副業OKなのに高年収な大手企業36社紹介
働き方改革やコロナ禍を経て、多くの企業で副業が解禁・容認され、収入源の多様化やスキルアップを目指す人が増加しています。
企業側も、優秀な人材の確保・定着、イノベーション創出などを目的に副業を推進しており、副業は新しい時代の働き方のスタンダードになりつつあります。
この記事では、副業OKなのに高年収企業な企業を多数紹介。さらに副業を導入している背景や、ホワイト企業に勤務しながら副業を実践する筆者のリアルな一次情報をお伝えします。
副業解禁の先駆け!IT・Web業界
IT・Web業界は、副業解禁の先駆けと言える業界です。ITスキルを持った人材は副業で稼ぐ機会も多くあり、副業が活況の業界です。
それでは副業を解禁OKなIT・Web系企業を紹介します。
サイボウズ
複業文化が根付いており、社員の自律性を重視。社内システム利用など一部制限はあるものの、原則自由な副業を認めています。複業採用も実施しています。
メディアへのPRも積極的で、副業解禁の先駆者として、官公庁にも推進事例が取り上げられています。
リクルート
パラレルキャリア推進を掲げ、社外活動での学びを本業に活かすことを推奨。上長承認制で、本業への支障がない範囲で副業が可能です。
起業家精神が強い社員を多く抱えていて、副業から本格的な起業をして成功した人も多くいます。個人メディア「転職アンテナ」を10億円で売却して話題になったmotoさんもリクルート出身ですね。
DeNA
社員の自己実現を支援するため、事前申請・承認制で副業を解禁。競業避止義務などの遵守が必要です。
メルカリ
副業を推奨しており、許可は不要。収入に関しても会社は関与しません。社員の成長機会の拡大を目指し、多様な副業を推奨しています。
楽天
申請・承認制で副業を認めており、競業避止義務などを遵守する必要があります。社員が新たなスキルを習得する機会を提供しています。
サイバーエージェント
グループ内副業制度「Cycle」があり、承認制で副業が可能。グループ全体の技術力向上にも繋げる狙いがあります。
フューチャー
社員の自律性と成長を重視し、原則自由な副業を認めています。一部制限はあります。
ソフトバンク
会社の許可を前提にスキルアップや成長につながる副業を許可。社員が副業・兼業にチャレンジすることで、社内で培った経験と新たな知見を組み合わせ、未来の新規事業や既存事業活性化につなげることを期待。2021年より「SB流社内副業制度」も導入し、成長意欲のある社員と、所属する組織外の視点や専門性を必要とする組織をマッチングしています。
LINE
上長承認制で副業が可能。競業避止義務などを遵守する必要があります。
ヤフー
申請制で副業が可能。競業避止義務などを遵守する必要があります。
Cookpad
申請・承認制で、本業に支障のない範囲で副業を認めています。社員のスキルアップと多様な経験を支援する目的があります。
freee
申請・承認制で、本業に支障のない範囲で副業を認めています。社員の成長と多様な働き方を支援する目的があります。
Sansan
申請制で副業を認めています。
お堅いイメージは過去のもの!?金融業界
情報管理に厳しい業界なので、副業から遠そうなイメージの金融業界でも、副業を解禁する動きが広がっています。
三菱UFJフィナンシャル・グループ
承認制で、個人事業主型や他社役員就任などを認めています。社員の成長機会の提供を目的としています。
みずほフィナンシャルグループ
承認制で、個人事業主型などを認めています。社外兼業制度もあります。
三井住友フィナンシャルグループ
これまで原則禁止としていましたが、2024年10月に解禁するニュースリリースをしました。
スポーツ指導者や語学講師、外部企業で短時間勤務するケースなどを想定しており、社外での業務を通じて人脈や価値観の幅を広げてもらい、組織の活性化や多様性の向上につなげることを狙っています。
個人事業や業務委託のほか、雇用契約を結んだ働き方も可能とし、本業に支障ないこと、本業と競合しないこと1か月当たりの就業時間は20時間までとするなど、様々な制約を設けています。
ちなみに、SMBCグループは社内起業も積極的に推進しており、事業計画を提案した若手にグループ会社の社長を抜擢するような大胆な施策も実施しています。
新生銀行
競合の金融機関や情報漏洩リスクが生じる企業を除き、正社員・嘱託社員約2700人を対象に兼業と副業を解禁。土日などに結婚式の写真撮影や、リスクモデル計算のノウハウを活かした銀行以外のコンサルティングなどを想定。
イノベーション創出を目指すメーカー業界
メーカーでは、社員のスキルアップや新規事業創出などを目的に副業を解禁するケースが増えています。
ソニーグループ
副業禁止規定はなく、申請制で副業が可能です。社員の多様なキャリアを支援しています。
パナソニック
承認制で副業を認めています。社員の成長と新たな価値創造を期待しています。
日立製作所
申請・承認制で副業を認めています。社員のスキルアップと人材育成を推進しています。
キヤノン
申請・承認制で副業を認めています。
