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【ターナー】新しい朝がきても、それが希望の朝とは限らない【レグルス】

 こちとら、この状況じゃあ已む無しということで、俗に言う新型コロナウイルス(俗に言わないとCOVID-19)の影響により次々に予定がなくなったり要検討になったりしているのですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 あーたらしい、朝がきたっ♪きぼ〜の、朝ぁだ♪って、なにが希望じゃゴラァ。というのは予定がどうとかいう話とはまったく無関係で(COVID-19につきましては一刻も早い収束をお祈り申し上げます🙏)、今回は俺のメンタルの話ね(※新コロについてはどこか信頼できそうなところで情報収集お願いします)。いやメンタルというか、メンタルでないわけでもないんだけれども、そしてまあメンタルかもしれないけれども、結局何事も認識に感情はつきもので、一般にメンタルとか呼んでるもの抜きには生きられんよね。うん。何を言いたいのかわからないけれそも、今回はだいたいおおよそそんな塩梅でやっていきたいような気がしておりますなう。
 朝かぁ。朝なぁ。好きだけど、また一日が始まって、夜がきてもまた朝がきてしまうと思うと、ときどき途方に暮れるよね。誰か、何か、どうか終わらせてくれ、みたいな。死にたいんじゃなくて消えたい、みたいなのをよく言うけど、感覚としてはそれに近いかもしれん。個人的にはターナーの『レグルス』のエピソードに言い得て妙的なものを感じています。

 複製画、85,400円(税込み)たっけぇ笑。というのはともかく(複製画の相場とか知らんけど、本物じゃないならクオリティはべつにいいかな....とか思ってしまう。でもお金が余るくらい稼げるようになったらこういうところにお金かけ始めたりするんすかね?)。

この作品の主題は古代ローマの将軍マルカス・アティリウス・レグルス。第一次ポエニ戦争(紀元前264-241年)でカルタゴの捕虜となった将軍です。歴史の伝えるところによると、レグルスは両国の和平をとりもつように指示されたものの、ローマの元老院に提案を拒むよう助言した後、傲然とカルタゴに帰還したため、結局拷問され、殺されました。ターナーがとくに興味を憶えたのは、レグルスが命を落とすまでの奇怪な経緯。伝説によると、レグルスは暗い地下牢に閉じ込められ、瞼を切り取られます。その後、牢獄から引きずり出され、陽光に当たり、失明。ターナーは瞬きしないレグルスの目が眩いばかりの陽光に晒される悲惨な瞬間を絵画化して不朽のものとし、観賞者は命運尽きたローマ人同様、絵の中心に燃え盛る白熱の太陽を見つめるよう強いられます。

 これの解釈はいろいろあると思うんですが、俺個人としては、地下牢の暗闇を絶望、外の陽光を希望と捉えていて、つまり、ひどい絶望の後に眩しすぎるような希望のもとまで引きずり出されると、結局は自分の世界から光を失うことになる、みたいな。闇が深ければ深いほど、光は眩しくなる。希望が一概に良いわけではなくて、眩しさを求めることが幸福に繋がるとは限らない、と考えています。眩し過ぎればつらい。精神的なところで言うなら、身の丈。地底人をやってたなら徐々に慣らすようにしないと、ある日突然地上の人間にはなれない。なれたように思う瞬間があったとしても、そのうちどこかでバランスが崩れて元居たところへ戻ってしまう。だから、少しずつ。少しずつ慣れるしかないんですよね。でもまあ少しずつ、少しずつと思えるだけの余裕がないことが多いのも事実で。なんだかようなようなことを考えてましたとさ。

 腹減ったーーーー。減りすぎた笑。んでは。身体も大事だけど、心も大事だよね。いやそもそもここで対立した項目として捉えること自体がおかしいのかもわからんけど。うん。腹減った。

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