この時期に海外出張!あなたなら行きますか?
この時期に、出張に行かなくてはならない場合、皆さんの会社はどのように判断されてますか?
気になったので、何人かの友人・知人にヒアリングしてみたところ、大半が『自己判断』『部署判断』でした。
国内出張の場合はそれで良いとは思うのですが、海外出張の場合はどうでしょう?
中小企業の場合、年間何回もある機会ではないし、予算も相応にかかることなので個人での判断は難しいと思います。
個人的な意見としては、海外出張の判断は、会社が明確に方針を打ち出すべきだと思います。しかも、速やかに。
と言うのは、私の会社では、この3月初旬にアメリカで展示会への出展を予定していました。数ヶ月前からの計画だったので、コロナが騒がれ始めた頃は、もちろん計画に変更などなく進行していました。
あっという間にコロナが広がって、中国市場のマーケチームが動けなくなり始めた頃から、アメリカ出張の件もざわつき始めました。
社長同行の出張だったのですが、社長は「行く」の一点張り。
当時はまだ、アメリカへの影響って、そんなに騒がれてなかったんですよね。
出張メンバーの中に女性がいたのですが、彼女は喘息を持っているため、コロナが騒がれ始めてからずっと、渡航に不安を感じていたそうです。
彼女の上司も、喘息の持病を知っていながら、そのことには触れず、彼女が行かなくなることを避けるような話ぶりだったそうです。同行メンバーで唯一のネイティブスピーカーだったので、いないと困る存在だったわけです。
会社としての方針や、何かあった場合の会社の責任などを確認したところ、
「渡航については不安があるなら、自己都合で出張を止めればいい」
「出張中に何かあった場合は、海外旅行保険の範疇で対応する」
と言う、政治家でも言わないような馬鹿げた発言をされて、呆れて何もいえなかったそうでうす。
渡航前の最後の週末に、じっくり考えた結果、彼女は今後のキャリアのことも考え、渡航を決意したそうです。
それが渡航の3日前。
彼女は強い意志を持って「行きます!」宣言を上司にしました。
そしたら、なんと、
コンプライアンス的に「行かせるな!」と言う役員が出てきたそうです。。
なんじゃそりゃ。今更かい!
で、彼女はアメリカ行きを断念。
航空券をキャンセルしながら、高まっていた海外出張への期待が、脆くも崩れ去ってしまって落ち込んでいました。
彼女を抜きにした出張チームの準備が整い、あとは出発するだけ!
と、意気込んでいた矢先、
出発の前日に、
まさかの展示会キャンセル!!
で、結局アメリカ出張はすべてキャンセルになりました。
とんだ顛末です。。
いつ何時、どうなるかわからない状況の中での海外出張は、思わぬリスクに巻き込まれる場合もあると思います。その結果、世間から企業への責任感を問われるという、大きなリスクを抱えてしまう可能性もあります。
今回の彼女の場合、会社がもっと早く判断をしてくれていれば、こんなギリギリまで心的ストレスを抱えなくても良かったし、行く行かないで振り回されることもなかった。
個人での判断が難しい場合は、会社にきちんと申し立てをしていくことも、社会人スキルとして必要な素質だなと思いました。