033_デザイナーが自分のアイデアネタ帖を小出しに公開するnote_その12__紙屋さんのロゴマーク
字と図(じとず)の図です。雪国でふたりデザイン事務所をしています。
この話は、タイトル通り、自分用のアイデア集、ネタ帖、スクラップブックをみなさんに公開するノートです。
今回はパート12です。
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〈前回はこちら↓〉
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12_紙屋さんのロゴマーク
デザインという生業をしている人で、なかでも『グラフィックデザイン』に従事している人は、年から年中『紙』という存在と向き合うことになるんですね。
それで、その紙も、日本全国に紙を作っている会社があるわけですが、それを束ねたり、自らオリジナルの紙をメーカーと共同開発したり、それから、それらの紙を実際に使うデザイナーに紹介したりと、いわゆる紙の総合商社的な事をやっている『TAKEO (竹尾)』という会社がある。
僕らのような個人事業者の所にも、本州の端っこにいるような者にも、しっかり情報とモノを届けてくれる。配送ではなくて、営業の人が。
有り難いものである。
そして、本題は、この会社のマークである。
初めてみたのは、おそらく18歳の頃。(はじめてのデザイン事務所アルバイトの頃)なんだか、味わい深いイラストのロゴマークだなと思いつつも、すでに空気のような存在となっていた。
それが、去年、大学時代の先生が、ふとこんな投稿を。
びっくり、仰天である。
そして、目から鱗であった。
こ、こんな使い方していいんだ
である。これこそ、私が提唱するじゃんけん理論の4つめのカタチ。(グー・チョキ・パー以外の手)
きっと、いつの間にかに、ロゴマークというのは、ゼロから作らないといけないものだ!と思い込んでいたのだと思う。それこそ、アイデンティティとかオリジナルとか意匠とか、そういうコトバに囚われて。
凝り固まっていたのだね。きっと。
じっくりみて欲しい。
確かに、まんま。うまくトリミングされ。社用ロゴマークとして、シンボリックな存在として、使用されている。
こういう引き出しを持っているかどうか。
それも、グラフィックデザイナーに必要な能力であると、確かに思うのであった。
おまけ
・この絵を知っていたとして、
・紙問屋から、ロゴマーク制作の依頼が舞い込んできたととして、
果たして、少年の方を、切りぬいて使いましょう!という『選択』と『提案』がおのれにできただろうか...
もしかしたら、もう一人の『師匠』(お父さん?) の方を使おうとしなかっただろうか?
子供の方を、使うことを提案された、このデザイナーも。決断したクライアントも。とてもイイセンスをお持ちだと感じる。
未来とか挑戦とか、将来に向かっての『猶予』が感じられますもの。
うちの猫のオヤツが豪華になります