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EuroBBA 『SMALL BALL BASKETBALL』の中でのコンタクトについての言及

こんにちは。デフバスケットボール女子日本代表TEAMコーチの伊藤丈泰です。
今回は明後日受講するEuroBBA 『SMALL BALL BASKETBALL』の中でのコンタクトについての言及という記事があったので、シェアさせていただきます。
(以下参照)

「力強いプレー」は #EuroBBA  に共通するテーマです。過去の講習会『SMALL BALL BASKETBALL』で、フィジカルコンタクトに言及された項目を紹介していきます。





『SMALL BALL BASKETBALL』の講義での言及がございます。

日本代表チームが国際舞台で勝つ為、そして、日本国内の多くのチームが直面しているであろうサイズの壁を乗り越える方法
を扱った講習会がありました。『SMALL BALL BASKETBALL』と銘打たれた講習でのメッセージは、ゲームのテンポやペースを高
める為に必要不可欠な能力の指摘と、それを強化する方法です。

トーステン氏は、コーチが着目すべき点として状況判断のスピードを向上させる意義を強調します。特に、早い展開の中で的
確なボール扱いや、状況判断を積み重ねていくことが礎になります。それは、走力の強化と同等か、それ以上に求められる事
であると指摘します。

講習では、上記を実現するために鍵となる考えを“Get strong team fundamentals”としてチーム全体のファンダメンタルの徹
底を求めます。

例えば、“Spacing automatics(penetration & spacing)”として、オフボール選手の動き方が当たり前のように浸透している
ことを挙げます。ドライブイン等に連動する動きが不十分であれば、ボール保持者にとって認知対象の負荷が高く、素早い展開
の中で状況判断が容易ではない為です。

また、“Strong dribble drive to start ball movement”として、力強いドライブインこそが、トランジションのゲームを優位に進める
突破口であることも強調されました。

また、それらを育む為、コーチとして取るべき行動が紹介されます。“Learning by doing(coach on the run)“として、選手自身
に十分な成功体験・失敗体験を積めるように練習時間をデザインする事を提案。また、状況判断に特化する形で、映像を活
用したフィードバックの手法、選手とのコミュニケーションの方法などです。

また、日頃の練習ドリルや、ゲーム形式の中でのルール設定にも言及します。例えば、オフェンスチームがトランジションオフェンスで
得点をした場合にボーナスを与えることです。一つの方法は、ボーナスでベースラインからのアウトオブバウンズを与える事(得点を
決めてもディフェンスにならず、再びオフェンスになる)や、トランジションノオフェンスにボーナスポイントを与えることです。
または、ショットクロックを16秒に設定したゲームについても紹介されました。

上記の中、まさに、ソフトなコンタクトに対しては罰則を与えるルール設定もありました。それは、ソフトなドライブにペナルティーを与
えることです。事前にルールを説明した上で、クローズアウト、及び、ドリブルからのドライブでソフトなドライブがあった際には、コーチの
判断で、バイオレーションとして笛を鳴らし、相手ボールとなります。このようにルールとして罰する事で、否が応でも力強いドライブを
試みようとするという算段でしょう。

“Strong dribble drive to start ball movement”と語り、重要な能力の一つとして捉えている事が伺える環境設定です。
“Ball movement beats size”(サイズを凌駕するには、ボールムーブメントをする能力が重要)、
Make spacing automatics your Masterpiece!(オートマチックに連動するスペーシングを構築する事で、貴方のチームのオフェンスは
素晴らしいものになる)とメッセージを伝えます。

SMALL BALL BASKETBALLの実現のため、素早い展開の中での選手の判断能力、チーム全体での共通認識やスキル、特に自動
的に連動するスペーシングの徹底と共に、力強いドライブが鍵であると語られています。

それ以降の講習会でも、コンタクトを強調するドリル等は数多く紹介されています。今回は、特に、「力強くプレーする」ことにフォーカ
スした内容です。きっと、様々な学びを皆様に提供して下さることでしょう。

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