100亀甲の結城には本当に100個あるのか?の検証。
亀甲は1反の反幅にいくつの亀甲模様が並ぶか、という単位で
結城などはこれを使いますね。
亀甲の細かさで値段が変わります。
つまり、手間のかかり方、ということですが。
亀甲絣をあまり織らない大島紬では
亀甲の単位よりもマルキで表すことがほとんどですが
一部の織り元(薩摩絣も織ってる東郷さんとか)では
男物の亀甲の総絣などもあり
160亀甲なども作られています。
大体、大島の9マルキ、ヒトモトの7マルキが
結城紬の120亀甲相当の細かさになる、と言われています。
大島は糸が細くて手括りの絣ではないので
大島の120亀甲が結城の120亀甲と同じではありません。
単位は並幅の反幅の中にいくつ・・・ですが
その反幅が昔は狭かったんですよ。
本場結城紬は地機なので
あまり反幅を変えられないのですが
大島は1尺ないものもざらにありました。
今でも耳の白い部分を抜いたら柄の部分の幅は1尺ないのも多いです。
実際 100亀甲には100個の亀甲があるのでしょうか?
以前、店にある亀甲の紬で調べてみたことがあります。
まず
本場結城紬の160亀甲 4センチの中に17個の亀甲。
反幅1尺(38センチ)として 161,5個。ほぼ160個ですね。
本場結城紬の100亀甲 4センチの中に12個の亀甲。
反幅38センチとして114個。
本場結城縮みの100亀甲 4センチの中に11,5個の亀甲
反幅38センチで 109個。
薩摩絣160亀甲 4センチの中に17個の亀甲。
反幅38センチで 161,5個
本塩沢お召150亀甲 4センチの中に16個の亀甲。
反幅38センチで 152個
手持ちの亀甲の大島がありませんでした・・・
でも 薩摩絣と大島は同じ締機で絣を作るので
ほぼ同じだろうと思われます。
結城も薩摩も160亀甲だと4センチの中に同じ17個の亀甲ですが
見た目、結城の亀甲のほうが大きく見えるのです。
結城の方が数えやすかったです。
糸の太さがそうさせるのでしょう。
大島は亀甲の数で風合いの差をそれほど感じさせませんが
本場結城紬は亀甲の数が風合いに歴然を現れます。
結城縮みは糸に撚りを掛けて織り上がってから伸ばしますので
誤差がでるのでしょう。
ほぼ、謳っている通りの亀甲数になっていました。
良かったよかった。