【気流】を終えて
今泥のようになった身体に鞭を売って文章を書いている.思っていたよりもずっと身体も精神も疲労していて,帰宅した後(する前から)一瞬で寝てしまった.自分のライブを成功させる,の前に企画を成功させるという巨大なハードルがあり,それのために必要なことを考えながらの対応だったため,脳のあらゆる箇所を使っていたらしく,帰宅後緊張の糸が切れてしまい,深いところまで落ちていってしまった.泥の中の生活.
今から約3年前の2020年7月21日に企画していた「シノエフヒ」という企画が,コロナにより流れてしまい,代わりに「しのえふひ」というピアノ・ソロライブを行った.
種明かしをすると,当時ノクターンだったときに「シノエフヒ」という造語の企画名が,そのまま新バンド名になるというサプライズだったのだが,ものの見事におじゃんになってしまった.僕の高まる気持ちや鼓動を返せコロナよ.まじで許さん.
それから様々ありシノエフヒは僕一人で活動していくことになり,光の機械をリリース,その後【updraft/waterfront】というミニアルバムをリリースと,試行錯誤の中なかなか精力的に活動していたと思う.様々な媒体で書いているが,この【updraft/waterfront】を作っている最中から2部作構想があり,今年2023年3月に無事【dawndraft/landscape】をリリースし,2023年5月19日に企画【気流】へと足を進めることができた.本当に良かった.
この間およそ3年.1度もバンド編成のライブができておらず,当時ライブバンド(年間90回を超えていた)とは思えない進み方である.音楽の流行り廃りは目まぐるしく,代わりたてのシノエフヒなんて忘れられてしまうのではないかという不安に襲われ,とてもじゃないけどやってられなかった.
当時仕事でも音楽でも人間関係に悩んでおり,自分の価値ってなんだろうと真剣に考えていた.結構一人で悔しくてグロッキーになっていた.何も救われなかった.それでも日々は勝手に進んでいくので否が応でも社会に適応する自分を演じるしかなく,擦り減り方がとんでもなかった.結局自分の内部に存在する感情をきちんと理解できる人なんてこの世に自分以外存在しない.漠然とした孤独が心に風穴をあけ,これがまあとんでもなく冷たいのである.心臓の中心からじわじわと冷え切っていく感覚であり,それが感情の凍結なんだろう,と今は思う.
限界も近いと心が言っており,転職もした.
この感覚から少し戻れたのが「ソア区域」をかけたときだった.この詩を書いているときに初めて自分の深層心理にたどり着け,僕は僕がとても苦しんでいることに気づいて泣いてしまった.
そこで,初めて自分を救うための曲を作ろうと決心したのだった.とても明確に覚えている.
上昇気流と下降気流,昇っては降りる階段のようなもの.ずっと上がっていくものなんて無いし,降り続けるものもない.全部行ったり来たり.だから人生なんだと思う.
上昇と下降という回転と継続の中で,「不時着」という言葉がキーになっている.何度も何度も回転を重ねて繰り返し,それからふとした拍子に外れてしまい,予想打にしないところに落ちてしまうのである.僕らなんてみんなそんなもので,全部予想のできないような日々に見舞われている.
こんな世界に不時着してしまった僕らは,幸福になるために生きているけれど,そんな簡単に幸福になることはできない.悪夢なのである.だから夢から覚めるように死にたいと思ってしまうんじゃないだろうか.
でもこの不時着したこの世界=悪夢の中で,僕らはやはり生きていくべきだと思っている.どんなに辛くても苦しくても,生きていかないといけないと思う.だから,せめて僕は一緒に生きていこう,と歌いたい.
企画【気流】は不時着した先の新しい風だと思っている.吹き上がる風を感じられただろうか.
air flowについては気流のために新たに書き起こした曲なんだけれど,めちゃくちゃ雰囲気に合っていたと思っている.
シノエフヒは気流を皮切りにライブバンドとして進んでいくので,ぜひ引き続きチェック・応援をよろしくお願いします.
なお,クラウドファンディングもやっております.
期限は本日23時59分というギリギリになってますが,目標金額の250%達成で,現在データのみでしか存在しない「光の機械」の白盤CDを各種リターンに追加.
また,300%達成で全支援者の方にオリジナルエンブレムピックを追加します.
(個人的にピック作りたいのですが,理由があると作りやすいなーと思ったりしてます.)ピックは穴を開ければキーホルダーやストラップにできたりとアクセサリーにもできるので,シノエフヒと一緒に日々を乗り越えていっていただければ,僕はこれ以上なく嬉しいのです.
(口座からの支援は少しお手間がかかるので,下記有料部分からより簡単にできるようにしておきました.)
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