AR2E ウォーリア作成編(中級者向け)
1. 初めに
以前に投稿した「アリアンロッド2Eキャラクター作成のすすめ」の記事で各メインクラスについて中級者向けに記事を書くと言いました。なので、今回はメインクラスの1つであるウォーリアについて詳しく書いていきたいと思います。前回の記事とは違って、この記事は、ウォーリアとしての役割を最低限発揮出来て、ある程度戦闘で強いキャラクターを作成するためにはどの様な事に意識するのかといった趣旨があります。当然、読者の皆さんにはそれぞれのセッション仲間、卓があり、ここで言う内容がそのどれもにマッチするかと問えば、そうではないでしょう。ここでは、「このメインクラスで活躍するためには、大まかにどんな事に気を付ければいいだろう?」「強いキャラクターってどういうことなのか、少し言語化して理解してみたい」といった疑問を解消する助けになればと思い筆をとった次第です。改めて注意事項なのですが、ここで言っている事がすべて正しいなんて事は絶対にありません。どちらかと言えば、筆者の考えを垂れ流すために書いている自己満足な記事だと思ってご覧ください。
2. ウォーリアの役割
まず初めに、ウォーリアが担う事の出来る戦闘的な役割について大きなものを挙げます。これら2つは基本的にどちらも最低限はこなせなければ、強いウォーリアとは言えないでしょう。もちろん、他のクラスのキャラクターがどちらかを受け持ってくれる場合は別です。
アタッカー
アコライトやシーフでは、打撃、短剣等といった武器でないと最大限実力発揮できないのに対して、ウォーリアはあらゆる武器への適性があります。どのサポートクラスを選択しても、ウォーリアのスキルからダメージ上昇スキルを確保出来ます。また、《ボルテクスアタック》の存在があるのも、ウォーリアが武器攻撃を手放せない理由の一つでもあります。タンク
ウォーリアにおいて実は最も重要な役割です。ウォーリアは防御スキルをほとんど取得しなくても、HPと防御力が高くなるクラスです。メイジを一撃で葬る様な攻撃も、ウォーリアなら子供にぶつかられた程度のダメージで済む事だってあります。当然、敵はウォーリアにダメージが通る様な攻撃をしてきますから、ウォーリアがある程度味方へのダメージをカットしなければ戦場は成り立たないのです。後述しますが、《カバーリング》が必須スキルといって差し支えないのもこういった理由があります。
4番の項目では、これらの役割を担うためにどうしても必要になってくるいわゆる必須スキルを並べていきます。あまり必須という言い方は好きではないのですが、中級者向けと銘打っているので、はっきりしっかり書いていこうと思います。
3. 必要な能力値
【筋力】(必須)
耐久、【移動力】、装備上限を上昇。【器用】(必須)
武器の命中判定に使用。一般スキルに余裕のないシーフのトラップ解除役を引き受ける事も可能。【敏捷】(任意)
回避、【行動値】を上昇。中途半端な回避や【行動値】は意味がないため、特化気味の構成の場合のみ。【精神】(任意)
魔法防御力、MPを上昇。迷ったなら、この能力値を3つ目に優先して伸ばす能力値に設定。
4. 主軸となるスキル
では、ウォーリアを作成する上で主軸になっていくスキルを紹介しながら、ウォーリアに求められる役割と立ち回りを具体的に解説します。
《カバーリング》
これを一番初めに書くのは、意外に思われる人もいるかも知れません。1つ前の項目でも言った様に、タンクはウォーリアにおいて最も重要な役割であるのです。位置取り等でカバーできる範囲には限度があるので、このスキルは必須といって差支えがないですし、取得しないなら他のPLとの相談が必要かも知れません。もちろん、1レベルからずっと必要か、防御スキルをたくさん取らなければならないかと言えば、おそらくそんな事はないです。改めて確認ですが、ウォーリアは防御スキルをそれほど取らなくても、他のクラスに比べてかなり耐久力があります。他のクラスなら1撃で仕留められてしまう攻撃だって、ウォーリアなら耐える事が出来る。そして、あなたのカバーによって助けられた味方が繰り出す攻撃のダメージの半分は、あなたの活躍といっても過言ではありません。もちろん、アコライトの軽減の支援も必要になってきますが……。では、そんな重要なスキルを取っておいた方が良いタイミングはいつなのでしょう。それは、ウォーリアと他のクラスの耐久値が顕著に表れ始める時期です。目安としてはCL3~5くらいでしょうか。
