロジーナのレチノールの質は、疑う余地がないと思います。とにかく信頼性で選ぶならコレ。

50 mLのジャーなので、3ヶ月くらいはしっかり持ちます。

2.セラヴィ

1番気に入って自然と手が伸びてしまうのがこちら。セラヴィのレチノール製品は3種類くらい出ているのですが(アクネラインのレチノール美容液がこちら、アンチエイジング用の紫のラインで2種類)、アンチエイジングであれ、このアクネ用のレチノール美容液がおすすめです。アンチエイジングラインは、ポンプの不備のクレームが多かったり、組成を見てもあまり惹かれないアンチエイジング成分が配合されていたり、テクスチャが重いなどの理由で、筆者は圧倒的にこの商品が推しです。

まず、テクスチャが、ジェルのような軽い付け心地でありながら、しっとり潤います。そして過度にベタベタしない。

肌に塗り広げた直後
すぐに馴染みますが、もっちりとしています

レチノール
セラヴィの親会社は世界最大の化粧品メーカーであるロレアルで、長年レチノールを取り扱っています。そういった意味で、レチノールの質においては、先ほどのニュートロジーナと同じくらいに信頼と実績があります。また、この商品ではカプセル化レチノールを使用しているので、肌への負担が少なく、かつ効果を届けるという技術が採用されています。

他の成分
セラヴィといえば3種類の必須セラミドを特許技術で乳化し、肌の保護バリアを修復・維持することで知られています。この美容液も、そのセラミドたちに加え、甘草抽出物(肌トーンを上げる)、ナイアシンアミド(抗炎症・色むら改善など)が配合されています。

お薦めポイント
筆者自身、何の成分が作用したのかわからないのですが、この美容液を塗った翌日は、肌がツルッと陶器肌のようになっていたのも印象的でした。あくまで個人の感想ですが。(レチノールのアンチエイジング効果は最低6ヶ月かかるので、レチノールのピーリング効果で陶器肌になったわけではないと思います!商品名が、Resurfacing retinol serum、すなわち、肌をなめらかにする美容液、なので、そういう配合になってるのかもしれません。)

また、レチノールを考えておられる方は、今の夜のスキンケアルーチンにプラスでレチノールを追加する方が多いと思うんです。その場合、クリームでレチノールを追加するよりも、美容液という形で追加する方が、追加しやすいと思います。例えば、始めてのレチノールの方が徐々に導入する場合は、2〜3晩に1回この商品をプラスすればいいわけです。

1本30mL。1ポンプで顔に必要な量が出てくるのも嬉しい商品設計です。

3.オレイ レチノール24 Max

オレイもアメリカで人気ブランド。レチノールのクリームはレチノール24という商品が従来あったのですが、保湿成分をMaxまで配合し、レチノールを20%増量した「レチノール24Max」が出ているので、それを試しました。

この商品も、普段使えるクリームとして設計されているので、レチノールが始めての方も問題なく使用できると思います。アラフォーで乾燥肌の筆者が使用しても問題ないので、保湿力は問題がないかと思います。ただ、ベタベタする感じのクリームではないので、PAやクレドポーなどのクリームがお好きな方は、テクスチャが苦手かもしれません。成分は、レチノールの他に、コラーゲン産生を促すペプチド(しわ・たるみ成分)と、ナイアシンアミドが配合されています。そういう意味で、現段階で効果の証明されたアンチエイジング成分と美肌成分が一本でしっかり入っているので、時短で効率よくアンチエイジングをしたい方にはピッタリだと思います。

こくのあるクリーム
塗り広げた直後
すぐに馴染んで、しっとりするがベタベタはしない。

4.アドバンストクリニカルズ

とにかく大容量でお得なのがこちら。454gでポンプ付きなので、顔から体までたっぷり塗れます。
成分的には、レチノールの他に、緑茶・アロエ・カモミール成分配合、とのこと。美肌成分は少なめですが、逆に言うと、肌への刺激が少ないということでもあります。例えばナイアシンアミドは特に高濃度で刺激を感じる方がいます。また顔に比べて首の皮膚は薄いため、刺激に敏感なことも知られています。この製品は、美肌成分はシンプルだけれど、大容量なので、特にボディケアにお薦めです。また、顔にも普段のクリームに追加して塗ることもできます(普段のクリームに加えて、レチノールをこのクリームで追加する)。

塗った直後
すぐに落ち着く

番外編 ラロッシュポゼ レチノールクリーム

使ったことすら忘れていたのですが、ラロッシュポゼのレチノールクリームとアイクリームも使いました。上の写真のレチノールクリームは、ケミカルピーリング成分LHA配合なので、効果は見えやすいと思うのですが、正直テクスチャが好きじゃなかったですね。クリームに、みずみずしさが欲しかったです。ラロッシュポゼの親会社もロレアルなので、レチノールの品質としては問題ないと思います。ケミカルピーリングしながらレチノールを取り入れたい方には良い商品だと思います。

