【感動実話】バツイチの旦那が前妻との娘を連れてきた…その子の寝顔を見た瞬間、私の心に湧き上がった感情とは…
結婚してまだ2か月しか経っていないある日、夫が突然「前妻との間にできた娘を引き取ることになった」と告げてきました。私はその言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になりました。今まで、彼が元妻と離婚していたことは知っていましたが、まさか子供までいるとは…しかも、突然の引き取り宣言。何の準備も心の整理もできないまま、彼女が我が家にやってくることになりました。
「勝手すぎる…」と内心で呟きながら、私は夫に対する怒りと戸惑いでいっぱいでした。このままじゃ私たちの新婚生活は崩壊してしまうのではないか、最悪、離婚も視野に入れなければいけないのかもしれない…そんな不安が胸を支配していました。
夫は「しばらくの間だけだ」と言いながら、その娘を置いて外出してしまいました。彼女を目の前にして、どうしていいか分からず、私はとりあえず夕食を用意し、アレルギーがないか確認しながら食事を出しました。彼女は無言のまま、こちらをちらちらと気にしながらも、出されたご飯を一口一口慎重に食べていました。その姿がどこか痛々しく、私の心は少しずつ軋むように痛み始めました。
食事を終えた後、彼女をお風呂に入れることにしました。初対面の子供をお風呂に入れることに抵抗がありましたが、一人で入れるかも分からないので、せめて髪だけでも洗ってあげようと思い、服を脱がせました。その瞬間、私は言葉を失いました。
彼女の小さな背中には無数のあざや傷が刻まれていたのです。さらに、タバコを押し付けられたような火傷の痕も見えました。まさか、この子が虐待されていたなんて…。私はその場で立ち尽くし、彼女の痛々しい姿に胸が締め付けられるような感情がこみ上げてきました。子供は好きでも嫌いでもない私でしたが、この瞬間、彼女をどうにかして守りたいという強い感情が私の中に芽生えたのです。
夜、彼女が寝るとき、私も彼女のそばに横になりました。彼女は不安そうに何度も起き上がり、私がそばにいるかを確かめるように目を開け、また寝付くという繰り返しでした。きっとこれまで、誰かに甘えることができなかったのでしょう。私の心の中では、彼女の姿を思い浮かべるたびに涙が止まりませんでした。
その後、夫に連絡を取り、彼女の傷について伝えました。夫は驚いた様子で、すぐに帰ると約束し、謝りの言葉を何度も繰り返しました。夫の話によると、彼女は元妻の再婚相手によって放置されていたようで、さらには虐待も受けていたことがわかりました。元妻の両親が間に入って事態を収めようとしてくれたおかげで、なんとか保護されたのですが、心の傷は深く、簡単には癒せるものではありませんでした。
それから私たちの生活は大きく変わりました。夫は仕事を休み、娘のためにできる限りのことをしました。私も、彼女が少しでも安心できるように、日々彼女を見守り、彼女の笑顔を少しずつ取り戻すために奮闘しました。
そんな日々の中、彼女が初めて「ママ」と私を呼んでくれた瞬間は、私にとって忘れられない出来事でした。その一言で、私の心に残っていたわだかまりが全て溶けていくように感じました。それまで「夫の娘」として見ていた彼女が、私にとって「私の娘」になった瞬間でした。今では、彼女の笑顔が私の毎日の癒しであり、彼女が私に寄り添って寝てくれることが、何よりの幸せです。
振り返れば、最初は彼女を受け入れることに大きな抵抗があり、夫に対して怒りや不安も抱いていました。しかし、今では彼女と夫との3人で過ごす生活が私の宝物になっています。いつか自分の子供を授かることも考えていますが、まずは彼女が心の傷を完全に癒し、安心して笑顔で毎日を過ごせるように、全力でサポートしていきたいと思っています。