NanoVNA プリアンプ編 1
1200Mhzプリアンプの調整を NanoVNA
でやってみた S11入力整合 S21ゲイン測定
HP8753 VNAでの測定とも比較してみよう
チョットしたコツも必要なので、少し長くなる
予定 何回かに分けてみたい
NanoVNA使い方 プリアンプ編
なので プリアンプの作り方や調整方法では
なく NanoVNAでの測定方法になります。
他バンドのプリアンプ 2400Mhz、430Mhz,
144Mhz、50Mhz も同じ手順で測定できます
プリアンプの調整はこだわりや自分のポリシー
持たれてる方多いと思うが、自分がやってきた
方法を NanoVNA でやってみたいと思う
方針 プリアンプの入力整合を優先して調整
アンテナが捉えた 遠くからの微弱な電波は
プリアンプで増幅されて 受信機に辿り着く
もしプリアンプの入力整合が取れていなければ
微弱信号は そこで反射してアンテナに逆戻り
アンテナープリアンプ間のケーブルに定在波が
大きくたっているのでケーブルの長さによって
ゲインなど特性はマチマチな結果を出すだろう
NFマッチも大切だが NFはGaAS FET以降の
デバイスの性能を信じて整合を優先した調整
ゲインは帯域を広くとり欲張らないで17dB辺り
を目標 必要ならゲインブロックで2段目
置くか、スピーカーの音量を上げよう
これで30年以上やってきたが、遥か遠方からの
微弱な信号を捉え続けてきた ゲイン優先して
極致に追い込むと 帯域は狭く不安定な方向へ
アンテナに雨付着して発振! なんて事もある
まずはゲインの測定から S21を見るので
PORT1とPORT2をケーブルで接続して まず
キャリブレーション CALからTHRU ->DONE
PORT1が微弱送信機(自分のは-9dBm)
PORT2が受信機 その間に測定物を入れて
特性を表示する 2種類のプリやってみよう
なんかオカシイ?? ゲイン低すぎ!
8753セットアップして見てみよう。
8753はPOWERが0dBmだが変えられるので
-10dBmに設定
お詫び S22/S12で見てるのはこちら都合です
8753画面 S22をS11 にS12をS21に読替下さい
そうなんです。nanoVNA出力-9dBm仕様ですが
SGモードでも不可解なレベル S21測定結果は
明らかにサチって見えてます PORT2受信側の
ようですが、プリアンプが飽和するだけPOPRT1
から出てる可能性もありますという事で S21
CAL時に20dBのATTを入れてCALとってみます
上の写真のようなセットアップでCALとればOK
大きなATT入ってますが小さな物で十分です
アンプのようなゲインあるものはREF POS= 6とか5
にして基準線を少し下げた方が見やすいです
プリアンプの入力に20dBのATTが入るように
接続して もう一度見てみましょう
マーカーの1294MhzでGain=21.26dBと出てます
8753で見たものとほぼ同じような結果でした。
追記 2023/02/02
アンプなどの能動部品を見るときは、特に
入力が多くて測定物を飽和させないよう注意
していたが、NanoVNAは 受信機側の飽和にも
注意しておいた方が良いみたいです
上記写真もそうですが、ピーク部分が変に平らに
見えた時は注意して再測定した方が良いでしょう
NanoVNAの出力仕様-9dBmですがスペアナで見た
限り更に10dB程低いようです
こちらのミスもあるかもなので注意観察です
上記2枚の写真は20dBATTを入力と出力に入れて
何処で飽和してるか確認しようとしています。
CAL取る時に10dB+20dBのATTにして
測定物の両方 入力側10dB 出力側20dB
などにすれば確実と思います。
長くなってしまったので 今回はここまで