【糖代謝の異常が細胞をがん化させる?】
7年ほど前になりますが、北海道大学とアメリカのローレンス・バークレー国立研究所の共同研究で、『糖代謝が異常に亢進すると、細胞のがん化が促進され得ることが示唆されることを明らかにした』との発表がありました。
この研究では、ヒト乳腺上皮由来の正常細胞と、がん細胞の3次元培養を行なって、糖代謝の役割についての解析が行われました。
結果を簡単にいうと
①がん細胞への糖の取り込みと糖代謝を邪魔すると、がん細胞が正常細胞になった。
②正常細胞への糖の取り込みを促すと、正常細胞が、がん細胞になった。
という内容。
では、なぜ細胞の糖代謝が亢進してガン化するのか。
人の体は無駄なことはしません。
細胞は必要があるからこそ、酸素系のエネルギー代謝から糖質系のエネルギー代謝にシフトするという事です。
つまり糖質系のエネルギー代謝から酸素系のエネルギー代謝へと体質を改善することが出来れば、北海道大学の研究内容のように、がん細胞も正常細胞に変わっていくという推論が成り立ちます。
血液中の糖の濃度を食事でコントロールするといった事だけではなく、細胞の振る舞いを変化させる、体質を変えることが、がんを良い方向へと向かわせるためには必要になる。
そのために必要なことを、これからも患者さんにしっかり提供できるように日々努めようと思います。
北海道大学の研究内容はこちら↓
https://news.mynavi.jp/article/20140217-a059/
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