NY自宅隔離日記⑧買い溜めをするあなたへ

世界各地と同様に、コロナウイルスが猛威を奮うニューヨーク。

3/1に最初の陽性反応者が出てから3週間がたちました。

ニューヨークでは外出禁止令が始まり、この動きは全米へと広がっています。

パニックになる人、楽観する人、呆然と流される人、周りには色んな人がいましたが、ここまで事態が急展開するとは思ってもみなかったという人が、私を含めて大半を占めていると感じます。

その中で自分は「あ、これは書かなくちゃ」と思えたので毎日少しずつ書いてみます。

↓前回の日記


州知事、ロックダウンを認める


ホームオフィスを始めた最初の週末、ニューヨーク州知事がついに外出禁止令を発動することを決定した。

毎日感染者が倍々に増えていき、身の回りの人々が買い溜めなどのパニックを起こす中で、そのニュースを聞いた時

「あぁ、やっぱり噂はほんとうだった」

と、ぼんやりと思った。

ここまでくると焦りよりもパニックで若干思考が鈍り始める。

考えても考えても事態が好転する要素がない中で、諦めの境地というか、少し笑えてくる感覚に似ている。

何かしたいがために、買い物に少し出る。もう家に食糧は十分あるというのに。

街の混乱や人々の様子をみて、さらに不安になって誰かにSNSで共有する。

見ること、話すことがコロナ一色になり、気が滅入ってくる。

また鬱憤を晴らすためにスーパーにいく。お酒やスナックなどあっても困らなくて、ストレスを発散できるものの消費が増えてくる。


今書いている内容は私だけでなく、ニューヨークの周りの友人達やドイツ時代の友人など、外出禁止令のもとにいる人々も経験した一種のネガティブなルーティンだ。

全員、これを一通りこなした後に、精神衛生上良くないサイクルにいることに気づき、今はそういう生活から距離をおいている。

今、なんとか他のエリアの人たちや今から外出禁止令を迎える人たちに伝えたいと思っていることなので、ここで代弁したい。

買い溜めても、買い溜めても、あなたはきっとスーパーに安心を求めて行ってしまう。

だから、他の方法で安心感やストレスの発散をしてほしい。


「私は買い溜めしてない」と胸を張るあなた、本当にそうですか?

家族4人でお米10キロ3袋買って足りないと感じていませんか?

いつもは買わないものを、いるかもしれないと手にとっていませんか?

何度も何度もスーパーに行って、在庫を見にいっていませんか?

買い溜めることは必ずしも悪いことではない。

いつもは買わないものを試してみるのもいいだろうし、手間のかかる料理をしてみるのもアリだ。

でも何度も何度も行ってしまう、目的もないのに買ってしまうのは、それはもう不安のサイクルに入っているかもしれないので、少し落ち着いてほしい。

実際に経験した私たちからの切実なお願いです。

じゃあどうしたらいいの、と思う方がいるかもしれないので外出禁止令中にやってよかったことを明日は書いていきたい。

<明日の⑨へ続く>

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