老いるとは、10が0になること
昨日ケンカした祖父から、電話がかかってきました。
唐突な内容でよく分からなかったのですが、
「あなたには未来があるから、頑張りなさい」
という内容でした。
多分、私が明日から仕事だと勘違いしての言葉なのかなと思いますが、真意は図りかねます。
不謹慎なのは承知で言うと、
なんか遺言のようなニュアンスを感じました。
本人は100まで生きると豪語してるのでまだ無いと思いますが、
祖父にしてはメッセージ性の強い電話で、少し驚き...
「わかったよ。がんばる」
としか返せませんでした。
免許のことは、
もう家族がやれることは全てやった。
警察や医師に任せて、
剥奪されるならそれでいいと思っています。
結局家族の願いや思いが伝わらず、
行政によって権利を奪われるのがオチというのも、
悲しいものです。
このように、年老いた祖父が、昔はできていたあらゆることができなくなっていく様を見るのは辛いものです。
よく「0から1を生み出す」とか「1を10に伸ばす」とか言いますけど、
「10が0になってしまう」のを目の当たりにして、
寂寥感に浸ってしまいます。
老いるとは、こういうことなのかも知れません。
もちろん愉快なことではないけれど、
これから私も通る道だと思えば、
学びの多い日々を過ごしています。
どうしたら幸せな晩年を過ごせるのか、なんて
思いを馳せるには若すぎますが、
幸せな晩年を過ごす人とそうでない人の違いにこそ、
人生で最も大切な何かが見つかりそうな気もします。
これもまた、ひとつの経験として、
今後の自分の身になるのだ。
そう信じて、
祖父とも向き合っていきます。
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