資格試験のわな a015
今日は、「資格試験のわな」について書こうと思います。
仕事のためというより自分のための資格の勉強を始めて、その試験に合格すると、充実感、満足感、達成感、幸福感等により、次の資格試験を目指すことが多いと思います(仕事のための資格の勉強は半強制的な義務感での勉強なので、次に進むことは少ない気がしています)。例えば、簿記3級の次の簿記2級、FP3級の次のFP2級、宅建士の次のマンション管理士や管理業務主任者といった感じです。この次のステップが丁度良い山だと思います。
さらに、難しい資格にチャレンジしていくことがあります。簿記2級からの税理士試験簿財や公認会計士、FP2級からのCFP、宅建士からの行政書士や社労士、土地家屋調査士からの司法書士といったものです。
ここで、重要なのが、1つの覚悟です。資格を取ったら、その仕事をする覚悟です。ある程度頑張れば取れる資格は取得していれば仕事に使っていなくても評価は変わりません。言い換えれば、その資格を取得したからといって、仕事に直結しない~資格のわな~ということです。例えば、簿記3級に合格しても経理事務がすぐできるようにはならないということです。
一方、難しい資格は合格だけで仕事に使っていなければ、ただ持っているだけになります。その資格を持っていない人からは凄いと言われますが、持っている人からすれば、仕事に使わなかったら意味ないと思われていると思います。ペーパードライバーみたいな感じでしょうか。難しい資格はそれを使った仕事して、その仕事の成果で評価されると思います。
なので、難しい資格の取得を目指して勉強している人は、その資格を取ったらその資格で仕事をする覚悟がないと大変だと思います。資格試験の合格を目的にしてはいけない資格なんだと思います。
資格を取れば仕事が見つかる資格は、資格を取ったらその仕事をしないといけない~資格のわな~です。まあ、本来、仕事をする上で必要なのが国家資格ですから、そもそも資格合格を目的とするものではないんだと思います。
仕事に使わないと意味がない資格試験に合格したのに、仕事(就職先)が見つからないといわゆる試験合格者の迷子が出ます。かつて多くの迷子(就職先がない試験合格者)が生まれた事例としては、法科大学院乱立後の弁護士、大量合格の公認会計士といったものがあります。
令和5年より、税理士試験で簿記論と財務諸表論の受験資格が不要になります。簿財に合格したことで、資格の迷子がでないことを祈ります。
>税理士試験の受験資格の見直しについて
実用力を中心にあれこれ書いています。note 37番目の記事です。毎日書いて、読んで頂き、スキやフォローも頂き、また書いています。ありがとうございます。
2022年12月17日
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