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エアコンとファンヒータ、どちらがオトク?
我が家は暖房にエアコンとファンヒータを併用しています。
外の気温が0℃を下回る場合はファンヒーターを主に、それ以外はエアコンを主に使っています。
最近(2022〜23年の冬)は電気も灯油も値上がりが激しく、ふと「どっちがお得?」と思い計算してみました。
前提
外気温=5℃、室温=20℃、エアコンの暖房能力は標準で試算
電力料金=42円/kwh
灯油代金=110円/L(1,980円/18L)
二重サッシで断熱していて、隙間風は計算に含めない
ファンヒータの暖房費用
我が家のファンヒーターは中型サイズで、燃料消費量=0.311L/h、暖房能力=3,200wの物ですが、使用中は換気扇を常時換気で運転します。
常時換気は熱交換無し、能力=145㎥/hの物で前提の気温差=15℃で常時換気すると毎時2,190,225Jの熱が失われます。
これを暖房能力から差し引くと実暖房能力は2,592wになります。
暖房費用は110[円/L] * 0.311[L/h] / 2.592[kw] = 13.1983 ≒ 13.2 [円/kwh]
となります。
ちなみにファンヒーターはAC100Vも必要で100w程度の電力を消費していますが、今回は無視しました。
エアコンの暖房費用
今年の春に新調したエアコンで、消費電力=855W、暖房能力=3600Wの物です。
暖房費用は42[円/kwh] * 0.865[kw] / 3.6[kw] = 10.0916 ≒ 10.1[円/kwh] となり、ファンヒータより低コストという事になりました。
常時換気をしなければ
ファンヒーターのコストアップの要因である常時換気をしない場合も計算してみました。(換気無しでは健康に影響が出ますし、不完全燃焼で自動消火しますがここは無視します)
110[円/L] * 0.311[L/h] / 3.2[kw] = 10.6906 ≒ 10.7 [円/kwh] で、エアコンとファンヒータの差はわずかです。
一重のサッシであれば、常時換気しなくても換気は行われているので、この値が実使用に近いかもしれません。
古いエアコンの場合
我が家で一番古い20年物のエアコンでも試算してみました。
消費電力=950W、暖房能力=3000Wで、今年買ったエアコンより消費電力は大きいくせに暖房能力は低い物です。
暖房費用は42[円/kwh] * 0.95[kw] / 3.0[kw] = 13.3[円/kwh] となり、今回の試算で最も悪い値となりました。
CMなどで「新しいエアコンは省エネ」と言っているのは正しいですね。
まとめ
家の構造や外気温で変わると思いますが、順位は
1位:新しいエアコン
2位:ファンヒーター
3位:20年物エアコン
といったところでしょう。
新しいエアコンが一番安上がりですが、その差はあまり大きくありませんでした。
室温が上がってくるとエアコンは自動的に暖房を切りますが、ファンヒーターは最小火力を維持しますので、室温が設定以上になることもあり、エアコンが一番かと思います。
備考
お住まいの地域や電力料金プランによっても結果は変わりますが、参考になればと思います。
なお、計算結果の[円/kwh]は1kwの暖房を1時間継続した場合の費用で、一部屋あたりなどの実際の費用ではありません。
実際の費用は気温、部屋の広さ、天気などいろいろな要因があり計算しきれません。