富士通
申請・承認制で副業を認め、社外活動の支援も行っています。イノベーション創出に繋げる狙いがあります。
ロート製薬
「複業」という形で副業を推進。申請・承認制で、社員の成長機会の提供と社外活動の推奨を目的としています。美容Webライター、大学講師、キャリアコンサルタントなど、多様な副業事例があります。
資生堂
申請制で副業を認めています。社員が新しいスキルや経験を得る機会を提供しています。
日本電信電話(NTT)
社内副業制度を導入しています。企業ホームページ「人的資本経営の取り組み」には下記の記述があります。
また、リモートワークと副業の組み合わせで自己実現している事例も紹介されています。
高収入なのに副業OKの最先鋒!総合商社
商社も、グローバルな視点や多様な人脈形成を期待して副業を解禁する企業が増えています。実際は、起業家気質の優秀層を囲い込みたいという狙いもあるようです。
伊藤忠商事
承認制で副業を認めており、社内複業制度も設けています。社員のキャリア形成と新事業創出に繋げる狙いがあります。
三井物産
承認制で副業を認めています。
住友商事
副業を一部解禁しており、将来的に拡大する予定です。
その他業界
その他の業界からも、副業OK企業の例を挙げます。
日本航空(JAL)
申請・承認制で副業を認めており、社員の多様なキャリア形成を支援しています。
全日本空輸(ANA)
申請・承認制で副業を認めており、他社との雇用契約も可能です。社員の収入確保とスキルアップを支援しています。
エイチ・アイ・エス(HIS)
旅行業法改正にともない、社員の通訳ガイドとしての活動を支援するために副業を一部解禁。個人事業主として認められた副業に限り可能です。
副業導入企業増加の背景
これまで紹介した実例のように近年、副業を認める企業が急速に増加しています。
この背景には、政府の政策、企業の人材戦略の変化、個人の意識変化、コロナ禍の影響、そして副業を支援するプラットフォームの充実など、複数の要因が複雑に絡み合っています。
以下、それぞれの要因について、政府の動きや法律改正、注目ニュース等を交えながら詳しく解説します。
政府の働き方改革推進
政府は、生産性向上や労働力不足への対応策として「働き方改革」を推進しており、副業・兼業もその一環と位置付けています。
モデル就業規則の改定: 2018年1月、厚生労働省はモデル就業規則を改定し、副業・兼業を原則禁止から容認へと大きく舵を切りました。これにより、企業は就業規則で副業を禁止する場合、合理的な理由を示す必要が生じました。
ガイドライン策定: 厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、企業における副業・兼業の推進に向けた支援策や留意点を示しています。例えば、労働時間管理、利益相反の防止、秘密情報の管理など、企業が副業を導入する際の具体的な対応策が示されています。
関連法整備: 働き方改革関連法では、労働時間の把握を企業の義務とするなど、副業・兼業を推進する上で重要な法整備も行われています。
これらの政策により、企業は副業解禁への心理的ハードルを下げ、積極的に導入を検討するようになりました。
企業が欲しい人材の変化
企業は、優秀な人材の獲得・定着、社員のスキルアップ、モチベーション向上などを目的として、副業を戦略的に活用するようになってきています。
人材獲得競争の激化: 少子高齢化による労働力不足が深刻化する中、優秀な人材の獲得競争は激化しています。副業を認めることは、求職者にとって魅力的な条件となり、企業の採用力強化につながります。
社員のスキルアップ: 副業を通じて得られた知識や経験は、本業にも活かせる可能性があります。企業は、社員の成長を促進し、組織全体の能力向上を図るため、副業を推奨するケースが増えています。
モチベーション向上と離職防止: 副業は、社員の自己実現やキャリアアップの機会を提供し、モチベーション向上に繋がります。また、新たな収入源を得ることで、生活の安定にも寄与し、結果として離職防止にも効果が期待できます。
オープンイノベーション促進: 社員が副業で得た外部の知見やネットワークは、企業のイノベーション創出に繋がる可能性があります。企業によっては、積極的に社員の副業を支援し、新たなビジネスチャンスを模索する動きも出ています。
個人の意識変化
個人の側にも、収入増加、自己実現、キャリアアップなどを目指して副業に取り組みたいというニーズが高まっています。
収入源の多様化: 生活費の上昇や将来への不安から、収入源を複数持つことへの関心が高まっています。副業は、本業以外での収入を得る手段として、広く認知されるようになってきました。
スキルアップ・キャリア開発: 副業は、自身のスキルや経験を広げるための有効な手段として捉えられています。将来的に独立・起業を目指す人や、キャリアチェンジを希望する人にとって、副業は貴重な経験となります。
自己実現欲求の高まり: 自分の好きなことや得意なことを活かして、社会に貢献したいという意識を持つ人が増えています。副業は、自分の可能性を試したり、新たな挑戦をする場として、注目を集めています。
