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【リゾートバイト】過去最悪の経験をした話。全てお話しします。〜①〜

※私の実際の体験談です。(登場人物の名前は仮称、画像はイメージです。)

私は新卒で入社した会社を辞め、約3ヶ月、沖縄の某離島へリゾートバイトをしに行きました。

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当時付き合っている人もいたので、沖縄に永住するわけでもなく、ただ短期間、海が綺麗な沖縄に住んでみたいな〜という単純な理由で沖縄でリゾートバイトを始めました。

仕事内容はホテルのスタッフ。

仕事を決めてから3週間後には沖縄に渡りました。海が本当に綺麗で、毎朝カーテンを開ければ綺麗な海が広がっている、そんな島で約3ヶ月過ごせることに非常にワクワクしていました。

私が派遣されたホテルは、敷地内に同系列のホテルがいくつかあり、高級ホテル、カジュアルホテル、家族向けホテル等、価格や用途によって様々なホテルがありました。

私はそのうちの1つのホテルでスタッフとして働くことになりました。

ホテルに配属されて分りましたが、私と同じようにリゾートバイトで働いている社員がとても多いです。リゾート地のホテルはほとんど派遣で成り立っていると言っても過言ではないでしょう。

県外出身の人が多く、沖縄のホテルで働いていたけど、沖縄の社員は一人しか会ったことがありませんでした。

そんな感じで、色々な県や国から沖縄に働きに来る人が集まっていました。

また私のように3ヶ月だけの短期の人もいれば、半年や1年など、働く期間は様々でしたが、沖縄を離れればもう会うことはないだろう一期一会の出会いでした。

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ホテルスタッフの仕事の1つに、バスの案内がありました。

リゾートホテルの敷地はとても広く、敷地内に様々なホテルや飲食店などがあったため、敷地内を走るバスがあったのです。

もちろん私が働いていたホテルの会社が運営しているリゾート敷地内専用のバスです。

バスの運転手も私と同じようにリゾバで来ている人もいましたし、正社員として勤務している方もいました。

ホテルスタッフとバススタッフは仕事上関わることが多いので、とても仲が良かったです。

そのうちの一人に本州から来た男性がいました。

男性の見た目は40代後半〜50代前半で、ご自身でいくつかビジネスを営んでおり、沖縄にはビジネス展開のための調査に来たと言っていました。片手間でバススタッフをやっているとのことです。

ここでは、佐藤さん(仮名)とよびます(私はエナとします)。

佐藤さんはとても優しい人で、同じバススタッフにはもちろん、私たちホテルスタッフにも親切にしてくれました。

例えば、お菓子を差し入れをしてくれたり、ご飯を奢ってくれたり、外国からリゾバに来たスタッフの観光案内をしてくれたり、また本州から自分の車を沖縄に運んできたため、車を貸してくれたりしました。

沖縄のリゾバあるあるだと思いますが、自分の車を沖縄に持ってくることが難しいため、大体の人は何人かで車をレンタカーしたり、誰かに車を借りたりします。

佐藤さんはみんなに優しく、とても評判の良い人でした。

当時20代半ばの私にとって40代後半以上の男性はお父さん、お爺ちゃん(流石に失礼?)のような存在でした。

佐藤さんも同様、私にとってはお爺ちゃんのような存在でした。

職場で見かけると「美人だね〜」と冗談を言ってくれたり、お菓子をくれたり、一度同僚何人かでご飯に行き、ご馳走してくれたこともあります。

いつも職場では制服に眼鏡をかけているので、佐藤さんと同僚とでご飯に行った際に、初めて佐藤さんの私服を見て、意外と若々しい服装で驚いたことを覚えています。

普段の眼鏡は外しコンタクトで、シャツに短パンと非常に若々しい服装をしておりました。

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お酒を飲んでいたこともあり、

「エナさん、本当タイプだわ。一緒に写真撮ってもらってもいい?」

「見てこの写真!本当美人やな〜。」

「俺の持っているお店、1つエナさんにあげるわ〜」

といつもにも増して冗談が酷かったですが、沖縄に来る前は会社員でしたので、おじさん達のこういった冗談は慣れており、特に気にしてもいませんでした。

そのためどんなに「タイプ」と言われても、おじさん特有のセクハラ発言だと思っていましたし、当時付き合っている人がいることは佐藤さんも知っていたので、全く真に受けていませんでした。

