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■「これができないと保育士失格?」保育士の現場に潜む“勝手な基準”

「子どもを静かにさせられない」
「給食を完食させられない」
「寝かしつけができない」
――現場ではこれが「できないとダメ」みたいな雰囲気、ありませんか?保育士としての腕前を、まるでこれだけで評価するみたいな空気が漂ってる。でも、ちょっと待ってください。それって本当に子どものためなんでしょうか?
 
子どもたち全員を静かにさせる――これが達成できたら「優秀な保育士」って言われるかもしれません。でも、子どもって本来、元気に動き回って、笑ったり泣いたりしながら成長していくものですよね?静かにさせることが目的になっているとしたら、それって大人の都合、いや正確には「保育士の仕事がラクになるため」ってこともあるんじゃないですか?もちろん、安全管理や集団での活動のためにルールは必要だけど、騒がしい=ダメって一概に言えないはず。
 
給食も同じです。「完食させること」が、いつから保育士の腕試しになったんでしょう?そりゃ、全部食べられたら嬉しいし、栄養面でも安心だけど、子どもたちにはそれぞれペースや好き嫌いがあるのが当たり前。無理やり完食させて「ほら、全部食べたね!」なんて自己満足になってないですか?これも、どちらかと言えば「保育士が後片付けしやすいから」って理由で求められてること、ありますよね。
 
寝かしつけだってそう。「何時までに全員を寝かせる」みたいな目標を設定して、それを達成できないと「あの保育士、できないね」なんて言われたりして。でも、子どもたちはロボットじゃないし、眠るタイミングや安心できる環境だって違いますよね。それを無理に統一しようとするのも、結局は「保育士のスケジュール通りに進めたい」って都合が優先されている気がします。
 
確かに、これらがスムーズにできたら「素晴らしい」し、効率も上がるでしょう。でも、本当に大事なのは、子ども一人ひとりのペースや気持ちに寄り添うこと。求められていることが保育士の都合ばかりで、肝心の子どもが置き去りになっていないか、改めて考えてみたいですね。
 
保育士の仕事は子どもを育むこと。でも、それは完璧を求められる仕事じゃなく、試行錯誤しながら子どもたちと向き合う日々の積み重ねです。だから、「できない=ダメ」なんてこと、絶対にないんです。

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