最期のプレゼントのこと
きっと昨日はそういう星回りの日だったんだと思う。
都合よく星占いを信じる私にとって、物事が慌ただしく動くとき、それはきっとそういう星回り、と思う傾向にある。
ああ、慌ただしい、でも楽しい、そう思っていつも読んでる石井ゆかりさんの占いを読むと、ほら見てごらん、星もそう言ってるじゃない、と満足してサイトを閉じる。
昨日は朝3時半からウェビナーを聞きながら家事をして、5時半からインスタライブを聞きながら準備をし、出勤途中にオンラインゼミに参加し、出勤したら、国を離れる方がたくさんの食材などを持ってきて下さり、お昼は私の夢実現のために友達とオンラインでお話して、午後は5年ぶりに会う若い友人エミコさんが職場近所に用事で来るとのことで、急遽会えることになった。
下の妹は、不便な国に住む私を憐れみ(笑)、生きてる間に自分が稼いだお金で、欲しいものを姉に買ってあげたいから、ほしいものを考えて!と5年ほど前に私にいった。
その時はまだガンが再発してはいなかったと思う。のんきな私は考えに考え抜いて、
・Silitシラルガンの赤いミルクポット
(こんなに素晴らしく可愛い商品はないのに、なぜ本家本元はなくなり、私からしたらパクリじゃないのか!?と思う商品が次から次へと出てきてイラッとするわーーー)
・ロッジのスキレットカバー
・柳宗理のステンレストング
を選び、その時日本に帰国していた友達に運んでもらえることになった。
ミルクポットはすぐ近所の友達が運んでくれたのですぐに受け取ることができたが、スキレットカバーとトングを運んでくれた友達はちょっと遠くに住んでいて、更に小さな子を育てながら週休一日で役職のある残業の多い会社員をしているので受け取ることができないまま時間が過ぎた。
その人がエミコさんだ。
エミコさんは渡すことが遅れたことをわびてくれたけど、私はそんなことは気にしてない。なくても困らない物だったし。とにかく忙しい中やっと時間を見つけて届けてくれたことのほうが嬉しかった。
エミコさんを見送ったあと、泣けてきた。
最期のプレゼントじゃないか、これは。
これを受け取った今、物質としての何かをもう妹から受け取ることができなくなったということではないか、と。
そうだ、あの子は死んじゃったんだ。最期に会いに行くことも叶わなかったけど、それでも私は生きているのだ。生きていかなくてはならないのだ。
もう物質は受け取れないかもしれないけれど、私はまだまだ妹から見えないものを受け取れるはず。
エミコさんがこれらを預かってくれてた期間は、とても尊いものだったと、今更気付いた。
きっと昨日はそういう星回りの日だったんだと思う。最期のプレゼントを受け取る準備が私の中でできてた日だったんだと思う。
一歩進めた日だったんだと、思う。