乳がんとホルモン
この数十年で、乳がんにかかる女性が増えています。
私の周りでも、「知り合いが乳がんになって…」というお話をよく聞くようになった様に感じます。
そして、それが若い年代の方に広がってきているという事も問題なのではないでしょうか。
乳がん発症に女性ホルモンである「エストロゲン」が、関係して、また乳がんの治療にも、このホルモンの働きを低減させる療法が標準的治療にも導入されています。
■アメリカ・ハーバード大学のピーター・エリソン博士は、次のように語っています。
産業が発達していない国では、乳がんになる女性は少ない。
『それは低カロリーで身体を動かすから。』
高カロリー食で運動量が少ないと、ホルモンレベルの上昇を引き起こす。
生殖器のガンも同じだが、ホルモンレベルと乳がんとは相関関係にある。
つまり飽食の日本で、仕事の内容(家事も含む)の変化でデスクワークが多くなり、一日の運動量が減ったことも、乳がんリスクを高めているという事になります。
次に、あまりネットの情報では上がってきませんが、農薬などの化学物質によるホルモンのかく乱作用も見逃せません。
私は個人的に、すべての食材ではありませんが、有機栽培・自然栽培の食材を購入する様に努めています。
その理由の一つが、
『除草剤や殺虫剤に含まれるホルモンをかく乱する化学物質を避けたい』
という事も含みます。
私のところにご相談に見えられた方にも、
「食材は出来るだけ自然に近い環境で育った作物を選んでください」
とお話ししています。
ご相談に来られる方とお話をしていると、高額なサプリメントなどは購入しているようですが、毎日食べている「食材」にはあまり関心がない・・・・優先順位が低い方が多い様です。
私に言わせれば、逆です。
日々の食事に気を付けて、まだ余裕があれば、いいとされているサプリを摂る。
これならわかるのですが…
さらに、ホルモンをかく乱する日常的な物質として・・・界面活性剤を使用した合成洗剤とシャンプー・・・
もちろんシャンプーを口にする方はいないでしょうが、頭皮からの吸収が微量ですがあるようです。
何十年も毎日毎日使用して、洗い流しが足らなければ・・・・影響はあるかもしれません。
それに加えて合成洗剤。
台所でこれを使用しているご家庭が多いと思います。
この合成洗剤に使用されている界面活性剤・・・・これもホルモンかく乱物質なんです。
国の方もこの合成洗剤に使用されている化学物質は野放しにはできないという事で、PRTR法という法律で定められています。
PRTR法は「人の健康や動植物の生育に、影響を与える恐れがある」物質を、使用・生産メーカーに管理することを義務づけた法律で、その多くが洗濯用洗剤やシャンプー、台所用洗剤などです。
読んでみると『これって企業任せ?』というふうにも読み取れます…
台所に使用する合成洗剤・・・・気を付けてくださいね。
乳がんの数パーセントのリスク増になっているかもしれません。
イスラエルの状況などをご報告して、締めくくらせていただきます。
イスラエルの研究ですが、1970年代、ホルモンかく乱作用のある農薬3種類の農薬使用を禁止すると、乳がん死亡率が8%減少したそうです。
また、アメリカの地下水が汚染されている339の町では、乳がん発症率が高いとの事。
農薬や合成洗剤に使用されているホルモンかく乱物質は、自然界ではなかなか分解されにくい。
分解されなかった物に関しては、水や食物連鎖を通して、最終的に人間の口に入ってくるという事になります。
社会全体で考えないといけないですね。
生産性向上は理解できますし、合成洗剤使用の、生活の便利さもわかりますが、リスクがあるわけですから・・・・
和食中心の食事にすれば…食器の水洗いでもいいように思いますが、あなたはどう思われますか?