副業プラットフォームの充実
副業を支援するプラットフォームの充実も、副業の普及を後押ししています。
マッチングサービス: 企業と副業希望者をマッチングするサービスが増加し、副業を見つけやすくなりました。「副業 マッチングサービス」で検索すると、多数のプラットフォームがあるので、興味がある人は検索してみてください。
クラウドソーシング: インターネットを通じて、様々な仕事を受注できるクラウドソーシングサービスが普及し、手軽に副業を始められるようになりました。クラウドワークスやランサーズのようなサイトがそれですね。
スキルシェアサービス: 自分のスキルや知識を他の人に教えたり、共有することで収入を得られるサービスも登場しています。代表格はココナラです。
これらのプラットフォームは、副業を始めたい個人にとって、様々な選択肢を提供しています。
以上のように、政府の政策、企業の戦略、個人の意識、コロナ禍、そしてプラットフォームの充実など、様々な要因が重なり合って、副業を認める企業はこれからも間違いなく増加トレンドです。今後、副業はますます一般的な働き方として定着していくでしょう。
ホワイト企業に転職×副業は最強の人生戦略 ~ホワイト人事の場合~
このnoteを執筆しているホワイト人事も大企業に勤めながら、副業を実践していますが、オススメの人生戦略です。
私は中小企業の生成AI導入の研修やコンサルティング事業と、転職系メディアの運営で、本業並の収入を得るまでになりました。
私の場合は、その副収入を軍資金に、インデックスメインの積立投資も実行して、現在準富裕層と言われる資産5000万円を超えることができました。
ホワイト企業に勤務しながら、余暇の時間に副業に勤しむメリットは、多くあります。
金銭的ゆとり
まず最初に挙げられるのは金銭的ゆとりです。大企業に勤務して、安定して相対的に高収入を得ていても、都会で生活するのはお金がかかるものです。
近年のインフレ傾向で、家賃も食費も上がり続けてますし、子どもがいる家庭は、予想外の出費が重なるものです。
副収入による金銭的なゆとりがあれば、それらにも対応できますし、心のゆとりも生まれます。お金が全てではないですが、人生の選択肢を広げてくれることは間違いないです。
ちなみに、私は本業の会社員の給与の中で生活における固定費を支払っています。それでも貯金できるくらいの収入をいただいているのですが、旅行やちょっと高級な外食や妻へのプレゼントなど、副収入の一部は、普通の会社員ではできない贅沢に使っています。それでも使い切れないですし、投資も楽しいので、その軍資金に回すケースがほとんどです。
精神的ゆとりと自信
サラリーマンとして1社から給与をもらうだけではなく、顧客から評価され、お金をいただく事業を持つことは、「いざ」という時に、食っていけるという精神的ゆとりと自信を生んでくれます。いわゆる自己実現に繋がるわけです。
「今の生活には不満はないけど、刺激が足りない」とか「どこでも食っていける実力をつけたいけど、大企業ではそれを身に着けられない」といった悩みは”大企業サラリーマンあるある”ですが、副業に取り組むことであっさり解消されます。
定年後のキャリア獲得
人事部門にいると、定年間際で「このまま60歳を迎えると、ヤバい!」といって、資格の勉強をしだしたり、定年後にもやれる新しい仕事を探し始めたりする先輩たちの姿を目の当たりにします。
しかし、もう時すでに遅し。大企業の肩書が外れたあとに残るのは「何も出来ない市場価値ゼロのおっさん」です。
自分の事業を持ったり、事業立ち上げノウハウを身に着けておくと、定年後も新しいキャリアを獲得できます。これが精神的な保険となり、楽しいホワイト企業ライフを送れるようになります。
事業そのものが楽しい
色々とメリットをご紹介しましたが、実は副業するモチベーションとなっているのは「事業そのものが楽しい」ということです。
結局人は「楽しい」と心から思えることしか長続きません。大企業で安定的な収益基盤を築きながら、副業にチャレンジするのは、起業家が直面ような”ハードシングス”に直面することもありません。
大企業でホワイトな環境にいると、精神的にだらけてしまうものですが、副業を行うことで、ちょうどいい”負荷”を自身にかけることができます。
ちょうどいい”負荷”は、人生に潤いを与え、自己成長を促してくれますので、副業にはこれからも取り組んでいく予定です。
※副業における事業立ち上げのポイントなども今後機会があれば、お伝えしていきたいと思います。
ここまで、副業OKなのに高収入な大企業紹介、副業が増加している社会背景、筆者自身が副業に取り組んで感じるメリットについて紹介してきました。
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それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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