送辞 noteを卒業したいみなさんへ
みなさん、ご卒業おめでとうございます。通常の学校などであれば入学から三年や六年、あるいは二年四年という決まった期間を経て卒業ということになるのですがnoteは始めるも止めるも自分しだいであります。
そういった中で、みなさんがnoteから卒業することを決意なさったのは、残念ではあるけれども仕方のないことなのかなあとも考えています。
私は何も、いまさらみなさんを引きとめようというわけではありません。私はみなさんのnoteでの活動や、今回noteを離れる決意をなさった原因の全てを知っているわけではないので想像するしかありませんが、それぞれに事情もあり思いもあり、みなさんの理由それぞれがnoteを離れる正当な理由になりうるものだと思っています。
ただ私は、みなさんにひとつだけお願いしたいことがあるのです。それは「noteをやめることに関して否定的に言い訳をして去ってほしくない」といいうことです。
ある人に聞けば言うでしょう「noteのシステムは使いづらい」と。
またある人に聞けば「正当な評価が得られなかった」というかもしれない。あるいは「思ったより儲からなかった」というかたもいて当然だと思います。noteでの活動は義務でもないのだから、どんな理由で始めてどんな理由で止めてもまったくの自由です。そこに疑う余地はない。
ただ月並みな言い方になりますが、noteであなたはさまざまな経験をしたはずです。noteで他のユーザーさんの作品や記事にであったり交流したり、投稿した渾身のノートにスキもコメントもろくに付かなかったり、有料ノートやマガジンが売れなかった、あるいは登録はしてみたものの結局何もせずに終えることを決めた、などどんなささいなことであっても、それはみなさんの今後の人生に意識するしないにかかわらず、必ず影響してくることでしょう。
ですから私はみなさんに「だからnoteを止めても仕方ないよね」などと自分と周囲に言い訳をしてほしくないのです。私はみなさんに、そう……
自分にはやりたいことがある。
自分にはやるべきことがある。
しかしそれは少なくとも今のnoteではない。
だから、noteではなく他の事をやる。
そのために、noteを去るのである。
そういって、笑ってnoteを去っていただきたいのです。
そしていつの日にかnoteではない場所であなたを見た、noteでのあなたを知る人が「ああ、あいつはnoteやめてよかったよ」と思えるように。そんなあなたを目指して進んでほしい。その日が来ることを信じて、送る言葉とさせていただきます。
2016年3月11日 在note生代表 角田文人