人体の作画【人体のバランス】
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バランスのとれた人体を描くときに必要な「パーツどうしの比率」について整理しています。
バランスを知る事がなぜ大事か
簡単に言えば「バランスが最低限とれていれば、人体っぽく見える」からです。人体を描くときには特に顔(目や髪など)にとらわれがちですが、全体の大まかなバランスが取れていないと「やたらと顔が大きい」「なんか変」な絵になってしまいます。
細かい部分ではなく、頭、胴体、腕、脚どうしの比率をしっかりおさえ、「そもそもどういうバランスだったら人体に見えるのか」を知っておくことが重要です。そうすれば、様々なポーズを描くときややデフォルメの際にも応用が利きます。
基本のバランス
ここでは基本的な人体の一例として、6.5頭身(高校生くらい)の女性の人体のバランスを整理します。
① 頭身をとる
まず頭(髪を含めた全体)のアタリを描きます。次に頭の大きさ6.5個分の幅で頭身をとります。
② 胴体のバランスをとる
基本的に股の位置は頭身の半分です。今回は6.5頭身なので、6.5の半分(3.25)の位置に股の下端をとります。肩幅は、描くキャラによりますが、基本は頭の幅よりやや広めにとります。
くびれは胴体の半分の高さにとります。幅は頭の幅と同じくらいにとります。
③ 腕のバランス
肘はくびれ、手首は股と同じ高さにとります。基本的に「肩から肘:肘から手首=1:1」です。
④ 脚のバランス
先に足首をとり、膝は大腿骨の付け根と足首の半分の高さにとります。基本的に「太ももの長さ:すねの長さ=1:1」です。脚を長く描きたい場合は、膝から足首の間を長くとります。
ポイント
まず棒人間でバランスが取れているかチェック
ここまでで描いた人体は棒と丸を組み合わせたシンプルなものですが、これでも十分人として認識できると思います。逆に言えば、絵が「なんか変」なときは、棒人間のレベルでバランスが取れていないことが多いです。自分でもよくあるのは、顔が大きすぎる、腕が長すぎることです。まずは棒人間でしっかりバランスをとってから部分を描くとうまくいくと思います。
どんなポーズでもバランスをキープする
正面以外の絵も、正面の比率をキープすればバランスのとれた絵になります。側面のバランスは正面と変わりません。
下図の左のようなパースのついた絵でも、平面や円柱をうまく使って頭身をとり、正面のバランスをキープします。下図の右のように手を挙げたポーズを描くときも、手を降ろしたときに肘・手首がそれぞれくびれ・腰に来るようにします。
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