上がった分だけ落ちるシステム
今日の私はかなり上がった。
原因は、あの金髪赤服自由男ことカズレーザーのおかげだ。詳細は割愛するが、とにかく一時間超のしあわせをもらった。
富士山でいうと、おそらく6合目くらいまで上がった。その前に、昨夜のうちに友人と久しぶりにゆっくり電話をして2合目まで上がっていたから、合わせて8合目まで上がっていたと思う。
上がるとどうなるか。タイトル通り、その分落ちるようになっている。そういうシステムなんだから仕方がない。太陽は東から昇ったあと、西に沈む。それと同じようなものだ。
だから私は今、8合分、地面にめり込んでいる。地中深くにいる。息はできるけど、少し苦しい。視界は暗い。登る力は正直ない。泣けば浮力で地上に戻って来やすくなることはもう知っている。大人だからね。でも、今日は泣かない。大人だからね。
私は、半年程前にも友人たちと一泊二日の温泉旅行に行って最高に上がった帰り道、自宅最寄り駅から家までの道のりで突然泣きだした。かなりの数の涙をこぼした。家に着いてからもしばらく泣き続けた。ただただ急に独りになった寂しさからだろうとは思うが、いい歳をした大人がする行為としてはふさわしくない。
今となっては「病気だから仕方ない」と割り切れる現象も、当時は「私はなんて弱い人間なんだろう。こんなに落ち込むならもう楽しいことなんていらない。私は病気が治るまで誰かと一緒に人生を楽しんではいけないんだ」とさらに落ち込み、自分を追い込んだ。追い込んでさらに泣いた。このままずっと独りかもしれない。きっとその方が良いんだろうな、なんて思ってもいないことを思っては泣いた。泣けばすっきりした。
独りは楽だ。気を遣うこともない。他人の一挙手一投足で落ち込むこともない。自分を責めるきっかけもない。でも、喜ぶこともない。楽しい気持ちになったり、幸せな気持ちになったりすることもない。
あとは各々ご自由にどうぞ。おやすみなさい。