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真空パックで世界が変わる!超便利自炊テクニック

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借金玉

さて、みなさん「真空パック機」という概念をご存知でしょうか。読んで字のごとく、食材を真空パックに密封することができるとても便利なアイテムで、はっきりいってこれなしで自炊は出来ないといえるくらい最高なのですが、あちこちで「書かせて」と提案しても「マニアック過ぎるからだめ」というお返事をいただいており、この度やっとコラムとして実戦投入させていただきました。

 さて、真空パック機とはどう便利なのか。あなたの未来を変える「真空」について一緒に考えていきましょう。ピンと来ていないみなさんのためにとりあえず具体例を。これはカラスミを真空状態で保存しているものです。カラスミづくりにはこの真空パックがないと話になりません。これくらい空気が抜けた状態で食品が保存できるわけですね。

 真空パックのメリットをざっくり言いますと、
・空気にほとんど触れない状態で保存できるので鮮度が長持ちする
・長期間の冷凍でも味が落ちにくくなる
・細かくパッケージされるので仕分け整理がやりやすい

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これは今年僕が仕込んだカラスミですが、具体的に言うとこういうことが可能になるわけです。さぁ、それがいかに便利か、じっくり語らせていただきましょう。

ウツボVS真空パック機

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ウツボ(1メートルちょっと)です。釣ってきました。

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捌けました。

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真空パック完了です。このウツボは1週間後くらいにイベントでお刺身になりましたが、真空冷凍保存のおかげで味は全く落ちておらず大変好評でした。

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ウツボの湯引きです。美味しそうでしょう。

この通り、巨大な食材も小分けして保存出来る真空パック機の便利さがわかったかと思います。
え?わかんない?

身近な話をしましょう

ウツボという食材がちょっとみなさまにとって馴染みが薄すぎたかもしれませんね。
それではみなさま、業務用スーパーはお好きでしょうか。ハナマサに代表される業務用スーパーは、とにかく「大量に買うと安い」という特徴があります。「まとめ買い」をうまくやれれば、自炊のクオリティは格段に上がると言い切ることができるでしょう。

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とりあえず、豚ロース2キロほどです。グラム80円と大変お買い得でした。しかし、これを買ってもご家庭ではなかなか持て余してしまうのではないでしょうか。そこで

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こうして

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こうしてしまう。これならそのまま冷凍すればほとんど味は落ちませんし、使う時にはぬるま湯に放り込めば一枚ずつ解凍が可能になります。レンジの解凍機能を使うより早く、思い立ったら即調理出来るというメリットが出てきます。最高ですよね。

そして、ここで比較対象になるのは「サランラップ」でしょう。
多くの方がサランラップで巻いて肉の小分け冷凍を試みているのではないでしょうか。結論からいいます。あの方式と、この真空保存は桁が2つ違います。冷凍ヤケもしなければ酸化もしない。2週間も冷凍すれば味の違いは明らかになってきます。

そして何より、ラップで肉を巻くのって、めんどくさくないですか?
手でやるから微妙に衛生もよくないし、端っこから溢れて来たりもしますよね。
真空パックにかかる時間は、肉1枚8秒ほどです。ご参考まで。

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はい、お買い得1キロパックですね。豚コマもこのタイプは大変安く、これはグラム74円でした。しかし、一度に全部は食べきれませんので小分けパックしましょう。

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ね?便利でしょう?

ではお料理してみましょう

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解凍しています。お風呂よりチョイ熱いくらいかな、くらいの温度でやって大丈夫。あっと いうまに解凍され、肉の温度も上がるので便利ですね。思ったよりドリップしないよ。

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筋切りをして。

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焼いていきましょう。おいしそうでしょう? 

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アルミで肉が乾かないように温度を安定させて…。

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醤油とみりんでタレを作りましょう。メシに合うやつです。マッシュルームが合うんだな。

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  仕上げにバーボンドボー。これ焦げた醤油に合うんだ。

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ファイアー。別に火はつけなくてもいいです。

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うまいに決まってるでしょこんなの。肉の厚みを好みにできるのがいいですよね。

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借金玉式ポークチョップです。うまいよ。バーボンの風味がコツ。やってみてね。 つけあわせのにんじんのラペは、レモンとクミンと塩とオリーブオイルで作れます。これも うまいよ。


保存だけではない!真空パックの真価は調理だ!

