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【ツイステシリーズ】ジャミル元ネタ解説≪砂漠の魔術師編≫

こんにちは、Twitterでタイプ論考察&ディズニー研究をしております遊々自適です。

前回に続き、今回もディズニー『ツイステッドワンダーランド』のキャラクターの元ネタについて書いていきます。

第2篇はオバブロが記憶に新しいジャミル。彼はストーリー上では「隠れボス」ポジションだったので、前回のアズールのようなあからさまなセリフの引用はほとんどありませんでした。その代わり、間接的な引用がぼちぼちと見られたので、そちらをメインに解説していきます。

「砂漠の魔術師」ジャファー

ジャミルが崇拝するグレート・セブンの一人「砂漠の魔術師」とは、ディズニー映画『アラジン』(1992)のヴィラン、「ジャファー」を指します。おしゃべりで語られているように、「王族でもないのに一国の主に成り上がったただ一人のグレートセブン」です(『一国の主』より)。

今回はそんな「砂漠の魔術師」を取り巻くアイテムから、どのように’ジャミル・バイパー’というキャラクターがインスパイアされたのか見ていきましょう。

アイテム1:毒蛇コブラ

ジャファーの小道具の中でも最も目立つのが、右手に持つコブラを模った杖。

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胸元のブローチはコブラを模しているんだ。砂漠の魔術師の杖に似ていて、着けると誇らしい気分になる(バースデーホーム遷移2)

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(おめかしバースデーの衣装にあるコブラのブローチ)

ジャミルと言えば「コブラ」がモチーフになっていることが知られていますが、これはこの杖が元になっています。

この杖はもちろんジャファーの魔法道具で、これと大臣という立場を使ってサルタン王を操り、国を乗っ取ろうと企らみます。コブラの赤い目を覗きこませると王の目は赤く染まり、何でもジャファーの言うがままになってしまいます。

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瞳に映るはお前の主人
尋ねれば答えよ、命じれば頭を垂れよ
蛇のいざない(スネーク・ウィスパー)

ジャミルのユニーク魔法『蛇のいざない』(スネーク・ウィスパー)は、そんなジャファーの洗脳術から引用されています。洗脳される側のカリムも、サルタン王同様目が赤く光ります。

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ジャミルのユニーク魔法には、ジャファーの魔法術がそのまま登用されていることがわかります。

アイテム2:片腕のオウム

既に画像に登場している赤い鳥は「イアーゴ」といい、いつもジャファーの肩にいるいわば相棒のような存在です。人前ではオウムらしくジャファーの言葉を繰り返すだけですが、二人きりの時は人間と同じようにペラペラと喋ります。

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このの刺繍、なかなか格好いいだろう? 砂漠の魔術師も、常にを連れてたというし、結構気に入ってる(ガラクチュールホームタップ3)

ジャミルがオウムを密かに(?)飼いたがっているのは、このイアーゴの影響があるのかもしれません。

アイテム3:黄金のスカラベ

スカラベとは、古代エジプト語で「コガネムシ」のこと。「砂漠の魔術師」が使う’黄金のスカラベ’は、実は序盤のシーンのみに登場します。半分に割れたスカラベ同士を合わせた瞬間、金色に輝き魔法のランプの眠る洞窟が現れます。光る虎の目が2片のスカラベの名残です。

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サンダルの飾りは黄金のスカラベだ。砂漠の魔術師が用いた非常にありがたいものらしい(寮服ホームタップ3)

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そんなスカラベはスカラビアの寮服に採用されています。寮名「スカラビア」も、スカラベをもじったものでしょう。

また、ジャミルと言えばプロフィールやおしゃべりで見られる通り、虫嫌いで知られています。

ブーツのデザインに昆虫があしらわれているんだ。偽物とわかっていても、触るのを躊躇してしまうよ…(ガラクチュールホームタップ①)

なんだか意外で可愛らしい弱点ですが、ここで敢えてその意味を考えてみましょう。答えのカギを握るのは、同じく「虫」に関するカリムのセリフ。

はっはっは。肩のは本物じゃなくて刺繍だぜ?熱砂の国でははめでたいモチーフなんだ(ガラクチュールホームタップ⑤)

スカラベは古代エジプトにおける太陽、つまり最高神の象徴です。そして前述したように「スカラビア」はスカラベをもじった言葉。そんなスカラビアの長といえば、カリム。

もしかすると、彼自身が自覚していなくても無意識にスカラベにカリムの姿を見ているのかもしれません

4.番外編〜カリム〜

ここで番外編として、カリムの元ネタにも触れておきます。彼の基本的な元ネタは、「呑気な王サルタン」です。良く言えば明るくて陽気、悪く言えば能天気。謀反を企てるジャファーを最高位の大臣という立場に置き、「ワシの人を見る目は確かじゃ」なんて言ってしまうような人物です。性格はもちろん、王という立場や白い衣装など、彼をモチーフとして’カリム・アルアジーム’というキャラクターが出来上がっていることが分かります。

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そんな彼がイアーゴにクラッカーを無理やり食べさせるシーンに、どこか見覚えがあるのではないでしょうか。

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4章のストーリーの中では、カリムも彼と同じように、グリムにクラッカーを食べさせようとしています。基本的なモデルからこのような小ネタまで、サルタン王をオマージュしています。

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そして「基本的な」元ネタと意味深な言い方をしたのは、彼にはもう一人元ネタがいるから。言わずもがな、「ダイヤの原石」アラジンです。

「僕を信じろ」というセリフから始まる楽曲、’A Whole New World’はとても有名ですね。

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(魔法の絨毯の上からジャスミンに手を差し出すアラジン)

カリムもほとんど同じセリフで、監督生を魔法の絨毯での飛行に誘います。

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まとめ

ここまでジャファーにまつわるキーワードから、ジャミルの元ネタを解説してきました。ジャファーのモチーフが’ジャミル・バイパー’というキャラクターを形成していることが分かりますね。

今回はアイテムを中心に紐解いていきましたが、次回は4章のストーリーも交えて解説していきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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