ものづくりは定性的より定量的だよ
こんにちは、じぇいかわさきです。
今回は、ものづくりにおいて忘れがちな重要なポイントについてお話しします。
ここに書かれている内容は、実際に自分が中小企業の製造部門のリーダーに指導している内容の一例です。
この前、こちらの記事でものづくりには作業手順書が重要だと言う事を書きました。
今回はその手順書の具体的な書き方の注意点の話です。
指示をする内容は定量的に
自分もたくさんの手順書を書いたり、チェックしたりしてきました。
その中で分かった事は、指示する場合には定量的数値で指示する事が重要だと言う事。
指示が定量的でないと、品質がバラつき、製品当たり外れが発生します。
品質問題が発生すると、ひいては会社の信用に係る問題になってしまいます。
だから、品質を安定させるために指示は定量的にしなければなりません。
指示が定量的でなければいけない理由
なぜならば、定性的な指示では作業者の主観で作業する事が増えてしまうと言う事です。
作業者も一人ひとりの作業レベルやスキルは異なります。
Aさんがこれくらい良いと思っても、Bさんはダメと判断するかもしれません。
更にCさんの場合は、もっと違った判断をするかもしれません。
このように、作業者の主観が作業の基準になってしまうと、できあがったモノに対して、各部にばらつきが発生してしまいます。
結果品質がバラついたものができあがってしまいます。
モノを作るは簡単なようで難しい
それでは、今まで経験してきた事例をあげて説明します。
ごく簡単な作業に、ラベルを貼る作業があります。
この作業の指示で、左を基準として曲がりなき事と指示した場合、できあがった作業を確認すると、右側が下に傾いていたり、右側が上がったりしているものが必ずできます。
その際に、傾く幅がバラバラで、一目見て傾いているとわかるものさえ有ります。
しかし、傾き量は指示内容に入っていないので、作業した本人は傾いていないと思っています。
これは指示内容が定性的で、作業者の主観での判断ですから、こうなってしまうのです。
もし、指示内容が次のようだったらどうでしょう。
左を基準として、みぎがえあの傾きは上下1mm以内のこと。
このように指示されたら、傾きは上下1mm以内にするように作業者は考えると思います。
この「傾きは上下1mm以内」は誰が作業しても、遵守すべき指示内容ですから、間違いようがないですよね。
更に、傾きは上下1mm以内に合わせることが困難な場所、作業者は治工具を要求したり生産技術者の判断で治工具を作ったりします。
その他、部品を圧入する時も同じですね。
ただ部品を押し込むことではなく、○○kgの力で押し込む事と指示すれば、脱落などの不具合の発生を未然に防止できます。
もう一度言います、指示内容は定量的に
事例にある通り、作業指示が定量的でないと、作業と品質がバラつき、製品当たり外れが発生します。
製造ラインで品質がバラつくと、不良率が増加してラインロスが発生します。
市場で品質問題が発生すると、回収問題となり大きなロスコストが発生します。
ロスコストだけでなく、ひいては会社の信用に係る問題になってしまいます。
だから、作業を標準作業に設定し、品質を安定させるためにも作業指示は定量的にしなければいけないのです。
会社の信用を守るためにも、作業指示は定量的にするのです。
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