妹のピアノの発表会

もう僕の人生にとっても遠い昔になってしまったピアノの発表会。妹と母に呼ばれたので仕事の都合をつけて行ってきた。

僕がピアノを習っていたのは中学2年の冬くらいまでだった気がする。当時はピアノだけではなく音楽でさえもそこまで熱中していなくて、若干やらされていた感は否めなかった。それでも幼少期から続けていたので、ピアノを見ると下手くそながら弾きたくなるし、実家に帰ると必ず弾いているくらい今では大好きだ。

僕が辞める直前に弾いていたショパンの雨だれの前奏曲、この曲を妹が発表会の曲として弾くらしい。大変エモーショナルな筋書きだが、僕が狙ったわけではない。妹の先生が候補として挙げた曲の中にあがっていたらしい。なんとも偶然はあるものだ。

雨だれの前奏曲は完璧な状態に仕上げる前にピアノをやめてしまい、その後は趣味でたまに弾くレベルのためそこまで上達していない、現状維持をしているが、果たして妹はどうだろうか、と兄目線でどっかりと座って聴かせてもらおうじゃないか。と仰々しく書いたが全然そんなことなく、姿勢を正して丁寧に椅子に座って聴いた。当然です。

荒削りでまだまだ改善できる点はあるけど、全然よかった。ちょっと前までリズムもぐじゃぐじゃだったのに、ちゃんと曲の形になっていて驚いた。椅子の軋む音や人が動く音は確かにあるんだけれど、そういうのが気にならないくらいピアノの音が良い。ピアノって本当に良い音がする。
お辞儀の練習が必要だったね。笑

会場もとても良くて、多分良いグランドピアノで弾いているから音の響きも良くて、来てる方々も静かだし、非常に丁寧に音楽を聴いている感覚だった。会場自体も反響が一番良くなるように色々設計されてるんだろう。素直にこんな場所で弾けるの羨ましいなと思った。

もう一度ピアノ習いたいなーと思ったけど、そもそも家にないから練習できないし無理だった。
妹には自分がやる意思があるなら、なるべく長くピアノを弾いていて欲しい。僕はピアノを辞めてしまって趣味になってしまっているから、余計にピアノが光って見えるのかもしれないが。

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takuma nagashima
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