どうせ普通の乙女ゲーでしょ?『ライドカメンズ』に刺された男オタクの戦い。
(補足:記事タイトルについて「乙女ゲーや女性向けコンテンツをバカにしているのではないか」といったご意見をいただいております。しかし実際にはそのような意図はなく、本来伝えたかったポイントとしましては「かつてそういったコンテンツに偏見を抱いていたオタクでも沼れるほどのパワーをライドカメンズは秘めている」という所になります。
私はそれこそライドカメンズくらいでしかこういったコンテンツに触れる経験をしておらず、また当記事は『かつての出刃と同じような、親しみのないコンテンツというだけである種の偏見を抱いてしまう層』に向けたものです。記事の内容自体もコンテンツの性質を揶揄する、というよりは「私はそういったコンテンツに対する理解が足りないのだ」という自虐のつもりで書いておりましたが、結果として不快に思われるような表現となってしまったことを心より謝罪申し上げます。
なお、上記の通り『乙女ゲー』や『女性向け』というカテゴリに対しての理解度が足りない状態で記事を執筆しております。これらの印象は実際のコンテンツとは乖離している場合があることを予めご了承ください。
また、『どうせ普通の○○でしょ?』という言い回しは、「普通のグミだと思って食べたらめちゃくちゃジューシーで美味しい!」という内容のテレビコマーシャル『仮面ライダーグミ』のパロディであるということを補足させていただきたく存じます。
それでは以上を踏まえた上で、記事をお楽しみください。)
いやァ〜〜、Fate/Grand Orderは楽しいなぁ!!!
戦闘は苦手だけど、なんといってもストーリーがおもしろい。奈須きのこ謹製の『今を生きる人々は前を向いて歩き続けなければならないんだ』という普遍的ながらもクソ強い思想が痛快だ。
あと、色々なヒロインのおっぱいが大きい。おっぱいが大きいだけで私は幸せになってしまう。
また、色々なヒーローのおっぱいも大きい。金時は言わずもがな、太公望が意外とデカい。性的興奮はしないが、頼れる男の胸筋はいいものだ。
あ!学園アイドルマスターってのもおもしろそう!
先行プレイ記事を見る限り、月村手毬って人がめちゃくちゃ濃い!
わーい!理不尽を言う女の子だ〜いすき!
………と、まぁ。私はこんな感じのよくいるオタクだった。物語とおっぱいに踊る、きわめて一般的な異常成人男性だ。
しかし、さる2024年5月末。"奴"は流星の如く現れた。
その名はライドカメンズ。言わずと知れた特撮ドラマシリーズ『仮面ライダー』を題材とした育成アドベンチャーゲームだ。
実を言えば、私はリリース前の発表直後からこのタイトルに注目していた。ライダーオタクだから。
しかし、絵柄やなんだかヒプマイっぽい設定を見るに女性向けなことは火を見るより明らか。
また、過去にオススメされた女性向けコンテンツがどれも続かなかったということもあり「まぁとりあえずインストールはするけど、乙女ゲーはナ〜。続けるかどうかは分かんないカナ〜」というやや舐めた態度をとっていた。
ライドカメンズは、キャラパワーとシナリオパワーで、それを正面からぶち破ってきた。
というわけで、『FGO』や『学マス』『シャニマス』をやっているタイプのオタクに『カメンズ』をオススメするという記事です。
どうぞおつきあいください。
What's ライドカメンズ?
まずはじめに、あなた方の"舐め"を解消するため、「本質」の話をしようと思う。
ライドカメンズとは何か?
あらすじとしては、「世界に破壊と再生をもたらす秘密結社カオスイズムに改造され記憶を失った仮面ライダーたちが、それぞれの信念をかけて戦う」という言葉でまとめられる。
では、本質とは何か。
ライドカメンズの本質とはつまり、「仮面」と「素顔」をキーワードとしてアイデンティティの在り方の是非を問う、ニチアサADVゲームであるということだ。
いや、ソーシャルゲームだから日曜も朝もないんだけども、それにしたってニチアサに真剣すぎるのでこう表現するしかない。
さきほども書いた通り、ライドカメンズに登場する仮面ライダーのほぼ全員は、悪の秘密結社カオスイズムによって記憶を奪われている。
偽の記憶を植え付けられていたりはするが、だいたいの奴はなーんもかんも覚えていない。
なので本当の自分を知らないし、その空白を埋めるために仮面をかぶる。
貫きたい信念を自我の仮面として利用し、戦い続ける者達────故に、彼らは"仮面ライダー"の名を冠する。
……みたいな感じでカメンズくん、ずっと仮面ライダーという概念を通した自我の話をしているコンテンツです。ロジックを延々こねている。
私は『シャニマス』の冬優子といい『FGO』のジャンヌ・オルタといい、こういうホンモノとニセモノをめぐる物語に弱い。
『ライドカメンズ』には、なんとそういうシナリオがライダーの人数分=19パターンもあり、かつ全て差別化されている!リリースからまだ1年も経ってないのによりどりみどりすぎる!