始めてのレチノールを選ぶときのアドバイス

筆者は皮膚科医ではないので、あくまで個人的なアドバイスとして聞き流してもらいたいのですが、初めのレチノール商品は、とにかく肌に負担がなくて、かつ自分が継続できるものを選ぶのが良いと思います。と言うのは、レチノールは肌の土台に働いて、肌を作り替える成分なので、効果が目に見えるまではかなり時間がかかります。毛穴悩みでは最低でも3ヶ月。アンチエイジングでは最低でも6ヶ月。ニュートロジーナの商品では、1年でシミ・しわが目に見えて減る、と言う臨床試験の結果でした。つまり、初めの1商品目〜2商品目は、レチノールの効果が見えないまま、結果を信じて黙々と続けないといけません。初期に欲を出して、強いレチノールを入れたとて、副作用が出た場合中断して、結局ダウンタイムにつながります。したがって、質感・コストなど総合的に自分が一番気に入って継続できそうな肌に優しいレチノール商品があれば、それがあなたにとってのベストだと思います。一般的に濃度を記載していないレチノール商品は、肌に優しい可能性が高いです。オススメは、1本肌に優しいものを使い終わってから、1段階強度の強いものに移行するのが良いかもしれませんね。レチノール強度が少し強めのものは、一般的にレチノールの濃度を商品に明記していることが多いので、その辺りで見分けると良いかもしれません。
なんて、偉そうなことを書いていますが、1番のベストは皮膚科の先生に通うことですね!

アダパレン(ディフェリン®︎)ゲル0.1%

ニキビ薬のアダパレン(ディフェリン®︎)も、レチノールやトレチノインと同じレチノイド(ビタミンA誘導体)の一員ですので、肌へのアンチエイジング効果があると言われています。
アダパレン0.1%の立ち位置としては、ある程度の強度のレチノイドを、手軽にお手頃価格で導入できる、と言うところかと思います。日本でのアダパレンの入手方法については、下で詳しく述べます。

アダパレンとは?
レチノールは、肌に吸収されてから、体の中の酵素によってトレチノインに変換されたのち、トレチノインが細胞内の受容体に結合して、肌を作り替えるような作用をもたらします。一方、アダパレンは、アダパレンそのものが既に受容体に結合できるので、アダパレンの肌へのアンチエイジング効果は、低濃度のレチノールに比べると強く、副作用も出やすいと言えます(注:レチノールも高濃度であればトレチノインと同等と言うデータもありますので、レチノールの高濃度になれば効果があると考えています)。ただし、トレチノインが結合する3種類の受容体のうち、2種類にしかアダパレンは結合しないため、トレチノインに比べるとアダパレンのアンチエイジング効果は弱いと考えられます。また、トレチノインの肌へのアンチエイジング効果は十分に医学的に検証され確立していますが、アダパレンはトレチノインほどデータが出ていない、と言う側面もあります。

アダパレンはニキビ薬として承認されている
トレチノイン自体も元々ニキビ薬で、ニキビの患者さんに処方している経過で、患者さんの肌が綺麗になって、アンチエイジング効果が発見された、と言う経緯があります。アダパレンもトレチノイン同様、ニキビ薬の一つです。要は、ニキビであれ、シミ・シワであれ、肌のターンオーバーを促して不要な角質を取り除きつつ、下からコラーゲンの産生や新しい肌細胞の産生を促す、と言う点で同じということですね。

アダパレンの入手方法
日本では医師の処方が必要です。アメリカでは0.1%濃度であれば、市販されています。したがって、日本から手に入れる場合は、皮膚科の先生に処方してもらうか、海外のアダパレンをアマゾンなどで購入する形になると思います。

テクスチャ、使うときの個人的メモなど
アダパレンゲルは、お薬なので、保湿成分や追加の美肌成分は期待しないでください。筆者は、保湿剤を塗ってしばらく経ったのち、ベッドサイドでアダパレン0.1%を小指の半分くらいまで出して顔に塗ったのち、さらに保湿クリームを上から塗っています。ニュートロジーナのクリームが終わる頃に、2〜3晩に1回で開始しましたが、軽い皮むけが出たのでアダパレンは一旦中止。別の優しいレチノール商品を数ヶ月使った後に、再度アダパレンをトライしたら、今度は大丈夫でした。

レチノイドに関する基礎的なうんちくや注意点は過去の記事に載せていますので、ぜひよかったらご覧ください。

まとめ

以上、まとめると、始めてのレチノール商品は、肌に優しい弱いものの中から自分が気に入ったものを選べばOK、効果が出るのに時間がかかるから、とにかく1年は継続するのが良い!と言う結論に至りました(あくまで個人的な意見ですが)。レチノール(あるいはトレチノインやディフェリン)そのものが、ほぼ全方面の美肌効果を叶える成分なので、個人的には、きちんとレチノールが入っていれば、なんでも良いかと思います。お値段が安い方が継続しやすいですしね。

結局、なんでもいいんかい!?と突っ込まれそうですが、一言申し添えるとすると、開発当初はレチノールが不安定なので商品化に苦労したと言う経緯があるようです。ですので、レチノールの品質を担保すると言う意味で、大手の会社の製品を薦める皮膚科の先生も多いようです。

以上、お役に立てば幸いです。間違っていたりした場合、コメントいただけると幸いです。では、良い1日を^^


紹介した商品の購入方法

アマゾンや楽天で検索していただくと出てくると思います。

筆者が関わっているお店でも一部取り扱っています。大手店舗に比べると割高になりますが、その分品質が担保されるお店から、その都度仕入れてお届けするので、その面では安心していただけるかと思います^^




  1. a


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