私の中の毒嫁 2
私は小さい頃から変わっているねと家族から言われていた。私自身は至って普通で、常識人と思っているので全く理解できなかった。夫からも言われ「どこが、どうに?……」と聞いてみるが、そりゃーそうだとはならない。
私が思う変わった人と言ったら自己中で、他人の目も気にせず、常識から外れている人…。そんなイメージ。
私は決してそんなタイプではない。たぶん。自分で言っているのだからそんなタイプでないかどうかは分からないが、逆に繊細さんだ。どちらかと言えば周りに合わせるタイプなので、他人と居るのはどっと疲れる。友達と会うのも月一で十分なくらい。
病気をしてからは、週末に出掛けるくらいで平日はほぼ引きこもり生活。それでも全く苦ではない。週に3回来る看護師さんやヘルパーさんと話すだけで、私のコミュニティはいっぱいいっぱいだ。それが変わっているところなのかもだが。
そんな感じなので、その上姑が来てはぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ時間を奪われるのがストレスでしかない。
姑は2,3日出かけないと「家の中ばかりいると気分が滅入る」と言う。このような立場の私を前にしてどの口が言うのかというようなことを口にする。それでも毒嫁な私は話を聞く。笑顔であなたの話に興味がありますを装うのだ。心の中では「また来たー」「早く帰れー」と叫んでいる。
健常者の頃は週に2,3回来る姑に嫌気がさし、居留守を使うこともあった。田舎なこともあって普段は玄関の鍵をかけないし、車があれば自宅に居るとバレてしまうのだ。なので友達の家に行っていたとか適当な理由をつけて居留守を使うこともあった。
しかし、車椅子生活になってからはそれができない。ほぼ自宅に居るので今までに増して彼女はお目見えになる。「はぁ〜⤵︎」しか出てこない。
笑えるのが我が家のトイプーの相棒君。姑だけにはギャン吠えする。姑は「何でばあちゃんだけ吠えるの…」と言う。「そりゃーそーだ」飼い主がこれだけ嫌っていれば犬にも伝わるよね。
さすが相棒君!!
私は心の中でほくそ笑んでいる。ふふふ。
私ってやっぱり変わっているのかな?こんな感じで私の毒嫁っぷりはまだまだ続いている。