L《カバームーブ》
《カバーリング》の話と繋がり、こちらのスキルもほぼ必須と言えるので、一緒に紹介しておきましょう。このスキルの残り使用回数によって戦術を組み立てる程には、このスキルは非常に強いスキルです。どれだけ遅くてもCL7~8までには、1レベル分くらいは取得しておいた方がいいでしょう。どうしても耐久が低くなってしまうメイジ等が、ウォーリアと同じエンゲージにいる事は少ないです。ウォーリアが後衛で戦う弓使い等でも、代わりにウォーリアの耐久と同等程度か回避の高いのキャラクターが前衛に出る事になるでしょう。回避型のキャラが耐久も高い事はあまりないですし、回避を失敗してしまったら、即座に倒れてしまう綱渡り状態で戦っている事も多いです。つまり、守りたいキャラクターは他のエンゲージにいる事が多いということです。1撃即戦闘不能の保険があるかないかは、戦術を決める上で重要な要素になるはずです。《ボルテクスアタック》
説明不要かもしれません。1回の攻撃で、おおよそ2回分のダメージを与えるウォーリアのシナ1スキルです。上級スキルでも成せない破格の性能を有しており、ほぼ必須のこれを使わないキャラクターは相当工夫が必要です。武器攻撃をするなら、取得しない理由はどれだけ考えても、はっきり言ってないです。ボスに強力な一撃を叩き込む事も出来ますし、厄介な雑魚を高速で処理する事も出来ます。また、体力が一定以下になると強化されるエネミー等にも有効であり、《リゼントメント》と並んでほぼ唯一の性能があります。ただし、攻撃と同時に宣言するため、攻撃が回避されてしまうと致命的にまずい状況になる可能性があるので、それも考慮しておきましょう。また、CL1の場合だけ、5つのクラススキルのうち1つをシナリオ1回ダメージ+10とするのはあまり強くないため、少し価値が低くなります。取得の目安としてはCL2~3くらいがいいでしょうか。《アームズマスタリー:~~》
こちらも説明不要かもしれません。命中力をスキル1枠で期待値3.5上昇させるスキルです。クリティカル率UP、ファンブル率DOWNの恩恵もあり、武器攻撃するキャラクターが取らない理由はないでしょう。
5. その他スキル
以降は必須スキル以外を一通り紹介していきます。前提として、武器攻撃の命中/ダメージ/防御の上昇値だけで考えると、下級スキル1枠当たり+3/+4/+4(物魔併せて)以上であれば相当強く、+2/+3/+3(物魔併せて)が強い、+1/+2/+2(物魔併せて)以下だと弱いというのが筆者の感覚です。評価の目安は以下の様になっていますが、すべてのスキルを一概に評価する事はできないため、参考程度にお考え下さい。
★0:取得しない方がいい
★1:特殊な状況でなければ取得する必要はない
★2:構成とかみ合っているなら取得価値あり
★3:構成とかみ合っているなら取得するべき
★4:取得するスキルで悩んでいるならこのスキルを取れば良い
★5:取得しない理由が必要
※評価は下級に絞ってつけています。
《バッシュ》★★★★☆
コンストラクションでは必ず取得しなければならないスキルです。上記の火力上昇幅に当てはめればかなり強いスキルです。ただし、メジャーアクションというタイミングは、範囲攻撃をしたり、他に付加効果のある攻撃を行うスキルの使用タイミングでもあるので、それらと競合してしまう事が少しネックです。逆に言えば、《バッシュ》1本で戦うキャラクターならば、間違いなく優先的に伸ばしていって良い強いスキルでしょう。また、上級クラスでウォーロード、運命クラスまでいけばどちらにせよこのスキルは必須になります。《アームズレンジ》★☆☆☆☆
ムーブアクションで射程を伸ばせますが、離脱+攻撃のようには繋げられないため、活用出来る状況は限られます。範囲攻撃に巻き込まれたくない時が最も有用に使える状況でしょうか。自分が最前線に立たなくてもいい場合や、雑魚を足止めしながら他を削るといった動きを狙って出来るのなら選択肢に入ります。([スリップ]対策としては弱いです)《アイアンクラッド》★☆☆☆☆
物理限定でダメージを3係数で軽減するスキルです。物理防御力は元々防具で上げやすいため、このスキルをわざわざ取ってまで物理防御力に特化する理由が必要です。例えば、味方に魔法方面にめっぽう強いタンクがいる状況等でしょうか。また、防御無視に対するリスクの分散といった面では差別化は出来てはいます。上級クラスのナイトになれば、魔法防御力に対する耐性を付けるスキルがあり、防御中1回の縛りもないのでかなり評価は上がります。《インビジブルアタック》★★★☆☆