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これは豚肩ロース1キロほどです。ところで、煮豚はお好みですか?
実際、煮豚を作ろうと思うと鍋で数時間煮込む必要が出てきてしまいますし、調味料も大量に必要になってしまいますよね。これだけのサイズの肉を煮られる醤油とみりんとなると、ちょっと多いなぁ…作る気がしないなぁ…となるのもやむないこと。

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そこでこうです。醤油とみりんと生姜と八角を入れて、肉とともに真空パック。あとは適温のお湯に漬けておくだけで、美味しい煮豚が作れます。

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最近流行りの低温調理器を使うのもいいですが、僕は自宅のストーブの上が丁度80度くらいになるので豚を煮るのによく使っています。簡単で美味しく、洗い物すら発生しません。これは本当に最高なのでみなさん是非試してみてください。ストーブが無い人は、低温調理器(今は一つ7000円くらいで買えます)を使うか、あるいはガス台で鍋の温度調整を頑張ってみましょう。やればできるできる。別に温度が高すぎても不味くなったりはしません。食感が変わるだけです。

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豚の風味を生かして作ったあっさり煮豚です。もちろん、タレがシミシミのものも作れるんですが、低温調理をやるならこの赤みの残った仕上がりがいいですよね。やわらかく、ほどよい歯ごたえがあり最高の一品です。

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これは先ほどの豚肩と同じ要領でキンメダイをパッキングしているところです。肉で出来るなら魚でも出来る。

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キンメダイは低温調理をする必要はないので、鍋をガスにかけて沸騰しない程度の温度でキープ。大体30分くらい加熱しました。

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完璧!鍋でやるより煮汁が少なくて済む分、味が濃くて大変美味しいです。これを覚えたら普通の煮魚をやる気はもうしないでしょう。

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これはその後作ったイサキの梅香煮です。これも大変美味でした。やはり、最低限の水でやれるので、煮汁のダシが濃く仕上がるのが良いようです。ただ、密封状態で仕上げるので、魚の臭みは抜けにくく、あらかじめじっくりお湯をかけて臭みを抜くなどの処理を行っておくことが大事です。


真空パック機まとめ
・食料品の小分けにとても便利
 →業務用スーパーでのまとめ買いが可能になる!
・食品の保存に便利!
 →保存性能も手軽さもラップ巻きの比ではない!
・冷蔵庫の場所を食わない!
 →ジップロックコンテナなどと違って、基本的に不定形なので隙間に突っ込める!
・調理に使える!
 →煮豚も煮魚も、プロ並みの仕上がりに!


おまけ 真空パック機の選び方

真空パック機は大きく分けて二種類あります。
1. 業務用真空袋が使えるもの
2. 専用真空パックを使わなければならないもの

この二つです。

僕は両方を所持していますが、どちらか一つをオススメするのであれば1.の業務用真空袋を使えるものを圧倒的に推します。何故かというと、真空袋がとても安いからです。

業務用の真空パック器

現在僕がメインで使っているのはこの機種で、1枚7円の業務用真空パック、「彊美人」が使えるのが大変大きい。1枚7円ならガンガン使っていけますからね。
しかし、2.のタイプの真空機にもメリットはあり、ロール状の袋を自分で綴じて使うので、とても長いもの(ウツボとか山芋とか)を真空パック出来るという利点があります。ただ、このタイプの真空袋は非常に値段が高いので、自分の用途に合わせて選ぶとよいでしょう。「鮭をまるごと1匹真空」とかしたい人は2.以外に選択肢はありません。

ちなみに、今回の場合ウツボとキンメダイをパックしているのが2.のタイプ、それ以外は全て1.のタイプです。一般家庭の使用なら、1.で不足があることはまずないでしょう。さぁ、欲しくなりましたね?あなたの快適な自炊ライフのために、今すぐ真空パック機を買いましょう。

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