欧風刺繍の「普遍的価値」を共有した~2023「刺繍図書館」
先週、御徒町JACA(日本アートクラフト協会)にお部屋をお借りし、「刺繍図書館」を開催することができた。
さんざん、あーでもない~、こーでもない~とnoteに書いてきた。
やってみたその感想は、「やって良かった!」の一言に尽きる。
誰も来ないかも~と思いながら準備をしていたけれど、2日両日合計で、18名の方が参加してくださった。
私以上に、皆さんの方が、刺繍のことは詳しい訳で、誰かの質問に対して、他の誰かが答えるみたいな場面もあり、参加者の方々に、様々な場面で助けて頂いた。
「片付け作業」に至っては、ハンガリー刺繍の「グループLINE」の方々が、当然のようにお手伝いくださって、本当に、ありがとうございました。
クロスステッチの図案を探して参加~
今回の「刺繍図書館」を「越前屋さんのHP」で知り、むかし、ご自身が作られた「クロスステッチの作品」を持参された方がいた。
その作品の図案を見つけられるのでは~と、いらしてくれたのだった。
話を聞くと、むかし通われていた「刺繍教室の先生」は、イルゼ・ブラッシさんの生徒さんだったとのこと。
持参された作品は、窓辺に飾られたお花が、いくつか並んでるけっこう大きな作品だった。布の周りを、幅のあるチロリアンテープのような、可愛いリボンで縁取られていた。額装していたけれど、古くなり額から外したとのこと。(写真を撮らせて頂けば良かった~)
私が用意したクロスステッチの書籍の中には、彼女が探している図案は見つからなかった。
すると、参加者のひとりの方が、googlの「画像検索」で調べてくれた。
その結果、「デンマークの刺繍図案」であることが、分かった。
さらに、デンマーク刺繍のお店が青山にあることを、別の参加者の方が、教えてくださいり、その方は、「来て良かったわ~」と大変、喜んで帰られた。
「刺繍創作」への熱意を知る!
母の作品が「雄鶏社」の本に、最後に掲載いされたのは、「刺繍を楽しむ クラシカル&ニューサンプラー」だった。
ここに掲載された「作品」は、母自身が、18世紀のイギリスのデザインをモチーフに図案を作った。
作品はこれ⇓⇓⇓
ある参加者の方が、
「この本なの~!」と
この「本」を手に取り、
自分も、こんな刺繍をやりたい!と思い、当時の「雄鶏社」に、問い合わせた事を話してくれた。
その当時、既に、「おんどり刺しゅうアカデミー」では、生徒を募集しておらず、JACA(日本アートクラフト協会)を紹介され、JACAで刺繍を学び、現在、その方は、JACAの刺繍講師をされている。
母よりも、私よりも、若い世代の方が、「母たちの刺繍」に触発され、今、刺繍講師となっている事実は、私にとっては、大きな感動だった。
おそらくこの作品の「図案」は、この本に掲載されているはずだけれど、そちらではなく、この作品を作るために、トレッシングペーパーに「母が描いた図案」をコピーされた方が、いらしたことも、大変、嬉しかった。
「評価」と「反省」と今後~
とにかく「定員」を満たしたという事は、素晴らしかった。
それも、これも、JACAの協力があってこそ!
そして、参加された皆さんが、熱意を持って参加してくださったことが、何より嬉しく、「自分の思いが報われた」と心から思えた。
ただ、どう考えても「100冊の書籍を5時間で閲覧」というのは、無理がある。
さらに「配送料」が、重さもあったせいか、思った以上に掛かってしまった。
だったら「赤帽」さんにお願いすれば、作品も運べたな~と思った。
また、どうしても「写真」では、作品の「サイズ感」が、伝わらない。
1997年に「おんどり刺しゅう研究グループ」が複製した「バイユー・タペストリー」のことは、JACAから参加された方たちは、講師の先生から聞いて、ご存じだった。
しかし「実物」は、見たことが無かった。
当時の「パンフレット」は、会場に用意したけれど、作品は、さすがに持っていく事はしていない。私が持参した、母が描いた「トレッシングペーパーの図案」を広げて、皆さんにお見せした。
すると
「こんなに大きいんですね~」と言われた。
「母の刺繍展」では、展示してきたけれど、今回の参加者の方たちが、実物の作品を見ていないことが、残念だった。
母も言っていたけれど、先ず「作品」があって、その「図案」と「写真」が揃うと、作りやすいそうだ。
刺繍をやらない私にはわからない感覚だけれど、先ず「作品」を見ることでインスパイアされる~それが順番らしい。
「母の刺繍展」の4回目は、無いかな~って思って来たけれど・・・今、ちょっと心が動いている。
少なくとも、もう1回「刺繡図書館」やろうかな~
腰の具合と相談しながら、今後を考えよう!
💛今回、会場として、お部屋をお借りしただけでなく、JACA(日本アートクラフト協会)には、本当に、大変お世話になりました。
そして、私が、考えていた趣旨が伝わり、皆さんに、少しでもお役に立てたのなら、本当に嬉しいです。
参加された皆さまには、心より感謝申し上げます。