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「私が撮りたかった女優展」ができるまで ➊


「私が撮りたかった女優展」とは? 

トップの写真にもありますが、当時(2018年)に作った私が撮りたかった女優展の原型となる企画書が出てきました。

とてもお見せできる代物ではないのですが、
色々思い出したこともありますので、

企画の意図や裏側、そもそもどうやって始まったのか。
みたいな話を、記録として書き留めておこうと思います。


その前に知らない方も多いと思うので、まずはご説明を。


私が撮りたかった女優展」は5名のフォトグラファーと5名の女優がそれぞれ組を作って作品を展示する写真展です。

2019年6月に第1回、翌年に第2回、翌々年の2021年に第3回を東京で開催しています。(今現在、第4回の開催は2022年夏に行われることが発表されています!)


これまで参加していただいた写真家と女優

「私が撮りたかった女優展 Vol.1」2019年6月開催
参加女優
⚪︎唐田えりか ⚪︎久保田紗友 ⚪︎奈緒 ⚪︎松浦りょう ⚪︎蒔田彩珠 
参加フォトグラファー
⚪︎ヨシノハナ ⚪︎木下昂一 ⚪︎山本春花 ⚪︎東海林広太 ⚪︎J.K.Wang

私が撮りたかった女優展 Vol.2」2020年2月開催
参加女優
⚪︎堀田真由 ⚪︎田中真琴 ⚪︎佐藤玲 ⚪︎小西桜子 ⚪︎松井愛莉
参加フォトグラファー
⚪︎濱田英明 ⚪︎もろんのん ⚪︎柴崎まどか ⚪︎松本花奈 ⚪︎刈馬健太

「私が撮りたかった女優展 Vol.3」2021年3月開催
参加女優
⚪︎上白石萌音 ⚪︎池田エライザ ⚪︎山田杏奈 ⚪︎芋生悠 ⚪︎鳴海唯
参加フォトグラファー
⚪︎sunao ⚪︎増田彩来 ⚪︎酒井貴弘 ⚪︎持田薫 ⚪︎女鹿成二

振り返ってみると、本当に素晴らしい方々にご参加頂いていたことを実感します。

女優はどうやって決まる?写真家は?

よく聞かれるこの質問。
「私が撮りたかった女優展」というネーミングの通り、フォトグラファーが女優を選びます。 

条件は一つ。
「ずっと撮りたいと思っていた女優を指名すること」です。

そしてその女優さんにお声がけし、うまくいけば撮影!という流れになるわけです。 フォトグラファーは僕の方からお声がけをさせて頂いています。

なぜ開催しようと思った?

そもそもなのですが、僕はフォトグラファーを目指していた時期がありました。もっと遡ると、俳優になりたいと思っていた時期もありました。 俳優志望だった時、とにかくオーディションを受けるのに必死だったり、 もっと言えばオーディションを受ける機会を得ることに必死でした。 努力は報われるとは限らない業界ですし、闇雲に頑張ると言っても、その頑張り方すら合っているか分からない。不安だったし、でも楽天的じゃないとやっていけないくらい、ほんとに何にもなかった。

履歴書を書いて、事務所に応募もたくさんしました。 その時、「経歴」を書く欄がありますよね。 

2014年 2月 TV-CM「〇〇」出演 
2015年 8月 映画「〇〇」レギュラーエキストラ出演  ... etc 

そんな感じで。
その「経歴」がとにかく埋まらなかった。 行がまだまだ余っている。

しょうがないから「学歴」とか「趣味」とか勝手に項目を増やして濃い人間だと思われようとした。 なんでも良いから「経歴」が欲しいと思っていたんですね。 

これがこの「私が撮りたかった女優展」につながってきます

フォトグラファーとして売れること


そこからいろいろあって、写真を撮りはじめました。
作品を作ったり、いろんな写真家さんの展示を見たり。 賞にも応募したり、営業したり。 

この時も同じことを思ったんです。
「経歴が欲しいな」「実績が欲しいな」

まあ売れるためには運も実力も感性も必要で、 僕には全部足りなかった。結局写真で食べていくことはできなかった。 同時進行でやっていた映像制作の方がなんとか仕事になり、 その後はフリーの映像ディレクターになりました。 その辺はこちら語っています。

あの時こんなのあったら良かったな。

「私が撮りたかった女優展」は、
数年前の僕が参加したかった企画。ということになります。

俳優としても、フォトグラファーとしても、 こういう企画があったらやってみたかった。 経歴の一つになって、ミーティングか何かで 「あ、女優展出たの?」と言われたかった。 参加してくださる方々にとって、それが一つの話のネタになったり、仕事のきっかけになったりしたら、僕としてはもう本当に満足です。

映画館と同じくらい好きな「写真展」


写真展って、良いですよね。 僕はとても好きです。 
心に穴があいている時期も、ポジティブな気分の時でも、立ち止まって何かを眺めることはすごく大事なことな気がします。 映画は家でも観れるけど、映画館で観るために作られるのと同じで、 写真もやっぱりスマホで観るためじゃなく、 然るべき場所で、然るべき距離感で観るものだと思っています。

音楽も、アートも、多分同じですよね。 
作家にとっても観客にとっても一番「温かい」状態で感じれることが結果的に長く自分の中に残る気がしています。 

でも不思議ですよね。 
カメラロールに保存したらいつでも観れる写真も、ギャラリーで観たときの一瞬の破壊力には敵わない。 繰り返し聴いたはずの名曲も、 ライブで聴いたワンフレーズの感動には敵わない。

僕はそんな体験が多いです。

あなたは撮りたい人はいますか?

写真家じゃなくても想像できると思います。

「この人をファインダー越しに覗いてみたい」 
「ずっと記憶の奥に残したい人がいる」

身近な人でも、憧れの人でも、思い出の人でも、女優でも。
一つ企画を作るからには、 誰かの夢を叶えたいと思いました。

そして企画の実現に向けて少しずつ動き始めました。
本当に、純粋に、あの頃の自分がやりたかったこと。

最後に

当時作った企画書が出てきました。
これを携えて僕は事務所や写真家にアプローチに行ったんですね(恥)

「女優と写真」という仮タイトルだったそうです。。。


続きはまた書きます。





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