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Serious Game(シリアスゲーム)に関する研究作品②-博物館におけるARゲーム
今回紹介したいのは、AR解説ゲームがユーザー体験に対する影響を調査する研究です。この研究は前回紹介した「オレンジの絆」とほぼ同じ時期の研究であり、先輩がリサーチ方法とゲームデザインを担当して、私がゲーム開発を担当しました。
最近、展覧会や博物館で、ARをよく見えます。例えば、ARを利用し、好きなキャラクターと写真を撮ったり、ポイントを集めたり、会場で宝探したりことができます。今回は、以下の二つのARの特徴を注目して、ゲームを作りました。
直感的に情報を得ること
ARを利用すると、直感的に情報を得ることが可能です。「モナリザの微笑に眉毛がないのはなぜですか?」という疑問を例として説明します。モナリザの微笑の解説を聞くと、最初から聞くことが必要です。解説の文字を見るでも、多くの文字の中に眉毛に関する情報を探すことが必要で、時間がかかります。しかし、ARを利用すると、すぐに目の近くに眉毛に関する情報をもらえると考えます。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/86481001/picture_pc_d76854e876ff9a0b889642ef23dc4c1b.png?width=1200)
従って、今回のAR解説ゲームを作るときも、直感的に情報を提供することを注意しました。
インタラクティブなモデル
モデルを何か操作すると、より多くの情報をもらえます。基本的な移動、ズーム、回転により、展示品をじっくり観察できます。また、モデルの特徴やユーザーが興味ある点を考え、より面白いインタラクションで情報を提供できます。例えば、今回はレーモンのモデルを指で切るというインタラクションを作り、果実の断面に関する情報を提供します。
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ゲームのゴールとゲームプレイ
レーモンの品種を認識すること。レーモンの絵をスキャンし、絵から出るモデルを操作します。
植物標本を認識すること。植物標本をスキャンし、出るバーチャル拡大鏡やノードやカメラを操作します。
作り方
レーモンと植物標本のARマーカーを識別するのは、Vuforia というツールを利用します。ARプラットホームが多いですが、Vuforiaは Unity で利用でき、便利で、モデルの操作も自由です。近年、Unity のAR Foundationもますます発展しています。いまなら、AR Foundationを利用するも便利かもしれないと思います。
モデルの操作はC#で書きます。主に以下のAPIと方法を利用します。
3Dモデルの操作:RayCast、Touch
解説の文字と音声:コルーチン
バーチャルカメラ: ReadPixels
バーチャル拡大鏡:複数のカメラ、シェーダー
ゲーム記録: StreamWriter(研究の便利のために外部ファイルに記録します)
![](https://assets.st-note.com/img/1662665892442-k3NbYADEtJ.png)
結果
この研究の結果はAPMAR2019で発表されました。
興味があったら、ぜひチェックしてみてください。もし、何か質問やコメントがあれば、教えてお願いします。