毎回マイナーアクションを消費しますが、白兵限定で命中をダイス係数で伸ばせる希少なスキルです。クリティカルを積極的に狙いたい構成や、命中に不安が残るなら積極的に取得してもいいでしょう。ただし、マイナーアクションには様々な強いスキルがあるので、それと競合しないかを考える必要があります。《ウェポンガード》★★★☆☆
盾を持てない両手持ちが防御力を簡単に補完できる軽減スキルです。武器によっては盾より有効になる事もあります。ただし、他クラスにさらに優秀な軽減スキルも存在するので、サポートクラスと相談しながら、取得するかを決定しましょう。《ウェポンルーラー》★★★★☆
1レベルでの命中の上昇値は+2と強い部類です。ただし、2レベル以降は1係数になってしまうため、2レベル以上取る場合は他の手段がないか相当検討してからにしましょう。
L《バイオレントアタック》☆☆☆☆☆
前提となる《ウェポンルーラー》は1枠最大効率で、以降は必要に応じて優先度低めで取るスキルなので、5取りする状況がまずありえないです。《バイオレントアタック》を目的に取るとしても、このスキルのシーン1回の重量分ダメージ上昇という効果に、前提スキルを5取りするデメリットを解消するだけの性能は全くないです。《オートガード》★★★☆☆
パッシブで物理/魔法防御を2係数/1係数でバランスよく上昇させるスキルです。コストも払わず、どちらの攻撃に対する耐性も得られるため防御力を欲するなら伸ばしていくべきスキルでしょう。《シールドストライク》★★★★☆
命中/ダメージを1係数/2係数で上昇させる優秀なスキルで、命中火力不足を同時に解決してくれます。他のクラスにもこの性能を持ったスキルは希少で、盾持ちならまず選択肢に入るスキルです。《シールドスラム》★★★★★
雑にパッシブでダメージを上昇させるスキルです。装備更新で強くなる可能性がある上に、初期の盾でも重量はだいたい3以上なので、弱いタイミングがないスキルです。《シールドパリー》★☆☆☆☆
このスキル1つで回避の成否が決まる事は下級序盤からでもほとんどないです。盾を持つ時点で回避方面に強く出られない傾向がありますが、特化する方針で盾を持つ機会があればと言った感じです。上級のナイト等まで考慮すると評価が上がります。《スマッシュ》★★★★☆
毎回マイナーアクションを消費しますが、1枠効率が爆発的に高いです。また、[威圧]等で使用出来なくてもそのメインプロセスで腐っているのは《スマッシュ》1枠だけなのも強いところです。よく《バーサーク》も一緒に取得するのはどうかと聞かれますが、枠効率がいいため、2ラウンド目以降であっても十分に活躍できるでしょう。《スラッシュブロウ》★★☆☆☆
ダメージ総量の観点で話せば、3R(ラウンド)目以降に《バッシュ》に劣るスキルです。しかし、このスキルの本質は火力を前寄せする事にあります。速やかに雑魚を削りたい時、または単純に短期決戦に持ち込みたい時に有効です。範囲攻撃と合わせて活用するとより良いです。ただし、上級以降で攻撃回数が増えると、価値ががくんと下がってしまうスキルです。《セイブアタック》★★☆☆☆
攻撃しながら封鎖を無視して味方を離脱させるのは本当に唯一の性能です。こういう状況が頻繁に訪れるパーティならかなり有効なスキルです。ただし、他のメジャーアクションのスキルのSLを伸ばしづらくなるのが難点です。《ディフェンダー》★★★☆☆
《アイアンクラッド》に比べてマイナーアクションで1度使えば戦闘中は効果が続きます。このスキルは魔法方面の耐久も確保できるため、伸ばすなら《マジックディフェンダー》とセットで取得する前提の評価です。
L《フルディフェンス》★★☆☆☆
マイナーアクションはポーション使用、威圧解除等、様々な用途があるため、それを空けれるのは大きいです。ただし、《ディフェンダー》は1度使ってしまえばいい点や、そもそも枠効率が減少するため、構成と相談になります。
L《マジックディフェンダー》★★★☆☆
たった1枠で魔法防御力を15確保するスキル。《ディフェンダー》を取るなら必ず取りましょう。評価は《ディフェンダー》を取得しているなら★6となります。《バーサーク》★★★☆☆
