協調と自己抑制について_別バージョン

「自己抑制について_六道と四聖」の別バージョンとなります。
具体的な、実践方法について、記述しています。

人間として、円滑な社会生活を送るうえでは、
自己を抑制することが、基本的な要件になってきます。
ここでは、自己抑制すること/周りと協調することについて、考えていきます。


人間(仏教では、衆生という)を2つに分類することができる。
おおざっぱではあるが、
反省する能力がなく、自己を抑制できない六道 と
常に、自分の行為を反省し、自己を抑制できる四聖 とである。
ここで、六道とは、天界、人界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界
四聖とは、仏、菩薩、縁覚、声聞 である。

※十界それぞれの生命状態
地獄界: 苦しみや絶望に満ちた状態。
餓鬼界: 永遠の飢えや渇きに苦しむ状態。
畜生界: 感情に振り回され、欲望に支配された状態。
修羅界: 常に争い、嫉妬に苦しむ状態。
人界: 善悪の判断能力を持ち、人間らしい生活を送る状態。
天界: 物質的な豊かさや幸福感を得ている状態。
声聞界: 仏の教えを聞き、悟りを得ようとする状態。
縁覚界: 自己の修行によって悟りを得ようとする状態。
菩薩界: 他者のために尽くし、衆生の救済を目指す状態。
仏界: すべての苦しみから解放され、永遠の平和と幸福を手に入れた状態。
 
※十界を学ぶ意味
十界を学ぶことで、私たちは自分の今の状態を客観的に見ることができます。
そして、より高い境涯を目指して、日々の生活の中で仏法を実践していくことができます。
なお、十界は固定されたものではなく、生命の状態は常に変化します。
どの境涯にいる人も、仏界へと進む可能性を持っています。
 
これらを合わせた十界は、もともと、衆生が住む世界として定義されたものだが、
むしろ、一瞬一瞬の、その衆生の生命状態を示しているといえる。
そして、その状態は、常に、外界からの影響を受けて変化する。
たとえば、良いことが有って、喜んでいる状態:天界
食べ物が無くて、苦しんでいる状態:餓鬼界 など
 
上に述べたように、六道の衆生は、自己抑制力が無いので、
外界の変化が直接作用し、自己の感情が変化してしまう。
自分の人生が、自分の思い通りにならないという不自由さを感じ、
これが、「苦痛」として感じられる。 いわゆる四苦八苦である。

一方、四聖の衆生は、修行によって、
外界の変化をワンクッションおいて、処理することができるので、
自己の感情の変動幅を抑制できる。
(高度なフィルタを通して、物事の本質を見極めることができる)

また、困難な事象に直面した場合にも、冷静に受取り、むしろ、
自己の成長のチャンスであるとさえ、俯瞰して捉え、
次の行動への原動力(モチベーション)に、変えていけるのです。
 
そして、大乗仏教では、この四聖に関わる自己抑制能力について、
全ての衆生が、本質的に誰でも持っている(一切衆生 悉有仏性)と、
説かれています。
言ってみれば、仏教に諸宗派が有るのも、この自己抑制力を
向上させるための、修行の方法論が異なるからです。
(どれを選択するのかは、各個人の判断です)
※私は、「南無妙法蓮華経」というお題目をご本尊に向かって唱えることを
基本の修行としています。
 
本格的な修行は、さておいて、日常生活において、どういうことに注意して
行動していけば良いのかを述べます。
これだけやれば、1年後に、自分の変化に気が付くでしょう。
 
①   他人の言葉を最後まで聞き、とりあえず、受け入れる

何か言われたときに、即座に否定しない
×:「えー! どうして?  いやだー!」
〇:「あなたは、そう考えているのですね。 どのような理由で、そうお考えですか?」


②   相手の立場に立って考える:
 
相手の言動の背景にある感情や状況を想像してみる。
「もし自分が同じ状況だったら、どう思うだろうか?」と自問自答する。
自分の価値観だけでなく、相手の価値観も尊重する。
 
③   積極的なコミュニケーション:
 
相手に自分の考えを率直に伝える。
質問をすることで、相手の考えをより深く理解しようとする。
相手の意見を尊重しながら、自分の意見も主張する。
 
④   感謝の気持ちを伝える:
 
相手の行動や言葉に感謝の気持ちを伝える。
些細なことでも、すぐに、感謝の言葉をかける。
相手のモチベーションを高めるように、配慮してあげる。
 
⑤   日常生活での注意点
 
会話の際の姿勢: 相手の目を見て、ゆっくりと話す。相槌を打ったり、頷いたりすることで、
相手の話に耳を傾けていることを示す。
言葉遣い: 相手を否定したり、傷つけたりする言葉は避ける。柔らかい言葉遣いを心がける。
非言語コミュニケーション: 表情や身振り手振りも、相手に与える印象を大きく左右する。
笑顔を見せたり、リラックスした姿勢を心がける。
状況に応じた対応: 状況に応じて、柔軟に自分の行動を変える。
自分自身との対話: 一日の終わりに、自分の行動を振り返り、改善点を見つける。
日記をつけるのが、おすすめです。
 
これらの行為に注意して行動することにより、
 
人間関係が円滑になる: 周りの人との信頼関係が深まり、人間関係がより円滑になるでしょう。
コミュニケーション能力が向上する: 自分の考えを相手に効果的に伝えられるようになり、
コミュニケーション能力が向上します。
ストレスが軽減する: 人との関係で悩むことが減り、ストレスが軽減されます。
自己肯定感が高まる: 自分の行動に自信が持てるようになり、自己肯定感が高まります。
 
まとめ
 
これらの行為のためには、自己抑制することが必要になり、
すぐには、できないですが、将来、楽しい生活をおくるために、頑張っていきましょう。
他人との協調性を向上させることは、自分自身を成長させることにもつながります。

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