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プリンスリーグ関東 横浜F・マリノスユース v 川崎フロンターレU-18

高円宮杯 JFA U-18 プリンスリーグ2019 関東 
第3節 横浜F・マリノスユース 2‐2 川崎フロンターレU-18 
@保土ヶ谷公園サッカー場

「いろんなフットボールを観に行こう!」ということでやってきたプリンスリーグの"ミニ神奈川ダービー"。ゲームは逆転を許していたマリノスユースが後半アディショナルタイムに追い付く白熱した展開で幕を閉じた。映像を見返すこともできなければ、春の陽気に包まれたなかの観戦のためマッチレポとはいかないが雑感を記録する。日本の高校年代のリーグ戦の価値が上がればよいな、と思いながら書き進めてゆきたい。

キックオフ前

会場の保土ヶ谷公園サッカー場へのアクセスとしては、JR保土ヶ谷駅や相鉄線星川駅からバスも出ているようだが、面倒なので保土ヶ谷駅から徒歩を選択。30分ほどかかったが迷うことなく辿り着いた。近くのローソンまで来るとマリノスのグッズを身に付けた熱心な方の姿も。隣接する野球場前を通り過ぎるとサッカー場が見えてくる。
 会場入りすると所謂メインスタンドが観戦席となっており、保護者やマリノス関係と思われる小学生集団、グラサンでメモを取るスカウト(でなければ怪しいw)などなど、想像より多くの人が観戦に訪れていた。なかでも印象的だったのは各ゴール裏に陣取る鳴り物を携えた応援団。フロンターレ側は総勢20名を超えるかという集まりっぷりで、マリノスも少数ながら応援に駆け付けていた。トップチームの試合とバッティングしたマリノスに対し、フロンターレのトップは金曜に試合を終えていたのも影響したかもしれない(両チーム初見なので真偽は不明)。金Jにより育成年代の認知を促進できるかもしれないと感じる光景であった。また、サポーターが選手一人ひとりの名前をコールし、それに拍手と礼で応える様はプロさながらであった。

キックオフ

 両チーム、出場選手が全員とハイタッチを交わすといよいよキックオフ。4‐2-3‐1で試合に入ったマリノスと、ベースは4‐3‐3のような形のフロンターレ。序盤こそアバウトなロングボールで敵陣にボールを送り込むプレーがみられたものの、徐々に両チーム共にボール保持を試みていった。

 まずボールを握ったのはフロンターレ。右SBを高くあげ3バックを形成するのを基本としていた。また、中盤がCB間、もしくは脇に降りてくるシーンもみられた。しかし、中盤が1列降りたことで中央の受け手が1枚のみとなったことが要因でボールを失い、そのまま右SBの背後を突かれるシーンもみられたように、苦戦とまではいかないがビルドアップが完全に機能していたとは言い難かった。それでも細かい局面や中央突破による打開を多く試む点やネガティブトランジションの速さで押し込む時間が目立ったことはトップチームの香りを感じさせられた。

 一方、マリノスはピッチの幅取りとハーフスペースを意識しているように感じた(実際、指導者からは「幅を取れ!」と大きな声で指示が飛んでいた)。フロンターレの3枚でのハイプレスに思うようにボールを進められない後方4枚であったが、一度落ち着いて保持することができれば広範囲に顔をだすトップ下や大外レーンで待ち構えるWGの突破や長身のCFからチャンスをつくり出すことに成功していた。

スコアレスで折り返し後半に入ると主導権は一気にマリノスに傾き、再三繰り返されてきたサイド攻撃でニアゾーンを攻略し最後は軸足を通すバックヒールで先制点をあげる。その後、試合がオープンになるにつれ筆者は春の心地よさから単なる傍観者に成り下がっていったものの、フロンターレの選手の個人技によってゴールに迫る回数が増え逆転に成功するエキサイティングな展開となった。1点目はショートカウンターからCBがチャレンジとディレイで迷いを見せた隙を見逃さず突破し、冷静にGKとの1対1を制した。その2分後、やはり独力での突破から得たCKをヘディングで叩き込んみ逆転に成功した。そのままゲームは終わるかと思われた92分、マリノスがやはりサイドの深い位置からのプルバックをファーにダイレクトで流し込んで同点。フロンターレ選手の倒れ込む姿からは彼らのこの一戦への思いを象徴するようであった。

感想

 母校絡み以外では初の高校年代の試合観戦。Jユース同士の対戦ということもあり、技術や試合運びなど無料では勿体ないほどに感じた。また、多く訪れていた保護者の方々の眼が非常に肥えているようにも思えた。変な野次飛ばすオヤジとか、やたらとキャーキャー叫ぶマダムとかいるじゃないですか、一般的に。当然そのようなものは耳にしなかったので。
 というわけでプリンスリーグにやってきて、”当り試合”であったことは間違いないだろうが、非常に楽しかった。Jクラブや運営としてもトップと日程が被らない時だけでも積極的に試合予定のアナウンス等することで育成年代への注目を集められないだろうか。

グルメ

保土ヶ谷駅から徒歩すぐの食べログトップ5000に入るラーメン屋。なかなか降りることのない駅かと思うのでラーメンとセットで育成年代の試合に足を運んでみるのも良いかと思います。


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