1度使用してしまえばずっと効果のある3係数スキルで、燃費面などでもかなり優秀なスキルです。ただし、リアクションにデメリットを追ってしまうため、回避だけでなく、《死の咆哮》等にも耐性が低くなってしまうのが気になります。
L《クールラーニング》★★★☆☆
上記問題を解決できますが、枠効率が落ちるので、本当に必要かどうかを判断してから取得しましょう。《パリー》★★★☆☆
評価の難しい玄人向けのスキルです。メジャーアクションで判定対決を行わない回復役、《ビースティング》で無理矢理命中を上げるシーフ等がこれを目的に取りに来たりと、純粋なウォーリアが取得する機会はあまりないスキルです。回避ダイスを増やせるスキルがそもそも貴重なため、常に可能性を秘めたスキルです。《パンプアップ》★☆☆☆☆
セットアッププロセスはサポートクラスや、上級クラス以降で貴重なタイミングであり、それを使用して2係数でダメージを上昇するこのスキルは強くありません。範囲攻撃を行うためにメジャーアクションでダメージ上昇を望めない場合のスキルとしては取得する事があるかもしれません。ただ、サポートクラスにももっと有用なスキルもあり、転職した方が枠効率が高い場合もたくさんあるので、本当に最終手段となるでしょう。《ビートダウン》★★★☆☆
一時的に命中と【行動値】を上げられるため、序盤の殲滅力を高速化かつ安定させるスキルです。使用条件が厳しいですが、セットアッププロセスが空いているなら強いスキルだと思います。余談ですが、サムライの《ツインブレイド》では使用条件を満たせないので注意。《ブランディッシュ》★☆☆☆☆
どうしても範囲攻撃役が足りない時に1枠だけ取得するスキルです。2枠以上取得するなら、シーフに転職して《ワイドアタック》を取得しましょう。サポートクラスを変更できない構成なら、SL2以上になる可能性もあるかもしれません。
L《リバウンドバッシュ》☆☆☆☆☆
ウォーリアの【行動値】まで、1つのエンゲージに5~6体のエネミーが固まっている状況は非常に稀有です。そのため、前提となる《ブランディッシュ》を3枠も取っているのが無駄になる事が多いです。その上で、《リバウンドバッシュ》自体にはダメージ上昇はなく、《バッシュ》を取得していないと意味がないです。これはキャラクター成長途中経過も弱くなってしまいますし、範囲攻撃で欲しいはずのダメージ量を削る事になってしまいます。《プロボック》★★★☆☆
ウォーリアの筋力は高くなる傾向があるため、一定の成功率はあります。[逆上]は強いバッドステータスで、ヘイトコントロールだけではなく、シーフが脚止めしているエネミーの命中を下げたり、敵の回復役に与える事で、《ヒール》のファンブル率を上昇させたりと器用な事も出来ます。有効な場面と、無効な場面がはっきりしているため、2枠以上取得するのはあまりオススメ出来ません。《リカバリー》★★☆☆☆
クリンナッププロセスで解除できるBS(バッドステータス)で有効なものは[威圧][スタン][スリップ][毒][狂戦士化][衰弱][縛鎖]の7つです。この中でも[毒]はHPロスの後でBSが回復するため、対策としては弱いです。ウォーリアの【行動値】はあまり高くないため、メインプロセスのタイミング付近で回復する[威圧][スリップ]に対しても大きな効果を期待できません。(BS回復後に次のラウンドの行動前に先に同じBSを受ける可能性が高いため)[狂戦士化]を受ける機会はそもそも少ないため除外するとすれば、実際に大きな効果を期待できるのは[スタン][衰弱][縛鎖]の3つでしょう。これらに弱い構成ならば、有効に活用出来ると思います。
6. 最後に
この記事ではウォーリアの構成について筆者の考え方をざっくりと紹介してみました。改めて確認ですが、どんなスキルを取得するのは、基本的にはPLと共に遊ぶ方の自由です。その上で、活躍出来るキャラクター、その役割に求められている事を筆者なりにまとめてみました。データに関するの談義がお好きな方なら、その歓談を盛り上げる種にしていただけると嬉しい限りです。この記事がアリアンロッド2Eを楽しんでいる方の潤滑油となる事を祈りつつ、ここで筆を置こうと思います。ここまで駄文を読んでいただきありがとうございました。
2021/08/26
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?