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備えよ。たとえ今ではなくとも、チャンスはいつかやって来る
休職中、周りに「状況はいつか好転するよ」と言われても、
「それはいつ、どのように?」とひねくれた思いを抱いていました。
「止まない雨はない」「虹は雨の後にしか現れない」みたいな、
きれいごとのような言葉にもたくさん触れてきました。
そのたび、
「それは結構なことですが、私は”今、この雨”がつらいのだ」
と思っていました。
なので、
「明日を信じましょう」「今を頑張ればいつか晴れます」
みたいなことは本心ではない。
経験から言えるのは、
「つらい時はつらいと言う」
「いやなことはいやと言う」
ことが、自分を保つために大切なのだということ。
明日を夢見るのは、今日を生き抜いた後でもできます。
まずは自分を認め、大切に思うこと。
そして、今日、今を生きる。
これが私にとってはとても楽で、生きるのに必要なことでした。
さて、表題はシェイクスピアの言葉です。
数々の名作や名言を残した彼の中でも、
もっとも希望に満ちた言葉の一つではないでしょうか。
まさに、代表的な「きれいごと」の一つ。
ではなぜ、題名にこの言葉を持ってきたか。
それは、うつ状態から抜け出した私にとっては、
とても含蓄のある言葉だから。
「つらいことの後にはいずれチャンスが巡ってくる」
ということを、身を以て学んだからです。
それを、読んでいただいている方に伝えたかった。
これこそ、「きれいごと」なのだということは重々承知しています。
けれど、たとえ今苦しくても、
人生全体でみれば、「きれいごと」が真実に変わる瞬間がある。
それが、物事が好転するということなのです。
そして、その瞬間は、必ず来る、ということを伝えたいのです。
困難なんて、
乗り切ったから達成感があるとか、
我慢すればお金が空から降ってくるなんてものではありません。
乗り越えた後の感慨なんて取るに足らないものです。
でも、確実に何か得るものはあるのです。
目には見えない何か、「経験」という何かが、一生残っていく。
それは、お金では買えないし、望んでも得難い、
生涯最高の財産なのだと思います。
今、様々な理由で苦しんでいる方。
その方々に私は「頑張って」とか「乗り越えよう」
なんて口が裂けても言えません。
ただ、私はあなたの味方だし、
あなたは、困難を乗り越えられる素晴らしい力を持っているのです。
そして、乗り越えた先にある「生涯最高の財産」も取りこぼさないようにね、と声を大にして伝えたい。
実は今、私の身の回りの親しい人たちが、苦難に直面しています。
きれいごとでは乗り切れない、難しい課題もあります。
だけど、事態はいずれ好転すると信じて、
今を一緒に生き抜いていきたい。
私をどん底から救い出してくれたすべての方々の、私は味方です。
この想いが、一人でも多くの人に届きますように。
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