#7. 渡米
いよいよ渡米という当日、ぼくは仕事が定時で終わるか終わらないかの瀬戸際でバタバタしていた。
フライトはその日の22:50で、定時で終わらせて空港に向かわないとちょっとまずい。なんとか定時ちょっと過ぎに仕事を終わらせて空港に向かった。
先に到着して友人と談笑していたあっこさんと合流してやっと出国手続きを終えたら、飛行機が1時間ほど遅れていた。
サンフランシスコに着いたあとはベアキャニスター引き取り→買い出し→ホテルへチェックイン→夕食を食べながらパッキングというスケジュールだったので、まあまあ余裕がない。本当はもう一日準備期間が欲しいところだ。とはいえ遅れるものは仕方ないので、遅い夕食を食べたりしてフライトを迎え、想定通り1時間ほど遅れて到着。荷物受け取りも比較的スムーズに済み、いよいよサンフランシスコに降り立った!
余談だが、ぼくはザックを運搬するにあたりIKEAのトロリーバッグを準備した。これにザックを入れて分かりやすくする算段だ。これが見事に当たり、荷物受け取りの時に一発で自分の荷物だとわかったし、ザックも守られて無事だった。
サンフランシスコ空港のインフォメーションで、まず地下鉄やバスで使えるICカード「クリッパーカード」を購入した。予備日に観光する予定だったので、電車やバスの乗り降りに役立つと思ったのだ。(後から知ったのだが、クリッパーカードはアプリ版もありアプリ版だとデポジットが不要なので、購入される場合はそちらをおすすめする)
そのままBART(地下鉄)に乗り、Sports Basement(アウトドアショップ)で、レンタルオーダーしていたベアキャニスターを手に入れた。
そして近くにあったSafewayというスーパーで買い出しを行ったが、ぼくらはここでひとつ大きなミスをしてしまう。
今回のハイキングは4泊5日の行程+前後1日ずつキャンプサイトに泊まる予定だったので、合計で7日間の食事が必要になる。しかし途中Tuolumne Meadowsという街を通るので、そこでリサプライできるのだ。海外のスーパーでの買い物が楽しすぎてテンションが上がりっぱなしだったぼくらはそのことをすっかり失念していて、本来3.5日分もあれば十分なのにうっかり7日分の食糧を買い込んでしまった。
当然ひとつのベアキャニスターに入るはずもなく、ホテルでパッキングして途方にくれた末、もうひとつのベアキャニスターをレンタルすることに。(しかも荷物が鬼重くなってしまった……)
ちなみにハイキングに持って行かない荷物は、事前に散々調べていたが、結局ホテルに預けることにした。街中のストレージサービスと比べると割高だったが、時間がなかったのと帰ってきてから同じホテルに泊まる予定だったのでその方が安心だったのだ。
こうしてパッキングを終え、1日目が終わったのであった。