初めての副業 肩書のない不安を自信に変えた方法とは?【JobSurf 副業体験レポート】
JobSurf は、副業を希望する社員の皆さまと社会課題解決を目指すソーシャルセクターを繋ぐ、マッチングプラットフォームを運営しています。
今回は実証実験として、JobSurf が初めて副業マッチングを支援、実際に副業を始めてから約2ヶ月が経ったシナジーマーケティング株式会社の稲垣さんに、副業前に感じた不安や工夫していることなどについて話を聞きました。
シナジーマーケティング株式会社
ビジネスクリエーション部メディアソリューション
グループマネージャー
稲垣 康輔さん
稲垣さんは、シナジーマーケティング新卒入社の8年目、ヤフー株式会社との提携事業である「Yahoo!ダイレクトオファー」に約6年携わり、現在は事業責任者として、セールスマネジメントや、商品企画に従事されています。
一方でお子さんが障がいを抱えているという背景から、障がい福祉の領域に関心があるということで、障がい者支援者向けのオンライン研修サービス事業を運営している株式会社Lean on Me様とマッチング、本業で培った営業マネジメントの経験を活かして、営業組織の体系化、営業プロセス可視化といった仕組みを一から作っていく業務を担っています。
今回が初めての副業とのことですが、なぜ副業を希望されたのですか?
一番の理由としては、キャリアの可能性を広げていきたいと考えていたためです。
今の会社に新卒で入社して8年目、Yahoo!ダイレクトオファーに携わって6年目になるなかで、新たなスキル・経験を積み、キャリアの可能性を広げたい、という希望を持っていました。
そのために副業以外にも転職も選択肢に含めて考えていたのですが、約2年前に子どもが障がいを持って生まれ、ライフスタイルが一変したことから「転職」という選択肢が自分の中で無くなりました。
1日の中で子どものケアをする時間が増え、突発的にお休みをいただいたり、急に病院に行ったりすることが増えたので、転職した場合にこの生活を維持できない可能性が高いと感じたためです。
一方でありがたいことにシナジーマーケティングは副業含め、柔軟な働き方ができる会社なので、今のライフスタイルを維持しながら目的を達成するには副業という選択肢が最も魅力的だと感じ、JobSurf でのマッチングを希望することにしました。
副業を始める前に感じていた不安はどのようなことがありましたか?
大きく3つあって、まず1つは契約の締結方法、税金や確定申告等の手続き関連です。
個人で仕事を受けるというのが初めてなのでどのように契約の話を進めていけば良いのかが不安でした。
2つ目は時間、ちゃんと副業の時間を作れるのか、逆に副業に時間を取られすぎて体調を崩したり家族をないがしろにしたらどうしよう、といった心配がありましたね。
そして3つ目は、副業求人を探していた時と一緒なんですけど、自分の肩書が明確ではないので、自分が持っているスキルが本当に外で通用するのか、ということです。
実際に副業を始めてみて、不安に感じていた点はいかがでしたか?
手続き関連、特に契約については、JobSurf の方に割とフランクに相談しながら進めることができたので安心して進めることができました。
時間についても、副業先から時間配分含め任せてもらっているので無理なく進められています。
スキルについては不安を感じていた一方で、壁打ちができる良い機会だと捉えていたので、実際に自身の使い物になる部分と足りていない部分を自覚できたのが良かったです。
具体的には、商品をどういう風にお客さんに持っていったら良いか、その商品をチームでどのように売っていく体制を作るべきなのかそういうことを本業でやってきたので、その経験が副業先でも活かすことができたように感じます。
一方で、副業先はベンチャー企業、なかでもこれから一気に成長していくというタイミングのため、スピード感、空気感というのは、なかなか本業では味わえない良い刺激となりましたし、自分の足りていない部分を実感することができました。
約2ヶ月、副業を経験するなかで苦労した点はありますか?
業務の進め方という点でいくと、副業先の拠点は大阪、僕は神奈川に住んでいるのですべてリモートで業務をしているのですが、リモートだけで関係性を築いたり、コミュニケーションしていくことはやはり難しさを感じます。
あと気持ちの問題で現在も悩みながら進めているのですが、もっと現場に踏み込んでいきたいと思いつつ、副業者なのでどこまで踏み込むべきなのかというのは、やきもきするところですね。
福祉業界のことは一番僕が分かっていないので、それを知るために現場に踏み込んでいって、例えばお客さんを担当したりとかもしていきたいんですけど、実際問題なかなか難しいところがあって。
いわゆるコンサルタントのような立ち位置になりたくないので、どこまで距離感を詰められるかが引き続き課題となっています。
業務の進め方についてはリモートならではの難しさがあると思いますが、解決するためにどのような工夫をしていますか?
まず関係性を作っていくという点でいくと、2つ実践したことがあって、1つは「徹底的に迎合する」ということをまずは最初にやりました。
自己主張する前に、今のチームでやっていることをすべて受け入れて、同じやり方を一通り実践した後に、改善提案を出していくという進め方をしていきました。
もう1つは営業チームの皆さんと個別ミーティング、いわゆる1on1を実施するなかで、仕事の話もしつつ自分自身のことを知ってもらうために、自己開示を意識してコミュニケーションを取るようにしていました。
自己開示は、タイムマネジメントにも取り入れていて、副業先の営業メンバーに、空いている時間を常にカレンダーで共有し、自由に予定登録してもらうよう伝えておきました。
そうすることで、例えばこの時間帯であれば稲垣も一緒に会議ができる、といった話になりやすいかと思ったためです。
副業を経験するなかで、自身の成長実感についてどう感じますか?
肩書として、これができる、というのは僕自身、まだ自信を持って言い切れません。
ただ、営業組織の立ち上げや、ドライブのかけ方については、自分の経験と実際に副業で使った事というのがうまくマッチをして使い物になったという実感はできたので、その領域については仮に他の会社で何か求められたときにも、この領域はできます、と主張できるようになったかと思いますね。
まだ2ヶ月の中で仕組みの土台を作っただけなので、今後どうなっていくか分からないですが、実際に売上が伸びていったという結果が伴っていけば、より一層自信を持って答えられるようになるんじゃないかと感じています。
その他、副業を経験するなかで感じたことがあれば教えてください。
副業先での僕の役割については、話し合いながら一緒に決めていくという進め方をしました。
難しい進め方ではあったのですが、結果的にそれが非常に良かったと感じています。
なぜかというと、明確にこの部分の業務だけやって欲しいという話になると、派遣契約との差別化ができなくなると思うんですね。
抽象度の高いミッションだからこそ、副業者ならではの価値を発揮できるというか、僕もそれなりに高いモチベーションを持って来ているわけなので、何に寄与すべきなのかというところさえ共通認識を持つことができれば、お互いにとって良い形になるのではないかと感じています。
最後に、今後 JobSurf にどのようなことを期待しますか?
JobSurf は、「社会課題解決のためのジョブ」のみを集約しているというのが、他のサービスと比べて非常に良いところだと感じています。
もちろん、ソーシャルセクターとマッチングができるというメリットもあるのですが、どのような会社や団体が、どのような切り口で社会課題の解決を目指しているのか、そのバリエーションを知ることができるというのも、もう1つの大きなメリットだと思います。
なかなか普段の生活では社会課題に関心があっても、何か具体的に行動するってハードルが高いことだと思うんですよね。そんななかで、こんな活動をしている団体がいるのか、と知るだけでも気づきになりますし、視野を広げることができます。
なので、JobSurf さんにはあらゆるバリエーションの会社・団体を集めてきてくれることを期待します。
稲垣さん、ありがとうございました!