なお、先に挙げた黛冬優子をはじめとするストレイライトの面々はテーマ的にだいたい仮面ライダーなので、彼女らの纏う仮面の在り方が好きな方はライドカメンズも好きである可能性が高い。
ホンモノだけが全てと、決めたくないから───。
カレらが素顔の仮面ライダー
さて、いい感じにIQが溶けてきたのでキャラの話をしよう。
ライドカメンズのプレイアブルキャラは全員がイケメンの男性だ。顔がいいのしかいない。
ただ特徴的なのは、アラサーの男にやたらと執念が篭っているという点だ。
たとえば、クラス『タワーエンブレム』に所属する高塔戴天/仮面ライダー塔天。28歳。
彼は大企業『高塔エンタープライズ』の若き社長であり、同クラスに所属する高塔雨竜/仮面ライダー塔竜の兄でもあるのだが、兄であることへの妄執がすさまじい。
記憶のない弟に対し「兄さんと呼びなさい」と迫り、弟が自分の元から離れるとめちゃくちゃに取り乱す。
そのくせ人に頼るのが下手で独断専行に走りがちだし、暴走時もクソ強いので誰にも手が付けられない。
言うなれば、マコト兄ちゃんと橘さんを足して2で割り、姫崎莉波をまぶしたアラサー支配者。
それが高塔戴天だ。
そんな調子なので、おれたちはコメディにしろシリアスにしろ戴天がおかしくなると手を叩いて喜んでしまう。
ライドカメンズは戴天乱心と一般通過異常ジジイで話を回しています!!
ところで、余談なのですが。
このゲーム、女性向けゲームにカテゴライズされつつも、そんなに恋愛に傾倒していないのが個人的に嬉しい。
弟にやや強すぎる感情を向けている戴天も、プレイヤーに対しては純粋な親愛の念を向けてくれる。
もちろん他のライダーも全員……
ウワーッ!!!!!!!!!!
こいつおれのこと性的な目で見てるーッ!!!!!
この男は海羽静流/仮面ライダーSIZ。27歳。自由を求め戦うクラス『スラムデイズ』に所属する酒カス、ヒモ、ナンパの三拍子揃った仮面ライダーにあるまじき男だ。弟に重いだけの戴天がだいぶマシに見えてくる。
しかし、こんなダメダメアラサーでも仮面ライダー。
記憶を失う前の自分がやっていた『音楽』を守るため、海羽静流は戦っている。
人当たりも良く子どもにも優しいため、三拍子を抜けばヒーローとして完璧になってしまう好漢なのだ。
また、人の感情に気を回しすぎて過剰に疲弊するという優しき苦労人ポジでもある。
さらには寂しがり屋で仲間がだいすき。
……あれ?ひょっとして良い奴では?わりとビビリだから戴天ほど暴走しないし…………
すまん、前言撤回だ。おれ相手に浮気をするとはいい度胸をしている。さぁ裁こう。今裁こう。
……とまぁ、こんな感じで清濁併せ呑みすぎな仮面ライダーが大量に出てくる。
なんなら女たらしのアラサーはもうひとりいる。なんでだよ。
冷静に考えて、年齢を散らしもしていないのは覚悟がキマりすぎだ。
アラサーの何がおまえをそうさせるんだよ。
アラサーに真摯すぎてバカになってるゲーム、ライドカメンズ!!
多量のシナリオと月2のイベント
さて、このゲームのさらに変なところとしてテキスト量が異常に多いことが挙げられる。
ライドカメンズのドカはドカ盛りのドカ。
まず、フルボイスのメインシナリオは1部と2部を合計して10話×20章ぶん実装されている。
声を飛ばさずにちゃんと聞くと1章ごとにだいたい1時間くらいかかると言えば、その圧倒的物量が伝わるだろう。
また、メインストーリー以外にも
調査エピソード、サポートエピソード、キャラエピソード、地区エピソード、クラスエピソード、親愛度エピソード、イベントストーリーが存在する。
……いや多い多い多い多い!!!!
灼眼のシャナの設定用語くらい多い!!!!!
また、イベントストーリーはフルボイスでは無いものの、しっかりメイン1章分=10話ぶん実装される。
しかもそれがだいたい月2でやってくる。
いや多い多い多い多い!!!!!!
原神の設定用語くらい多い!!!!!!
というわけで、ライドカメンズくんはコンテンツ供給量が異常だ。
あまりにも多すぎるため「この情報って出典どこだっけ…?」となるのが日常茶飯事だし、よくよく考えてみたらTwitterの集団幻覚だったということも稀にある。
さっき海羽静流を紹介した時も、奴が仲間のクレジットカードを無断使用している証拠画像を出そうと思っていたのだが、あまりにも見つからなさすぎたのでやめた。
絶対公式であったと思うんだけどな……Twitterのオタクもみんなその話してるし……
(追記:ありました。高レアカードを当てなくても見られるタイプのエピソードなので、ぜひキミの目で確かめてくれ!)
ただ、ここでちょっと真面目な話をすると、私はこれらの膨大なエピソードを全て網羅する必要があるとは考えていない。オタクだって消化しきれてないことがほとんどだから。
イベントストーリーはギャグ調のものも多いので、リアルやブルアカが忙しい時にはそちらを優先するのも吉だ。ただし、ライドカメンズくんはたまにイベントで本編レベルの情報を容赦なく開示することがある。
そういう時はまぁ、ちょっとだけやってみて欲しい。
イベスト読むだけならそんなに時間かからないしね。
Twitterでオタクが死んでたら、それが合図だ。
イベント報酬カードは無理に深追いしなくていい。
これはシナリオゲーだ。気になるイベストが読めたらそれで全クリと同じなんだ。
最強F:カメンズへの招待状
では最後に、最大にして最強のオススメポイントを発表して終わります。
ヒーローのおっぱいが!!!!!!!!!
大きい!!!!!!!!!!!!!!!!
た、た、た、頼りがい〜〜〜ッ!!!!!!
プレイナウ、ライドカメンズ!!!!!!!!!
ライドカメンズ - 仮面ライダー新作アプリプロジェクト | BANDAI