『ぽえむ』~美しいものへの憧れ~
世界の果てまでも風を追って行ってみよう
どこまでも、どこまでも
いつかこの手に掴むことができるのか
★
遥かなる憧れの大地へ
あなたに逢いに行こう
待っていてくれるだろうか
柔らかな、その花のようなまなざし
しなやかな衣擦れの音
★
いつも待っていた
あなたに逢えるのを
ささやきは耳にやさしく、心地よい
夢は覚めないようにそっと手のひらに捧げ持つのだ
そうすれば去ってしまうことはないだろう
★
森は静かに息をひそめてその姿を迎える
緑の木々はざわめき、喜びに震える
あたかも光の精に魅入られたように
★
黄金の髪の乙女よ
★
風に誘われて舞うその姿は、永遠の妖精
指先が木の葉に触れると光の雫がこぼれ落ちる
大地に届く前にまぼろしになって、霧のようにあとかたすらも残さない
さあ、記憶の中に留めるのだ
その輝きを
その姿を