人体の作画【パーツの比率の目安】
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人体を描くときやバランスのチェックに便利な「体のパーツの大きさの目安」についてまとめています。
目安がなぜ大事なのか?
人体のパーツ(頭、胴、脚、腕など)は「子供だと○○、大人だと××センチ」というふうに絶対的な大きさで決まっているわけではありません。「このパーツに対してどのくらい」という「相対的な大きさの目安」がしっかりおさえられていれば、十分バランスのとれた絵が描けます。
パーツどうしの大きさの関係を把握しておけば複雑なポーズを描くときにも応用が利きます。また、人の体のパーツの比率は、成長してもあまり変わりません。顔も大きくなれば同じ分だけ手も大きくなります。つまり、パーツどうしの比率の目安を知っておけば、子供、大人の描き分けが可能になります。
頭と胴・脚の比率
標準的な6.5頭身の場合、胴と脚の比率は
・胴:頭2個分
・脚(太ももの付け根~足首):頭3個分(足は頭半分)
くらいが目安です。個人的にはもっとシンプルに「胴と脚=頭2個分」くらいでもいいと思っています。
腕の比率
腕の長さは「お尻が自然に触れるかどうか」が目安になります。下図の左はちょうどいい長さですが、真ん中だと胴に対して腕が長すぎ、右は短すぎて違和感があります。
手の長さは「あごの先~おでこの中心」が目安です。また、「肩~肘:肘~手首=1:1」が目安です。曲げても比率は同じです。
脚の比率
脚の長さは「片足立ちをしたときに、お尻とかかとがくっつくかどうか」が目安になります。下図の左はちょうどいい長さですが、真ん中だと胴に対して脚が長すぎ、右は短すぎて違和感があります。ただ、真ん中は脚の長いモデル、右は短足のキャラを描くときに使えるかもしれません。
また、「太ももの付け根~膝:膝~足首=1:1」が目安です。曲げても比率は同じです。
ポイント
あくまで「標準的な目安」として比率を把握しておく
以上の比率はあくまで目安なので、厳密に定規で測ったりする必要はありません。そうするとパースが付いたときやデフォルメ(手や脚が長いことを強調するなど)の際に応用が利かなくなります。
違和感を感じたら目安をチェックしてみる
パーツの比率の目安を知っておくことは「違和感を具体的に特定し、解消すること」に繋がります。「なんかバランス悪いな」と思ったときは上の目安をチェックしてみましょう。
例えば手の大きさに違和感があったら手を顔の横に持ってきて、あごの先~おでこの中心の間に手が収まるかチェックします(自分はみ出る事が多いです)。腕の長さに違和感を感じたときはお尻が自然に触れるかどうかチェックします。この確認はどんなポーズの時でも可能です。
参考:緑華野菜子,「「なんか変だな」を解決! キャラクター作画上達テクニック」
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