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【感想】『世界は「 」で満ちている』を読んで、人と人の繋がりについて考えました。

本記事は「note×PHP研究所」の合同企画「#読書の秋2021」の課題図書『世界は「 」で満ちている』の読書感想文です。過去に趣味で撮影した写真を交えて読書感想文を書いてみました。本企画の詳細は下記に記載されています。

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大人が会社を辞める理由のランキングトップ5に、「職場の人間関係の悪化」が常に上位にランクインしている。日常生活で接する人達との関係が良くないのは、大人だって相当つらい。ある日を境に、悪化した人間関係の状況下に主人公である女子中学生の由加が置かれてしまうのは、読んでいて辛く切ない気持ちになってくる。それと同時に、大人になった私は処世術の一つとして、どこか本書のような「傷ついた心」を無理に押し潰して、生活している面もあるのではないかと思った。本書を読んでいなかったら、「感受性豊かな人達の心」を想像することもできなかったかもしれない。

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変化の少ない街で生きている人達にとって、ウワサはとてもやっかいだと思った。変化の少ない田舎出身の私にも色々と身に覚えがある。本書の玉川さんのように「ウワサなんて笑い飛ばしていればいい」という達観した精神状態に到達できれば、心を煩わされることもないが、なかなか難しいと感じる。きっと年齢を重ねていくと、人間はどこかで心の折り合いをつけていくのだと思うけど、、、。また、「傷ついた分だけ、許すのが難しいこともある。頑張って許す必要はないわ」という由加の母のアドバイスは絶妙であると思った。「嫌なものは嫌である」という自分の心に正直になることの大切さを学んだ気がする。

さらに、相手の人柄に素直に惹かれて恋が始まっていく様子は素敵だと思った。昔、会社の同僚が「社会人になって出会った人達に対しては、ついつい相手の職業、収入、家族構成などが気になってしまう。学生時代のように純粋に人柄だけ見ることができない。」と嘆いていたことを急に思い出した。だからこそ、打算なしで人柄に惹かれていくというのは、本当に素晴らしいことだと思う。

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由香と悠真には、心の中をさらけだして、本音と本音をぶつけ合える関係を構築していって欲しいと思った。楽しい時間を共有していくとともに、どちらか一方が辛い時は支え合って欲しいと思った。

本書のタイトル『世界は「 」で満ちている』の「」に、私だったら何を入れるだろうか。私は「繋がり」を入れてみたいと思う。本書を読み終えて、『世界は「 繋がり」で満ちている』と感じている。

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本書は中学生はもちろんのこと、かつて中学生だった人達、そして、これから中学生になる子供を持つ親達にもお薦めである。本書は、人と人の敏感な繋がりを丁寧に書かれており、違和感なく読み進めることができた。大人になって鈍感になってしまった私に、色々と大切なことを気づかせて頂いた作者の櫻いいよ先生に感謝致します。ありがとうございました。

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#読書の秋2021 #世界は満ちている #櫻いいよ #PHP研究所


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