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生きていくためのコンパスたち

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「人生とは」「生きるとは」 分からないことだらけの命題に少々の光を。
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#人生

”挫折”を知らない君へ

週末に友人と興味深い議論をしました。 ずばり、”挫折”について。 私は高校では不登校、社会人では休職など大なり小なり”挫折”と呼べる経験をしていて、そのたびに周りの人に「どっこいしょ」と起こしてもらっています。挫折を通じて、自分の弱さや周囲の愛を知り、身のほどを知ることや、背伸びするタイミング、自分のキャパシティなど多くのことを学び得ました。だから、私は挫折が人生を豊かにするのだろうと信じて疑っていません。 一方、件の友人は「挫折をしたことがない」という悩みを持っているそ

立ち止まって, 色を纏う

おはようございます。  atom.です。 以前に、こんな記事を書きましたが、 実際に授業で行っていた、 自分の色を探す方法を 具体的に記述していきます。 ちゃんと取り組むと 1時間ほどかかるのですが、 あまりに多くの選択肢があって、 考える暇もない忙しい日々の中で そんな時間があっても良いと思い、 今回の内容を決めました。 走り続けることに疲れた貴方に 新しい選択肢を1つ提供できていれば幸いです。 BGM紹介ロザリーナ 『何になりたくて、』 はじめに 大学生

能力を均すか長所を伸ばすか

オリンピック白熱していますね。 なんだかんだリモートワーク中にも観てしまっています。 そんなアスリートたちの活躍に触発されて、ちょっと考えたことがあります。 それは、「能力を均す」か「長所を伸ばす」か、という命題です。 以下は私の持論です。 仮に2教科の試験があったとして、 「どちらも70点の人」と「片方100点で片方40点」がいた場合、果たしてどちらが評価されるか。 少なくとも今の日本の学校や会社では前者だと思います。 でも、私はどうしても後者を推したい。 自分が前者に

人間万事塞翁が馬

この言葉が好きです。 「良いこともあれば悪いこともあるよ」 っていう意味です。 「人生なるようになるよ」 とも捉えられます。 今年に入ってから、かなり目まぐるしく日々を過ごしています。 そして昨日、順調に減薬していた薬をまた増やすという処方を受けました。 今の心境としては、残念だとかもどかしいとか、そういったものはなくて、逆に安心もしてないです。 なんか、「そうかぁ」と達観した心境です。 先生からは「後退したとは思わないで」と言われてますし、実際今回の増薬?は外的要因が大

”偶然"を大切に。

なんだか、個人的にとても腑に落ちるお話を聴いてきました。 昨日、弊社の社員教育の一環で、「キャリアデザイン」に関する研修を受けてきました。 社会人になってからというもの、冷静に自分の「キャリア」を省みたことがなかったので、いい機会だと思って参加しました。 内容を簡単にまとめますと、 「キャリアとは経験を通じて能力を蓄積していく過程であり、 キャリアデザインとは明確な将来像ではなくその過程を考えること」 となります。 小難しいですが、要は結果ではなく過程だよね、ということ。

まずは自分

私には2つの転機が訪れようとしています。 祖父との別れと、新しい家族との出会い。 対称的なこれらの転機が同時にやってくることに、さすがに戸惑いを隠せませんが、ひとつひとつ乗り越えていこうと覚悟を決めております。 明日は婚約者のご家族へのごあいさつ。 緊張していたのですが、なんだか腹が据わってきました。 受験とか留学とか就活とか、本番が近づくといつもこんな感じ。 自分でも大したものだと思います。 でもたぶん今夜はぐっすりとは眠れないかな。 一方、祖父は依然として危ないながら

あなたが虚しく過ごした今日という日は、昨日死んでいったものがあれほど生きたいと願った明日

私の父は医師です。 父は時々、「人は死ぬ時は死ぬ」と言います。 真意を尋ねたことはないですが、医師として人の命と向き合い続けてきた中で育まれた、ひとつの価値観なのかもしれません。 今、私は思います。「その通りだ」と。 大阪の放火事件以降、「生と死」について考えることが増えました。 決して私自身がどうとか、希死念慮とか、そういったものではありません。 純粋にと言うと変ですが、 「人は何故生き、そして死ぬのか」 という問いが頭の片隅を占めるのです。 真理と呼べる答えは多分無いか

