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引越しと、思い出

先月、引っ越しをした。

2年前に上京してきて、
最初の家は、会社から近くて、
でもあんまり知り合いのいない場所を選びたくて、
池尻大橋という場所を選んだ。

この家は、
自分が初めて0から家具やインテリアを選んで
部屋作りをした場所だったし、
ただ寝泊まりして生活した以上に
大きな意味を持つ場所だった(みんなそうか)。

だから、私自身が
この場所での記憶を振り返ったり、
感謝を伝えたりする機会として
このnoteを書きたいと思う。

池尻大橋という土地

私がみた池尻大橋は、一言で言うと
「活気のあるONモードな街」。

渋谷と三茶に挟まれているのもあり、
この二駅ほどではないけれど、
シャキッとした佇まいで
仕事場へ行く人と仕事から帰ってくる人で溢れている。

みんな、表情が柔らかいというよりかは、
ONモードなんだろうな、という印象を受け取ることが多かった。

住宅はもちろんたくさんあるが、
この場所で生まれ育って、この土地に根付いているんだろうなぁ
というような人はあまり見かけない。

だから、私自身も、ここに住んでいると
外に出る=スイッチONにする、といったマインドが
無意識の中で埋め込まれていたと思う。

その感覚が、自分を奮い立たせてくれる時もあれば、
忙しなさで疲弊につながることもあった。

それがいいとか悪いとか、そんな話ではなく、
私という人間とこの土地の相性がそうだった、というだけのことだ。

思い出深いこと

①人生初めての「飼いもの」

上京してきてから1ヶ月ほど経った時、
姉と観葉植物屋さんへいき、人生で初めて
植物を飼う、ということをしてみた。

犬や猫ちゃんなんて、私の責任感からして飼えるはずもなく、
観葉植物から育ててみよう、と思って買ったのだった。

私にとって観葉植物は、
どうしても「ただのインテリア」とは思えなくて、
生きている存在として扱っていた。
だからちゃんと名前もつけた(お天気の日にお出迎えしたからてんちゃん)。

家の中で、自分以外にも生きているものがいる、というのは
どことなく安心感があり、また同時に
自分の育て方次第で生き続けるし死にもする、という
少々の責任感も伴った。

実際、私がメンタル的に落ち込んでいた時期は、
自分以外のことを考える余裕がなかったのか、
葉っぱがどんどん弱っていき
一時期はてんちゃんも相当元気をなくしていた(ごめんネ)。

今はだいぶ仲良くなってきたので、
これからも自分の分身としてのびのびと育てていきたい。


②おうちシーシャ

結構信じられないほどシーシャを吸った。
1人でも、友達を招いてでも。

私が元々シーシャ屋さんでもあるので、
お店でもよく吸っていたし、別のお店でもよく吸っていたが、
やはり自分の家ほど落ち着くことはなかったし、
気分に合わせて自分で調合したりできるのが都合よく、
最後の方はほぼ家に招いて吸っていた。

やはり居酒屋で集まるのとは違う空気感があり、
キャッキャするというよりは、
深く深呼吸しながらお互いのことを話す時間が多かった。

それがどうしようもなく心地よく、
私の充足感を満たしてくれていた。

私なりに、すごくいい自分のご機嫌の取り方を
見つけられたなぁと思う。本当にあっぱれ。

記憶に残っている場所


①龍の子
ここは、家から10秒ほどの古き良き街中華屋さん。
「ザ・こういう店が家の近くにあったらアツいよね〜」系のお店。

私が元々ほとんど料理をしなかったのもあり、
特に最初の半年は、週4回くらいはお世話になっていた。

終日定食メニューがあり、どれも850円前後と、
東京では嬉しい値段。
青椒肉絲か回鍋肉定食が私のお気に入りだった。

仕事の疲れや、気の疲れが多い1日の終わりに、
ここで油に浸かった肉や野菜に食らいつくのが
それはそれは気持ちよくて、
中毒ですらあったと思う。

好きすぎて、泊まりに来てくれた友達を
何度もここに連れてきて、
みんなが「美味しい〜!」と唸る顔を見るのが嬉しかった。

美味しいし、個人的には
それと並列に並ぶくらい「きもちい〜!」っていう感情が
湧くお店なので、機会があったら是非。

②目黒川緑道

池尻大橋から駒場方面に、
約1km弱くらいの道が整備された緑道。

ここも家から歩いて3分ほどの場所にある。

季節ごとというか月毎?週毎?レベルで
新しい植物に切り替わっていき、
いつ通っても新鮮な色のお花で溢れている。

何より、昼間は通るたびに
ボランティアの方が丁寧に手入れをされているのを見て、
自然と「ありがたいなぁ」と感謝の気持ちが
湧いてくる感覚が好きだった。

ありがたすぎてインスタのDMで
いつもありがとうございます、とメッセージを送ったほど。

街のため、社会のため、そして自分自身のために
ガーデニングという手段で施しているものに
触れられる時間が嬉しかった。

忙しない都会の中で、
歩いているだけで気持ちが良くなってくる、
そんな場所。

最後に

本当はここにも書けないようなことが
すごく思い出深いこととして残っていたりもするのだが、
ノイズも、匂いも、人も、
全部ひっくるめて、愛おしい場所だった。

次は、埼玉のとある小学校の目の前のマンションを選んだ。
また、いろんな人や思いと一緒に
この家で過ごすことになるんだなぁと思うと
ワクワクせずにはいられない。





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