佐藤さんは私にとっては沖縄にいる間の同僚で、おじいちゃんのような存在であることに変わりはありませんでした。

(余談ですが、一緒にご飯に行っていた同僚のリカちゃんが、「佐藤さんやけに今日の服装若々しいな〜。格好つけてるんじゃない?」と言ってて、笑えました。


そんな感じで同僚とも仲良く、楽しいリゾバ生活を送っていました。


約3ヶ月の契約期間も残り2週間となった頃、東京に住んでいる友達が2泊3日で沖縄に遊びに来てくれることになりました。

初日は空港へ向かいに行き、友達をホテルに送り届けるだけだったので、佐藤さんい車を借り、2日目、3日目はレンタカーをすることにしました。

佐藤さんの車は赤色で、沖縄のナンバーではないので比較的離島では目立つ車だったと思います。

友達が沖縄に来る初日、私は佐藤さんに車を借りに職場へ行きました。佐藤さんはその日は仕事だったので(仕事の間だけ車を借りる約束)、当然制服を着ておりました。早速、車の鍵を借り、空港に友達を迎えに行きました。

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空港に着くと、友達がなかなか私の存在に気づいてくれなかったので、空港入り口前に車を停め、友達を呼びに行きました。

私が車を停めた場所は、人をピックアップするための場所で、他の車と同様縦列駐車をしました。友達を呼びに車を離れた時間も1分未満でした。

初日は少しドライブをし、友達をホテルまで送り届け、私は佐藤さんへのお礼としてお酒やおつまみを買って、寮に帰りました(当時リゾバで来ている社員には寮が用意されていました)。

2日目、3日目はレンタカーをし、友達と沖縄を存分に楽しみました。

時間はあっという間に過ぎ、最終日は友達を空港に送って行き、私は買い物を済ませてから、車を返却しに行こうと考えていました。

その買い物中に突然佐藤さんから「今電話してもいいですか?急用なので。」とLINEがきました。

急用?!職場で何かあったの?!

何事かと思った私はすぐに「もちろんです。どうしましたか?」と返事を返しました。

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すると佐藤さんから電話が掛かってきて、「エナさん?ごめんね。急に。ちょっと聞きたいことがあるんだけど。一昨日、俺の車で空港に行った?」と聞かれました。

もちろん、友達を迎えに空港に行ったので「はい、行きましたよ。友達を迎えに空港に行きました。」と回答しました。

なんでこんなこと聞くんだろう・・・?

それに友達が東京に遊びに来るから車を借りたので、空港に行くことは想定内だったはずです。

すると佐藤さんから「実はさ、エナさんの駐車の仕方が原因で事故が起きたらしい。」と言われました。

「え?!?!?!?!」

私はすごく驚きました。

佐藤さん:「さっき警察から電話が掛かってきてさ。しかもヤクザが絡んでるらしい。

実際、俺の車はぶつけられたわけでも、ぶつけたわけでもないから警察は介入出来ないんだけど、ただヤクザが俺の車のナンバーを調べて、警察に電話したらしい。

俺もよう分からんから、とっさに弟に車を貸してたって答えたんだよ。

エナさん、明日仕事終わりに詳しく話聞かせてもらってもいい?

とりあえずヤクザが絡んでるし、俺の弟を使っちゃったから、誰にもこの話しないで。リカちゃんにもダメだよ。巻き込んだら悪いし、人の口が一番怖いから。」

私:「分かりました。佐藤さん、本当にすいません。私に車を貸したせいで、こんなことになっちゃって…。本当すいません。」

佐藤さん:「大丈夫、大丈夫。気にしないで。とりあえず明日話聞かせて。」

私:「分かりました」

そう言って電話を切りました。

私はすごく混乱していましたし、当時事故があったような騒ぎも記憶にありません。

東京の友達に今すぐにも連絡して、空港でそんな事故があったか確認したかったけど、『誰にもこの話しないで』と言われたため、連絡出来ませんでした。

何しろヤクザが絡んでいると言われ、とても怖かったですし、友達を巻き込んじゃいけないと思っていました。

私が空港で車を離れたのは1分未満。

その間に事故が起きたのか?

大きな衝突音も聞こえなかったし、ブレーキ音も聞こえなかった。ただ気づかなかっただけ?




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