草履職人さんが語るには。
コロナでなかなか呼べないのですが
じざいやでは ほぼ毎年、草履職人さんを招いて
店で その場で足に合わせてすげ上げる実演をしています。
職人さんの話は いつ聞いても面白いし
プロの技の凄さを感じ入ります。
そんなお話の中から
草履にまつわる あれこれを。。
@草履のツボはツボ。
草履の履きやすさのポイントはツボのすげ方1つ。
ツボの調節を 1ミリ変えただけで
足への負担が全く変わってくると言います。
歩き辛くで疲れる草履でも
ツボを足に合わせて1ミリ調整すれば
歩き易い疲れにくい草履に変えることが出来るそうです。
実際 歩き難い草履~~と履いて来られたお客様が
ツボを直してもらって 帰りは楽々帰れた、とご連絡頂きました。
@外反母趾でも痛くない草履。
外反母趾の方、結構多いですよね。
草履は パンプスのように足を締め付けませんが
ツボが足指の骨に当たると痛いです。
ですから 外反母趾の方は
草履を浅く突っかけるように履くより
足指の股の奥まで鼻緒を入れ込むように深く履いて
骨の出っ張りより下にツボが来るように履くと楽です。
その為には 少しツボを緩めにして
深くすげるのがコツ。
そして 外反母趾の方にお勧めなのが
ツボの穴の位置がちょっと内寄りにある草履台。
ツボ寄せと言います。
全ての台に加工できるのではないのですが
ツボの位置が内側に寄ることによって
親指じゃない方の側が広くなり
ゆったりと足を乗せることが出来ます。
@鼻緒の芯のお話。
鼻緒やツボは中に麻紐が通っています。
麻を撚った紐ですが 鼻緒用は 真ん中辺りには縒りがなく
端は斜めにカットしてあります。
真ん中はツボに当たる場所なので 出来るだけゴロつかないよう
撚らずに平にしてあるのだそうです。
安い鼻緒だと 酷いのは芯がビニール紐。
夏は暑さで伸びてしまい 冬は硬くなります。
また 麻でも中に1本しか通してないものもあり
弱いので ちょっと足を捻ったりすると切れてしまうそうです。
じざいやの鼻緒には麻紐が3本通してあります^^
この麻紐を作ってるのは 農家のおばちゃんだそうですが
後継者も居ず 丁寧な仕事が出来る人も減っているそうです。
草履1つでも色々なプロの技の終結が
履き心地の良い 長持ちする草履に繋がっているのです。
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