里帰りのこと
年末やら年始やらに義実家や実家に帰省する、というのは、家族それぞれだろうけど、まあ色々誰にでも思うところはあると思う。
私は日本から遠く離れたところで暮らしてるし、さらに言えば嫁ぎ先がいわゆる義実家なので、行事の時にはなんだかんだと受け入れる側である。
今は義両親がなくなり、親戚との交流は減ってきた。
が、かつては四六時中誰かが来た。誰かが来たら私が紅茶を淹れることになる。お茶菓子を準備し、タイミングを見てミルクティーを出す。そして多くの場合はご飯を準備し、皆が帰ったあと片付け。
若かったし、どうせ言葉が通じないから会話に混じれないし、黙々と作業するほうがマシだと思って動いていた。
この経験から私はお正月に義実家に帰るのが辛い、という人の気持ちより、義実家に嫁いだお嫁さんが、正月にみんなが来るのが辛いという気持ちのほうがはるかに理解できる。
姑の影に隠れる嫁、多くの場合それは話題に上がりにくい。
私は親戚が来るとどっと疲れるので、親戚の家に行くのも相手を疲れさせるよな、と思ってしまう。
私の子どもたちはこの先どうするんだろう。
時代の流れで親戚づきあいは希薄になっていっている。
そして私が危惧しているのは、息子が結婚したとき娘たちと配偶者が仲良くできるのかな、ということだ。
私自身三姉妹で仲良しだけど、もし男兄弟がいた場合その奥さんと仲良くできたという自信がない。
いま実家は母の一人暮らし。
里帰りすることになっても母はタイヘンだろうが私は気が楽だ。そこにお嫁さんがいたら里帰りもまるで違うものになるだろう。
つまりは私も我が家を実家とする人にとって鬱陶しい存在だよな、と思う。そう思うとちょっとだけ申し訳なくなる。
里帰りしたいな。