「成長」という宗教

「成長」について興味深い記事を見つけました。 詳しくは記事を参照していただきたいですが、こちらの言葉に要約されているんじゃないかな、と思い引用いたします。 記事から受ける印象や感想は人それぞれだと思いますので、あくまで私の話をさせていただきます。 「成長したい!」 そう強く思っていたのは休職して3ヶ月ほど経った頃。休職しているとはいえ入社3年目になろうかという時期で、同期の活躍が眩しく映るそんな日々でした。 「みんな、頑張ってるんやから自分も」という複雑な気持ちを単純化

”意欲”とも”焦り”ともとれる何か

毎日出勤して仕事をすること。 その対価としてお金をいただくこと。 こうして毎日noteで何かを発信すること。 周囲の人々と関わりを持つこと。 なんだか、ようやく”普通”に戻れたかな、と最近思えるようになりました。 今の日本の現状を考えたら、実は”普通以上”の営みができているのかもしれないな、とも。 心を病んだ者として、ここまで戻ってくるには相応の時間と努力、覚悟が必要であったと、今では振り返って思います。 でも、世の中にはもっと頑張っている人がたくさんいる。 人の命を救っ

風雨と陽光を自らの肌で存分に浴びてこその生涯

昨日両親から送られてきた朝日新聞の切り抜き。 この言葉、とても含蓄があるなと思います。 失敗の無い人生は、何も挑戦しなかった事と同義。 「あらゆることを 自分の勘定に入れずに よく見聞きし分かり そして忘れず。」とは「雨ニモマケズ」の一節ですが、まさにそんな感じで、多様な経験をして自分のものにしてこその人生かなと思うのです。 私には先日も記事にした、挫折を知らない友人がいて、それはそれでいいんだろうけども、トータルで見た時にどうなの?という考察をしたこともあります。

「あ、今つまんない人生送ってるな」みたいな感覚

ふと、そういう感覚になる時がある。 何がつまらなくさせているのかはあまり心当たりがないけれど、自分の中の「おもしろい人生」と比較した時に、そう感じるのだと思う。 自分自身の人生の過去・現在との比較ならまだしも、たいていは他人の人生との比較になってしまっている。 他人の人生と言っても、特定の一人というわけではなく、漠然とした「〇〇している/できる人生」といったイメージに過ぎない。 この1年間そう思う機会が、どういうわけか増えた。 周りの環境の変化が大きな要因だろうけど

心理学用語#36 期待と希望のピグマリオン効果

ピグマリオン効果は、アメリカの教育心理学者ローゼンタールが発表した心理学の用語です。 ローゼンタールの行った実験で、教師が期待をかけた生徒とそうではない生徒の成績には、明らかな違いが見られました。 教師が期待をかけた生徒の方が、学力的な成長が大きいという傾向が表れたのです。 この実験結果から「他者から期待されることによって成長が高まる」という結論が導かれ、この効果をピグマリオン効果あるいはローゼンタール効果と呼ぶようになりました。 ピグマリオンとは、ギリシャ神話に登場

現実は厳しい

昨日、上期(4~9月)の評価が上から降りてきました。 復職して以降の働きぶりを評価される時です。 結論から言うと「A+」、「中の上」といった感じの評価でした。 これに関しては、上出来だとは思うんですが、まあなんというか、少々不満もあります。 復職して、新たな部署に馴染み、業務を覚え、資格を取った。 自分の主観ではかなり頑張ったと思っています。 それこそ「上の下」くらいは頑張ったよな、と。 でも、社会人は相対評価。 本人が頑張ったと思っても、では会社にどれだけ貢献したの?と

心理学用語#35 優越の錯覚と抑うつリアリズム

多くの人が、自分は平均より優れていると思う傾向があります。例えば、知能や技能、望ましい性格などについて、平均的な人と比べてもらうと、多くの人が自分は平均より上だと錯覚することが心理学研究で示されています。 このような優越の錯覚を持つことによって、人は未来の可能性を信じて目標に向かうことができると考えられています。 一方、抑うつ状態では、自分について現実的なとらえ方をすることが知られています。 気分が沈みがちな状態においては現実的に自分自身をとらえてしまう特徴があり、抑う